きっと、君は知らない

mahiro

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何が違うのかを聞きたかったのに、ブルーが両耳に手を当て騒いだ。


「あーあー!聞きたくねぇ!野郎同士の色恋沙汰なんて興味ねぇ!」


「何や?残念やわ。まぁ、お前さんがそうでも周りの皆は興味津々みたいやで?なぁ?」


そう言って何故俺を見るんだよ、ショウンさん……。
アレシアだって目を輝かせながらショウンさんのこと見てんじゃん!


「は、はい、気になります」


でも、ここは我慢して素直に気になると言えば、ショウンさんは何度か頷いて見せた。


「せやろうな。ま、恋愛にも色々あるやろ?相思相愛のものもあれば、同情から生まれる恋もある。吊り橋効果やら刷り込みやら多岐に渡って恋に発展するものがある。俺たちの場合は『同情から生まれた』もんでな、愛もあったかもしれへんけど、あいつはただ落ち込んでた俺を見てられへんだけやねん」


そう言ってショウンさんは笑った。
同情ってヨシノリさんは何に同情したのだろう。


「落ち込んでた?お前が?」


キヨさんが不思議そうに訊ねれば、キヨ君の中の俺はどうなってんねん!と笑いながらツッコミを入れていた。


「俺かて落ち込むに決まっとるやろ。大切に、大切にしとった後輩がどんなに手を伸ばしても離れて行くんやで?」


大切にしていた後輩……ってブルーではないよな。
ブルーの場合、同じ高校に居たみたいだけど、今のやり取りを見るに、フランさんに接していたような態度をブルーには取っていなかったし、どちらかというと冷たくあしらっているようにも見えた。


「最期まで会いにも来てくれへんし、ホント悲しい。ま、今世で会えて、今じゃ顔合わさない方が少ないし今は幸せやな」
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