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私が重村さんと初めて出会ったのは、入職式のことで私たち新入職員が皆一つの部屋に集められたときだった。
様々な人たちが集まる中、新入職員の中で最も目立つ存在であったのが重村さんで、私はその姿を一目見たときから目が反らせなくなっていた。
顔も声も全てがタイプで、この人と付き合いたい!と思ったものの、入職式の最中もその後も接することもなく、重村さんのいる営業部に行くことはあっても用も済んだのに変に残ることもできず昨日を迎えたわけで。
昨日なんてろくに仕事にならず定時で帰ってしまったせいで、今日は残業だ。
寝不足な上に残業とか捗る気がしないけど、コンビニに澄オススメのスイーツが売っていたからこれを食べながら頑張ろうと思う。
どうせ一人寂しく家に帰ったって今更意味のない反省ばっかりして眠れなくなりそうだし、ここは気合い入れて頑張らねば。
気合いを入れ直して会社の職員口へ向かおうとしたら、前にスーツを着た男性二人が前を歩いているのが見えた。
一人は私が見間違うわけのない重村さんで、あともう一人は確か重村さんの後輩の日比野君だ。
日比野君も顔が整ってるって同僚の子が言っていた気がする。
「先輩のそれ何すか?」
日比野君がそう言って指差したのは、まさかの左薬指に嵌められた指輪で、まさかこの話のタイミングに遭遇するとかタイミング良すぎるでしょ。
社内の女の子が聞きたいであろう質問を容易くできるのって同性同士だったりするんだよね。
「ん?あぁ、これか。何だと思う?」
「質問に質問で返すのやめてもらって良いですか」
「ハッハッハッ悪い。こういうの日比野が気にするの珍しいと思ってな」
そう言いながら指に嵌められた指輪に触れている重村さんの表情は柔らかく、まるで愛おしいものを見ているかのような視線でそれを見ていた。
きっと、好きな人のことを思い出しているのであろうことはその表情を見れば誰でも分かると思う。
良いなぁ、誰だか知らないけど重村さんにこんなにも愛されて。
私も重村さんに愛されてみたかったよ。
様々な人たちが集まる中、新入職員の中で最も目立つ存在であったのが重村さんで、私はその姿を一目見たときから目が反らせなくなっていた。
顔も声も全てがタイプで、この人と付き合いたい!と思ったものの、入職式の最中もその後も接することもなく、重村さんのいる営業部に行くことはあっても用も済んだのに変に残ることもできず昨日を迎えたわけで。
昨日なんてろくに仕事にならず定時で帰ってしまったせいで、今日は残業だ。
寝不足な上に残業とか捗る気がしないけど、コンビニに澄オススメのスイーツが売っていたからこれを食べながら頑張ろうと思う。
どうせ一人寂しく家に帰ったって今更意味のない反省ばっかりして眠れなくなりそうだし、ここは気合い入れて頑張らねば。
気合いを入れ直して会社の職員口へ向かおうとしたら、前にスーツを着た男性二人が前を歩いているのが見えた。
一人は私が見間違うわけのない重村さんで、あともう一人は確か重村さんの後輩の日比野君だ。
日比野君も顔が整ってるって同僚の子が言っていた気がする。
「先輩のそれ何すか?」
日比野君がそう言って指差したのは、まさかの左薬指に嵌められた指輪で、まさかこの話のタイミングに遭遇するとかタイミング良すぎるでしょ。
社内の女の子が聞きたいであろう質問を容易くできるのって同性同士だったりするんだよね。
「ん?あぁ、これか。何だと思う?」
「質問に質問で返すのやめてもらって良いですか」
「ハッハッハッ悪い。こういうの日比野が気にするの珍しいと思ってな」
そう言いながら指に嵌められた指輪に触れている重村さんの表情は柔らかく、まるで愛おしいものを見ているかのような視線でそれを見ていた。
きっと、好きな人のことを思い出しているのであろうことはその表情を見れば誰でも分かると思う。
良いなぁ、誰だか知らないけど重村さんにこんなにも愛されて。
私も重村さんに愛されてみたかったよ。
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