Fift 〜クリスタルクロニクル〜

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クリスタルに誘われる者達

バスカリアの雄はお宝をgetする

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 FRDは頭を掻きながらゆっくりと伺うように自己紹介と提案を話しかける。

 「え~っと…私はゾーンのFRDです。……敵です!……できれば今は争いたく無いんですが…いいですかねぇ?!」

 当然マリアも驚いたがFRDの提案に納得していた。
 共闘し、瀕死の私を最後のポーションを使ってまで助けてくれた者に、争いたく無いとまで言われたのだから。

 「はい!恩を仇で返すなんてとんでもない!」

 そう笑顔で答えるマリアに安心したFRDは満面の笑顔で「じゃあ宝箱開けちゃいましょー!」と言いながらマリアと共に4つの宝箱を開けた。

 「……すごい!レアアイテムですね!この靴は私のスキルじゃ完全に確認できないのですが、風の加護があるみたいですよ。」

 マリアは初めて異世界に入ったと同時にスキル「鑑定・中」を授かった為、ある程度の内容が分かるらしく、FRDに説明していった。

 初めて異世界に入ると光の中でステータスウィンドウが現れジョブを選択するのだが、ジョブを選択し装備を決定すると、自分のステータスが浮かび上がる。その時スキル欄にごく稀だが特殊なスキルが書かれている事がある。この事を「ユニークスキル」と呼び、実はFRDも1つスキルが与えられているのだが…類い稀な彼は全く確認しないで異世界に転移したので知らずにマリアのスキルやアイテムの説明に「すごいねぇ!」や「なるほどぉ」など不思議がるマリアへ声を大きくし答えていた。

 「あと、これは炎の魔石ですね。えっ…と魔力を込めると炎を放出するらしいですね、魔石の類は初めて見ますよ!後は…HPポーションとMPポーションですね。」

 喜んでアイテムを触りながら鑑定しているマリアに対して、FRDは思考し声を掛ける。

 「じゃあ  私は魔石とHPポーションが欲しい!その代わりその靴とMPポーションはマリアさんが貰っていいよ!どうかなぁ??」

 「え!!そんな!この靴はかなりのレアアイテムですよ?どう考えてもFRDさんの方が倒した数は多いし私だって放って置けば良いのを助けて頂いているのに。」

 マリアは振り返りびっくりした顔でFRDに声を大きくして返事をするが、FRDは、のほほんとした表情で受け答える。

 「いやね?その靴は確かにレアだけどさ、魔石の方が私には気になってね。それに例え敵さんだとしても今後の事を考えると恩を売っておいても損はないかなぁなんてねwww。」

 マリアは少しため息をつくと渋々了承した。本当は靴も魔石も全てFRDに渡したいのだが、さっきのゴブリンファイターのドロップアイテムの時に分かったのだ。彼は余り曲げる様な性格じゃないことを。

 その均等に分けたゴブリンファイターのドロップアイテムと宝箱のアイテムを二人はアイテムボックス(アイテムボックスとはこれも初めて異世界に転移した時、転移者全員に与えられるスキルで手をかざし念じるだけで異空間に収納出来き、収納された物は時間が止まるので腐敗しないのだ。但し生命があるものは収納できず、許容量は大小関係なく99個まで収納できる。※これは流石に類い稀な彼でも転移者会議の説明者が目の前でやって見せたので知っている。)に収納すると二人は光に包まれ出した。

 どうやらトラップクリアの為この部屋から転移される様だ。

 マリアは別れの言葉を告げた。

 「今回バスカリアを選んで良かったです。素敵な人に出会えたのでwwwいつかまた、その時は敵ですので斬りかかりますけどwww」

 一瞬ドキッとしたFRDだが不敵な笑みをしながら答えた。

 「マリアさんありがとう!けどね、まだ今回は終わりじゃないよ!」

 光に包まれ二人は別々の場所へ転移されていった。


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