彼が指輪を嵌める理由

mahiro

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「というわけで…私、プロポーズされて指輪を買って貰っちゃいました!」


聞いてください、あの話をした後にヘタレの先輩がちゃんと指輪を買うか心配だからって日比野君も連れて三人で私の指輪を買いに行くという意味の分からない状況になったんだけど。
仕事帰りに指輪購入しに行くとか今日の朝想像してなかったよ。
私がデートの妄想してた時間返してくれよ、日比野君よ。


「………ちょっと頭がついていかなすぎて頭が割れそう」


目の前には私の一通りの話を聞いて頭を抱えた澄の姿が。
頭抱えても得になるとか凄いよね。
私がやったらこうはならないから。


「美心の王子様は実は美心が好きだったけど、声をかけられないヘタレ王子で?いつまで経っても進展できないからって指輪をつけて出勤した。それが社内で噂になったと………それでもって?後輩君に焚き付けられてプロポーズを王子様はさせられて、指輪までその日に購入させられたと………私の彼氏も付き合ってても好きとか言わないし、告白だって私だしこの指輪だって私が買ったものだけど………その王子様大丈夫?」


「大丈夫!重村さんはヘタレじゃなくて優しいだけだから!」


「うーん、まぁ、私は美心が幸せならそれはそれで良いんだけど…」


唇を尖らせながらそう言った澄は、顔を緩ませて笑った。


「何はともあれおめでとう。美心が王子様と無事にお付き合いというか結婚の約束が出来て澄も嬉しいよ。ちゃーんと幸せにならないと許さないんだからね!」


「ありがとう、澄」


あの指輪を見たときにはもう諦めなきゃいけないんだと本当に思ったーーーいや、あのプロポーズを聞くまではそう思っていた。
今だって貰った指輪を嵌めているけれど、頭の何処かで本当は何かのドッキリだったり作り話なんじゃないかと疑いたくなるけれど、スマホには重村さんの連絡先が入っているし、これからのことについて話し合おうといった内容が届いてる。
これを夢だなんて思いたくないし、夢なんかにしたくもない。

重村さんの左手薬指の指輪は、結婚を約束した人がいるという噂は、あくまで噂だったわけだけど、今日からはその話しが事実であると知る人たちはどれだけいるだろうか。


まぁ、そんなこと私が真実を知っていれば良いよね。


終わり















閲覧、ブックマーク誠にありがとうございます。
未熟な作品ばかりで申し訳ない気持ちでいっぱいです。
少しでも楽しんでいただけた方がいらっしゃれば、幸いでございます。
今後ともよろしくお願い申し上げます。
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