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なぜか気になります

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シスターと近くの孤児院へお使いを頼まれて行ってきました。

大伯母様にずっと教会の敷地内に隠っているのも息が詰まるでしょう。
気分転換に行ってきなさいと言われました。
そして、何かあってはいけないからと念のために加護を掛けてくれました。

自分で掛けれると言ったら、何かあった時に私に分かるようによ。
と言われた。


孤児院へは、月に数回シスター達がお菓子を作って届けている。

私とシスタークレアで籠に一杯のクッキーを持って馬車に乗りました。

孤児院までは歩いてもいける程近いけど、これも念のためにと大伯母様が用意してくれました。

孤児院で子供達とふれあい、一緒に外を駆け回ってお菓子を食べて、凄くリフレッシュした気分です。

また遊びに来る約束をして帰りの馬車に乗りました。

教会に着いて馬車を降りた時、何だか背中がぞくぞくした。

え? なんだろう目だけで周りをキョロキョロと見回しました。

視界の端に何かが引っ掛かった。
そちら側に顔を向けると、1人の男が教会の前の道に立っている。
別段、怪しい感じではない。
けれど、こちらをじっと見ているようだった。

なぜ見ているようと表現するのかと言えば、帽子を目深に被っているので目が合っているのかどうなのか分からないのだ。

全く微動だにせず、立っているその男はずっとこちらに顔を向けている。

何でそんなに気になるのかしら?
自分でも不思議だった。

でも、決していい感じで気になる訳ではない気もする。

シスタークレアに促されて教会の脇道に向かいます。

背中に視線を感じる。
振り向きたい衝動を何とか抑えて足早に歩いていきます。

邸に着いて迎えてくれた大伯母様の顔を見てほっとしました。

やっと悪寒のようなものが消えて力が抜けたようです。

私はさっきの出来事を大伯母様に話します。
何の根拠もありませんがとても気になった事を。
大伯母様は私の話を一蹴することなく真剣に聞いています。

「顔はよく見えなくて、でもそんなに年を取っているようには見えませんでした
思い過ごしかも知れないけれど」

「いいえ、セシリア。
そう言った感覚は疎かにしてはいけません。
頭より体の感覚の方が時には正直で敏感です。
その男はきっとあなたにとって関係があるのです。
それが良くも悪くも」

多分悪い方で関係はある気がする。
でも、誰だろう…
私には覚えがないように思う。
それにエレーナを知っていても、セシリアは全くの別人だから、大丈夫よね。

そう思い込もうとしても、不安は消えなかった…
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