80 / 174
72
しおりを挟む
準備を終え、お世話になったアカネを含めた宿の人たちにお礼をした後、矢を探す旅へと向かった。
出発前にアカネに先輩は言うのかなと思って様子を見ていたが、特にお礼以外の会話はしておらず過去に触れるようなものは見当たらなかった。
感動的な再会とはならなかったかもしれないが、異世界転生をし再び会えたのだから多少なりとも思うことがあってもおかしくないだろうに。
きっと、先輩のことだから恋愛結婚だろうし、と思いながら前を歩く先輩の後ろ姿を見た。
先輩の隣にはケイトがいて、以前のようにひっそりと近くを歩くのではなく、堂々と隣を歩き他の人を近づけないオーラをケイトが纏っている。
キヨさんとアレシアは昨日のあの後から表面上は特に変わりないが、2人とも何処か距離を置いており、キヨさんはショウンさんの隣にいてアレシアの側には来ていない。
アレシアはアレシアで俺やフランさんの側を離れず、俺の横にいるムシューニの式神を可愛いなぁ!と言いながら撫で回している。
それに俺も便乗して撫で回しているが、嫌ではないのか逃げずに大人しくしている。
「この山登っていくのかー。また暫く野宿かもな。暫く宿で快適に過ごしていたから反動が」
アレシアは目の前に見えている山を見て乾いた笑みを浮かべていた。
確かに騒動があって落ち着きのない日々が過ぎていたが、快適に過ぎていたな。
「確かに。野宿になる前に矢を見つけられればラッキーなんなんだけど」
出発前にアカネに先輩は言うのかなと思って様子を見ていたが、特にお礼以外の会話はしておらず過去に触れるようなものは見当たらなかった。
感動的な再会とはならなかったかもしれないが、異世界転生をし再び会えたのだから多少なりとも思うことがあってもおかしくないだろうに。
きっと、先輩のことだから恋愛結婚だろうし、と思いながら前を歩く先輩の後ろ姿を見た。
先輩の隣にはケイトがいて、以前のようにひっそりと近くを歩くのではなく、堂々と隣を歩き他の人を近づけないオーラをケイトが纏っている。
キヨさんとアレシアは昨日のあの後から表面上は特に変わりないが、2人とも何処か距離を置いており、キヨさんはショウンさんの隣にいてアレシアの側には来ていない。
アレシアはアレシアで俺やフランさんの側を離れず、俺の横にいるムシューニの式神を可愛いなぁ!と言いながら撫で回している。
それに俺も便乗して撫で回しているが、嫌ではないのか逃げずに大人しくしている。
「この山登っていくのかー。また暫く野宿かもな。暫く宿で快適に過ごしていたから反動が」
アレシアは目の前に見えている山を見て乾いた笑みを浮かべていた。
確かに騒動があって落ち着きのない日々が過ぎていたが、快適に過ぎていたな。
「確かに。野宿になる前に矢を見つけられればラッキーなんなんだけど」
125
あなたにおすすめの小説
悲報、転生したらギャルゲーの主人公だったのに、悪友も一緒に転生してきたせいで開幕即終了のお知らせ
椿谷あずる
BL
平凡な高校生だった俺は、ある日事故で命を落としギャルゲーの世界に主人公としてに転生した――はずだった。薔薇色のハーレムライフを望んだ俺の前に、なぜか一緒に事故に巻き込まれた悪友・野里レンまで転生してきて!?「お前だけハーレムなんて、絶対ズルいだろ?」っておい、俺のハーレム計画はどうなるんだ?ヒロインじゃなく、男とばかりフラグが立ってしまうギャルゲー世界。俺のハーレム計画、開幕十分で即終了のお知らせ……!
転生したけどやり直す前に終わった【加筆版】
リトルグラス
BL
人生を無気力に無意味に生きた、負け組男がナーロッパ的世界観に転生した。
転生モノ小説を読みながら「俺だってやり直せるなら、今度こそ頑張るのにな」と、思いながら最期を迎えた前世を思い出し「今度は人生を成功させる」と転生した男、アイザックは子供時代から努力を重ねた。
しかし、アイザックは成人の直前で家族を処刑され、平民落ちにされ、すべてを失った状態で追放された。
ろくなチートもなく、あるのは子供時代の努力の結果だけ。ともに追放された子ども達を抱えてアイザックは南の港町を目指す──
***
第11回BL小説大賞にエントリーするために修正と加筆を加え、作者のつぶやきは削除しました。(23'10'20)
**
最強賢者のスローライフ 〜転生先は獣人だらけの辺境村でした〜
なの
BL
社畜として働き詰め、過労死した結城智也。次に目覚めたのは、獣人だらけの辺境村だった。
藁葺き屋根、素朴な食事、狼獣人のイケメンに介抱されて、気づけば賢者としてのチート能力まで付与済み!?
