王女殿下は家出を計画中

ゆうゆう

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これからの事

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ベッドへ入ってから、これからの事を考えてみる。

まず、お母様の件を私はどうしたいのか?
イザベラ様がお母様を死に追いやったとして、それを調べて、どうするつもり?
今さら、本人が真相をしゃべらない限り、いくら調べても推測の域は出ないだろう。

公には裁く事も難しいだろうな。
だとしたら、私は個人的にイザベラに蹄鉄を下すのか?
やろうと思えば、私には出来るだろう。
でも、いくら親の敵でも、どうしようもない悪役でも
自分の手を汚してまで、相手をどうこうしようとは望んでない。
もともとの倫理観や価値観の違いもあるし、元来私はめんどくさがりだ。

勢いで始めちゃった事だけど、事の終着点が掴めなかった。

そして私の念願の家出はどうする?
イザベラ様の件が何かしらの終わりを向かえたら…

そろそろ決行するつもりだ。
この頃、イザベラ様のおかげ(?)で以前よりお兄様たちといる時間を持てているような気がするし、何か前より身近に感じられるようになった。

もし、私の願いをお兄様たちに話したら、反対されるかしら?
本当の事(魔法)は言えないけど、魔法が少ない私がここから出たいと希望したら、お兄様とお姉様は私の願いを叶えてくれるだろうか?


◇◇◇◇◇◇◇


  ━エドワード視点━

ちくしょう!
何なんだシルビアのやつ、なぜいつもいつもオレを避けるんだ!
あの護衛もオレの所為でシルビアがいなくなったみたいに、言いやがって!

あいつが勝手に何処かへ走って行っただけだろう!
それをみんなで大騒ぎして、父上の耳にまで入れる事はないじゃないか!

オレはいつもあいつの為に言ってやっているのに。
あいつが出来損ないなのは、事実じゃないか!

父上も他の兄弟たちも、みんなあいつを甘やかししすぎてるんだ。

もっと努力させて、少しでも魔力量を増やさせればいいのに。使える魔法を増やさせればいいのに。

ゆくゆくはオレがシルビアを娶ってやるんだ。
なら、それまでに少しでも魔力も上げて置いてやろうと言うオレの愛情だ。
感謝してもらいたい。
今からオレを敬い、従順に躾て何が悪い。

母上はあいつを他の国にやりたいらしいが、絶対ダメだ。
誰にも渡さない。

シルビア…あいつはオレのものだ!
ずっとむかしから…





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