不貞の濡れ衣を着せられて婚約破棄されましたがお陰で素敵な恋人ができました

ゆうゆう

文字の大きさ
62 / 115

カミラ

しおりを挟む
ジータは最初からステラを息子の婚約にする気などなかった。
だから、使用人の様な扱いをしていたのだ。

だから、婚約を発表する気もなければ、他家へ紹介する気もなかった。
使用人にもステラの事を外へ漏らすことを禁じた。

その様な扱いをしている事がよくアンダーソン子爵にバレなかったと思うが、それを可能にしたのがカミラの存在なのだ。
もともとアンダーソン子爵は商会の仕事で忙しく貴族としての社交より、他国との商談に走り回っていた。
だからカミラが言う事を鵜呑みにした。
ジータとカミラが作らせた偽の契約証明書も疑う事もなく確認もしなかった。
ステラから何度か来ていた婚約をやめたいと言う手紙も、うちと違い伯爵家では貴族令嬢としての教育が、しっかりしているから泣き言を言ってきているのだ。
彼女の為には心を鬼にして頑張らせるべきだと言う妻の言葉を信じてしまったのだ。

きっと、しっかりとした礼儀作法やマナーを身に付けて、お茶会等にも呼ばれるようになれば楽しくなるわよ。と言うカミラの言葉に子爵はせっせとドレスを作るお金を送っていたのだ。
半分以上ジータ達に搾取されているとも知らずに。

そして、その嘘は知られる事もなくカミラに都合良く子爵が亡くなった。
商会の商談の為に隣国へ行っている時に事故にあったのだ。

カミラは最初こそ、突然の夫の死に驚き、悲しみはしたものの、ステラの嘘の婚約も疑われずにすんだし、そのうち婚約破棄となって彼女が帰ってくるのも阻止出来ると内心ほくそ笑んだ。

これで、息子が子爵を継ぐ事になる。
誰も自分をここから追い出す事も出来ない。
カミラはもし夫にジータの企みが露見する事があったらと、内心びくびくとしていた。

カミラの実家はそれなりに裕福だが貴族ではない。
たまたま子爵の後妻には収まったが、先妻は貴族令嬢としても完璧で子爵は奥様をとても愛して大切にしていたと古株の使用人が事あるごとに言ってくる。

そんな先妻との間に生まれた1人娘のステラを夫はとても大事にしていた。
だからカミラはステラが憎かったし、ステラが邪魔だった。
しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

【完結】英雄様、婚約破棄なさるなら我々もこれにて失礼いたします。

ファンタジー
「婚約者であるニーナと誓いの破棄を望みます。あの女は何もせずのうのうと暮らしていた役立たずだ」 実力主義者のホリックは魔王討伐戦を終結させた褒美として国王に直談判する。どうやら戦争中も優雅に暮らしていたニーナを嫌っており、しかも戦地で出会った聖女との結婚を望んでいた。英雄となった自分に酔いしれる彼の元に、それまで苦楽を共にした仲間たちが寄ってきて…… 「「「ならば我々も失礼させてもらいましょう」」」 信頼していた部下たちは唐突にホリックの元を去っていった。 微ざまぁあり。

婚約破棄の後始末 ~息子よ、貴様何をしてくれってんだ! 

タヌキ汁
ファンタジー
 国一番の権勢を誇る公爵家の令嬢と政略結婚が決められていた王子。だが政略結婚を嫌がり、自分の好き相手と結婚する為に取り巻き達と共に、公爵令嬢に冤罪をかけ婚約破棄をしてしまう、それが国を揺るがすことになるとも思わずに。  これは馬鹿なことをやらかした息子を持つ父親達の嘆きの物語である。

【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?

アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。 泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。 16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。 マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。 あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に… もう…我慢しなくても良いですよね? この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。 前作の登場人物達も多数登場する予定です。 マーテルリアのイラストを変更致しました。

死に物狂いで支えた公爵家から捨てられたので、回帰後は全財産を盗んで消えてあげます 〜今さら「戻れ」と言われても、私は隣国の皇太子妃ですので〜

しょくぱん
恋愛
「お前のような無能、我が公爵家の恥だ!」 公爵家の長女エルゼは、放蕩者の父や無能な弟に代わり、寝る間も惜しんで領地経営と外交を支えてきた。しかし家族は彼女の功績を奪った挙句、政治犯の濡れ衣を着せて彼女を処刑した。 死の間際、エルゼは誓う。 「もし次があるのなら――二度と、あいつらのために働かない」 目覚めると、そこは処刑の二年前。 再び「仕事」を押し付けようとする厚顔無恥な家族に対し、エルゼは優雅に微笑んだ。 「ええ、承知いたしました。ただし、これからは**『代金』**をいただきますわ」 隠し金庫の鍵、領地の権利書、優秀な人材、そして莫大な隠し資産――。 エルゼは公爵家のすべてを自分名義に書き換え、着々と「もぬけの殻」にしていく。 そんな彼女の前に、隣国の冷徹な皇太子シオンが現れ、驚くべき提案を持ちかけてきて……? 「君のような恐ろしい女性を、独り占めしたくなった」 資産を奪い尽くして亡命した令嬢と、彼女を溺愛する皇太子。 一方、すべてを失った公爵家が泣きついてくるが、もう遅い。 あなたの家の金庫も、土地も、働く人間も――すべて私のものですから。

タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。

渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。 しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。 「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」 ※※※ 虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。 ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

悪役断罪?そもそも何かしましたか?

SHIN
恋愛
明日から王城に最終王妃教育のために登城する、懇談会パーティーに参加中の私の目の前では多人数の男性に囲まれてちやほやされている少女がいた。 男性はたしか婚約者がいたり妻がいたりするのだけど、良いのかしら。 あら、あそこに居ますのは第二王子では、ないですか。 えっ、婚約破棄?別に構いませんが、怒られますよ。 勘違い王子と企み少女に巻き込まれたある少女の話し。

王妃の仕事なんて知りません、今から逃げます!

gacchi(がっち)
恋愛
側妃を迎えるって、え?聞いてないよ? 王妃の仕事が大変でも頑張ってたのは、レオルドが好きだから。 国への責任感?そんなの無いよ。もういい。私、逃げるから! 12/16加筆修正したものをカクヨムに投稿しました。

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

処理中です...