Fift 〜クリスタルクロニクル〜

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クリスタルに誘われる者達

ジュラ大森林 金の大仏部隊

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 アステラ王国には教会が多くありほぼ全ての人はアステラ教徒である。
 その中でも俗世を捨てただひたすら神の為だけに祈り続ける者達が居る。その者達を修行僧と呼び、その者達の中で最上位の修行僧は金の僧衣を着用し他の修行僧達を導くのである。
 異世界の転移が始まった事で神の思し召しと考えた修行僧達は部隊を立ち上げたのであった。

 その名を「大仏部隊」と呼んだ。

 ヤナ一家の前に現れた金の僧衣の男は合掌し、話し出した。

 「私はこの部隊を率いる金と言います。今すぐ撤退しなさい。邪魔するならば、容赦はしませんよ?」

 穏やかだが辺り一帯に通る声がヤナ一家全員の耳に入る。その声に苛立ちを隠す事なくヤナは言い返す。

 「キンキラ金の金さんよぉ…訳の解らねぇ事言ってんじゃねぇよ!初めから撤退するなら、わざわざこんな世界にゃ来ねぇで家で寝てらぁ!オメェらコイツから殺っちまいな!」

 その一声で一家数人が金に襲いかかる!

 が、その瞬間に金は両拳を腰の辺りで握り「喝!」と吠えると襲いかかった全員が2m程吹き飛んだ。

 「おいおい…なんだそりゃぁ?!スキルかい?…仕方ねぇ王騎!!殺るぞ!」

 間髪入れずヤナは飛び込み、刀を巧みに使い連撃を繰り出すが、金は脱力姿勢から連撃に手を合わせ、当たる瞬間に拳を握りヤナの刀を弾き返していた。

 (やっぱキンキラ野郎の手だな…握ってドカンみてぇなヤツ…よし)

 ヤナは金のスキル「空握」に気付き始めていた。このスキルは掌に魔力を込めると空気を吸収し、握り締める事で拳を中心に集めた空気を一瞬で解き放つ技である。つまりその瞬間であればどんな物でも人でもその空気に押し返されてしまうのだ。

 「おい!キンキラぁ!これならどうだ!!」

 ヤナは右足に魔力を込め地面を踏み鳴らし相手を一瞬怯ませるスキル「地鳴り」を使いながらすぐに斬撃を放つ!
 金は瞬間怯んだがヤナの斬撃をギリギリ「空握」で弾かれてしまった。しかし、ヤナはニヤリと笑っていた。

 「キンキラぁ!後ろがガラ空きだぁ!」

 「コココ…後ろもお気を付け下さい!」

 このタイミングに合わせる為に王騎は後ろに回り込み斬撃を放っていたのだ!そして王騎の矛は金の首に当たった!

 だが…

 王騎の矛は首を確実に捕らえ飛ばせるはずだったのだが、その矛はダメージすら与える事なく首に当たり止まっていた。

 「コココ…まさかその首は鋼鉄製ですか?!」

 「我、不動なり……はぁぁぁ!!」

 金は叫ぶと、首に当たっている王騎の矛を掴み王騎ごとヤナに向かって放り投げた!
 
 王騎を受け止めたヤナは、流石に動揺を隠せず冷や汗が1粒ジュラ大森林の大地に染み込んでいった。

 

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