「静かに暮らしたいだけなんですけど!?」
……そんな願いも虚しく、井戸掘り、畑改良、魔法インフラ整備に巻き込まれていく。
スローライフ(のはず)なのに、なぜか労働が止まらない。
それでも、優しい獣人たちとの日々に、心が少しずつほどけていく……。
チート×獣耳×ほの甘BL。
転生先、意外と住み心地いいかもしれない。
転生令息は冒険者を目指す!?
葛城 惶
BL
ある時、日本に大規模災害が発生した。
救助活動中に取り残された少女を助けた自衛官、天海隆司は直後に土砂の崩落に巻き込まれ、意識を失う。
再び目を開けた時、彼は全く知らない世界に転生していた。
異世界で美貌の貴族令息に転生した脳筋の元自衛官は憧れの冒険者になれるのか?!
とってもお馬鹿なコメディです(;^_^A
何故よりにもよって恋愛ゲームの親友ルートに突入するのか
風
BL
平凡な学生だったはずの俺が転生したのは、恋愛ゲーム世界の“王子”という役割。
……けれど、攻略対象の女の子たちは次々に幸せを見つけて旅立ち、
気づけば残されたのは――幼馴染みであり、忠誠を誓った騎士アレスだけだった。
「僕は、あなたを守ると決めたのです」
いつも優しく、忠実で、完璧すぎるその親友。
けれど次第に、その視線が“友人”のそれではないことに気づき始め――?
身分差? 常識? そんなものは、もうどうでもいい。
“王子”である俺は、彼に恋をした。
だからこそ、全部受け止める。たとえ、世界がどう言おうとも。
これは転生者としての使命を終え、“ただの一人の少年”として生きると決めた王子と、
彼だけを見つめ続けた騎士の、
世界でいちばん優しくて、少しだけ不器用な、じれじれ純愛ファンタジー。
悪役令嬢と同じ名前だけど、僕は男です。
みあき
BL
名前はティータイムがテーマ。主人公と婚約者の王子がいちゃいちゃする話。
男女共に子どもを産める世界です。容姿についての描写は敢えてしていません。
メインカプが男性同士のためBLジャンルに設定していますが、周辺は異性のカプも多いです。
奇数話が主人公視点、偶数話が婚約者の王子視点です。
pixivでは既に最終回まで投稿しています。
噂の冷血公爵様は感情が全て顔に出るタイプでした。
春色悠
BL
多くの実力者を輩出したと云われる名門校【カナド学園】。
新入生としてその門を潜ったダンツ辺境伯家次男、ユーリスは転生者だった。
___まあ、残っている記憶など塵にも等しい程だったが。
ユーリスは兄と姉がいる為後継者として期待されていなかったが、二度目の人生の本人は冒険者にでもなろうかと気軽に考えていた。
しかし、ユーリスの運命は『冷血公爵』と名高いデンベル・フランネルとの出会いで全く思ってもいなかった方へと進みだす。
常に冷静沈着、実の父すら自身が公爵になる為に追い出したという冷酷非道、常に無表情で何を考えているのやらわからないデンベル___
「いやいやいやいや、全部顔に出てるんですけど…!!?」
ユーリスは思い出す。この世界は表情から全く感情を読み取ってくれないことを。いくら苦々しい表情をしていても誰も気づかなかったことを。
寡黙なだけで表情に全て感情の出ているデンベルは怖がられる度にこちらが悲しくなるほど落ち込み、ユーリスはついつい話しかけに行くことになる。
髪の毛の美しさで美醜が決まるというちょっと不思議な美醜観が加わる感情表現の複雑な世界で少し勘違いされながらの二人の行く末は!?
王子様から逃げられない!
一寸光陰
BL
目を覚ますとBLゲームの主人公になっていた恭弥。この世界が受け入れられず、何とかして元の世界に戻りたいと考えるようになる。ゲームをクリアすれば元の世界に戻れるのでは…?そう思い立つが、思わぬ障壁が立ち塞がる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる