幼子達と子守役のモフモフたちと

神無月

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第3章 幼子たちと子守役たちはモフモフ巡りをする

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 巨木の森の根っこ道は、複雑に絡み合っていて、覚えるのが大変な代物だった。
全部が網のように繋がるのなら、目的地に向かってひたすら歩けば良かった。
だがこの網はズタボロで、途切れた先が川や崖のこともあった。飛べない毛玉たちは、必要な根っこ道も危ない崖の場所も、覚えるしかなかった。

幼子たちお散歩隊も、毛玉たち小さき者たちから丁寧にその知識を教えてもらっていた。
 『…このみちをすすんでも、あのき隣の巨木までいけないミィ…』『…とちゅうでひろいがけになるミィ…』『…がけのしたは、みずがながれてるミィ…』『…おちたらながされるミィ…』
 『…広い根っこ道なのに誰も使ってないのね~毛玉たち小さき者たちでは危ないから近付かないなのね~でも、あなたたちは進むのね~』
みかん色の尻尾は、いろいろと諦めた目で、時々口をはさみつつも、お散歩隊を見守っていた。

 「わふっ『こっちから、いいにおいする~』」
 「ぴぃ~『みちのしたに、いちごみつけた~』」
 「しゅごいでしゅ、べにいろのみが、いっぱいでしゅ、たべごろでしゅね?」
だれも使わない道は、美味しい実いちごがなる草が茂ったすぐ脇を通っていた。根っこ道の下は、食べ頃の良い匂いと紅色で染まっていた。
 『…すごいかずのいちごだミィ…』『…はじめてきたけどおどろきだミィ…』『…こんなところがあったミィ…』『…みなでたべてもまだあるミィ…』
 『…とりあえず、みんなの分のいちごを採ったら、一休みして美味しい実を食べましょ~なのね~』

ゆきやかすみがより美味しそうな実を探して、毛玉たち小さき者たちはそれらを採り集めて、しずくが抱え持った。最後に薄紅色の尻尾が、いちご毎しずくを根っこ道の下から引き上げた。
お散歩隊全員の協力により、素早く必要な数のいちごが集まった。
お散歩隊は、大騒ぎしながら、お互いを褒めながら、美味しいいちごを堪能した。
 『…うまく力を制御してたなのね~よくやった、なのね~』
みかん色の尻尾は、こっそりと薄紅色の尻尾を褒めた。
 『…みかん色の尻尾のおかげなの、ありがとう、なの。嬉しい、美味しい~なの。』

たっぷりの食べ頃いちごを皆で分けたが、まだまだ淡い紅色が一面に見える。
 『…あのいちごが食べ頃になったら、またここに来ましょうなの。お散歩の続き、行きましょうなの。』薄紅色の尻尾もしっかりお散歩隊に馴染んできた。
 「ぴぃ~『つぎは、あのねっこみち~』」
 「わふっ『あのみち、さきにきょぼくないよ?』」
 『…このさきのねっこは、みずのながれにしずんでるミィ…』『…みずのうえをわたるねっこは、むこうだミィ…』『…ずっともどって、わたるミィ…』
お散歩の続きとして、幼子たちが選んだ根っこ道を、毛玉たち小さき者たちとお話ししながら進んでいた。
 『…こんな所にあの樹があるなんて、驚いたなの。』
薄紅色の尻尾が耳指した樹を見て、みかん色の尻尾も驚いた。
 『…この巨木の森の中では、あまり見かけないはずなのね~ここは近くに巨木がないから、育ったなのね~』
近くで聞いていたしずくも、耳指された樹を見て興味を持った。
 「あにょき、でしゅか、どんにゃき、でしゅか?ちいさいきでしゅね。」
薄紅色の尻尾が嬉しそうに耳をパタ付かせた。
 『…小さい実が沢山付く樹なの。とても美味しい実なの。楽しみ~なの。』
みかん色の尻尾も、しっぽを丸く膨らませて嬉しそうだ。
 『…ほかの森に出かけた時に食べたくらいなのね~実のなる時でないと、食べられないなのね~今はまだ花も開いてないなのね~実が出来て、食べ頃になるのは、まだまだ先なのね~楽しみなのね~』
どこかの師匠と同じ調子で、歌い出した。
だが、幼子たちが師匠たちを思い出して淋しくなる前に、薄紅色の尻尾が楽しい約束をした。
 『…この実が食べ頃になったら、またお散歩隊で食べに来ましょうなの。その時は、金目の長や、若葉色の長も誘ってみましょうなの。』
しずくも、お散歩隊に長たちが参加する姿を思い浮かべた。
 「たのちそうでしゅ~たのちみでしゅね~」
想像するだけでも楽しくなって、しずくは益々愉しみになった。 
 「どんにゃあじでしゅかね~はやく、みがならにゃいかな~」

一方でみかん色の尻尾はもっと積極的だった。
 『…他の実のなる木も見つかるかもなのね~今まで使われてない根っこ道を、もっとお散歩するなのね~』
 「わふっ『つぎはもっとむこういく~』」
 「ぴぃ~『あっちのほうがいい~』」
 『…そのみちは、しってるミィ…』『…ときたまつかうみちだミィ…』
ゆきやかすみを巻き込んで、根っこ道を全部回る勢いだった。



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