きっと、君は知らない

mahiro

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俺は日本語が分かるからムシューニが戸惑って頭を抱え絶叫しているのが分かるが、それが分からないショウンさんたちは頭の上にクエッションマークが何個もついてるし、ケイトは顔を青ざめているし涙も流れている。
目が覚めたのは良いけど、様子がいつもと違うし知らない言葉を発してるし言葉が通じてないしで思考停止してるんだろうな。


「あー、グレイ?フランさん呼んできてくれないか?このままじゃ場が収集つかなくなるから」


アレシアにそう促され、俺は頷いて見せた後、室内から出てアカネのフォローに出ていたフランさんを探しに外に出ればちょうど戻ってきたフランさんを見つけた。


「あ、フランさん!ムシューニさんが目を覚ましたんですけど」


「様子がおかしいって?」


「そ、そうなんです。日本語を話してますし」


「なるほどな、分かった」


納得した様子のフランさんについていき、室内に戻ると両肩を掴まれ、ケイトに揺さぶられているムシューニがいた。
訳も分からず揺すられているムシューニは助けてくれ!と叫んでいた。
そんな中、フランさんはズカズカと中に入っていき、叫び声をあげるムシューニの頭をそっと掴み上げた。


「な、何だ?!何すんだ、いきなり?!」


次の瞬間、日本語だった言葉がこの国の言葉に急に切り替わった。


「これで何言ってるのか分かるだろう?」


「あれ、あんた見た目異国の人なのに日本語話せるのか?」


「違う、あんたがこの国の言葉を聞き取り話すことが出来るようになったんだ」


「は?!俺が?」


この様子だとムシューニとしての記憶は全くなさそうだが、前世の記憶は何処から何処まであるのだろうか。
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