紹介なんてされたくありません!

mahiro

文字の大きさ
5 / 12

5

しおりを挟む
適当に座ってくれ、と声をかけ、キッチンへと入っていった元哉はいつも僕にも入れてくれるコーヒーをコップに入れご家族へと渡していました。


「ありがとう、兄さんってコーヒー入れられたんだね。何も出来ないのかと思った」


しみじみとそう言った和久に、父親と母親も頷いていました。


「本当にね。恋人に入れ方教えて貰ったの?」


瑠璃が興味津々に訊ねてくると、元哉は素直に頷いていました。
そうですよね、僕と出会う貴方ってドリップコーヒーも作れなかったですもんね。
料理なんてからっきしでしたし。


「あぁ」


「恋人さん凄いね…何も出来ない兄さんがここまで成長するなんて想像してなかったよ。前に帰国したときはまだ出来なかったよね?」


「そうだな」


前に帰国したのは今から5年前、ということになっているのでしたね。
本当はちょこちょこ合間みて帰ってきてはいるのですが、半日だとか数時間で戻ってしまうのでご家族にはお会い出来なかったのですよね。


「他には何が出来るようになったの?」


「料理と掃除、洗濯、買い出し……だな」


「凄いね。恋人さんって何者なの?」


驚く瑠璃に他の3名も頷いていました。
貴方、家族にどう思われていたんですか。
確かに僕と出会う前は一匹狼で、人と接したり集団行動が大嫌いで、家事全般は全く出来なかったですし、家に帰らず仕事に没頭していることの方が多かったように思います。


「俺にとっての素敵なパートナー以外の何者でもないさ」


恥ずかしげもなくさらっとこういうことを言うのは、昔から変わりませんね。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

僕たち、結婚することになりました

リリーブルー
BL
俺は、なぜか知らないが、会社の後輩(♂)と結婚することになった! 後輩はモテモテな25歳。 俺は37歳。 笑えるBL。ラブコメディ💛 fujossyの結婚テーマコンテスト応募作です。

【幼馴染DK】至って、普通。

りつ
BL
天才型×平凡くん。「別れよっか、僕達」――才能溢れる幼馴染みに、平凡な自分では釣り合わない。そう思って別れを切り出したのだけれど……?ハッピーバカップルラブコメ短編です。

罰ゲームって楽しいね♪

あああ
BL
「好きだ…付き合ってくれ。」 おれ七海 直也(ななみ なおや)は 告白された。 クールでかっこいいと言われている 鈴木 海(すずき かい)に、告白、 さ、れ、た。さ、れ、た!のだ。 なのにブスッと不機嫌な顔をしておれの 告白の答えを待つ…。 おれは、わかっていた────これは 罰ゲームだ。 きっと罰ゲームで『男に告白しろ』 とでも言われたのだろう…。 いいよ、なら──楽しんでやろう!! てめぇの嫌そうなゴミを見ている顔が こっちは好みなんだよ!どーだ、キモイだろ! ひょんなことで海とつき合ったおれ…。 だが、それが…とんでもないことになる。 ────あぁ、罰ゲームって楽しいね♪ この作品はpixivにも記載されています。

オメガなパパとぼくの話

キサラギムツキ
BL
タイトルのままオメガなパパと息子の日常話。

記憶の代償

槇村焔
BL
「あんたの乱れた姿がみたい」 ーダウト。 彼はとても、俺に似ている。だから、真実の言葉なんて口にできない。 そうわかっていたのに、俺は彼に抱かれてしまった。 だから、記憶がなくなったのは、その代償かもしれない。 昔書いていた記憶の代償の完結・リメイクバージョンです。 いつか完結させねばと思い、今回執筆しました。 こちらの作品は2020年BLOVEコンテストに応募した作品です

悪夢の先に

紫月ゆえ
BL
人に頼ることを知らない大学生(受)が体調不良に陥ってしまう。そんな彼に手を差し伸べる恋人(攻)にも、悪夢を見たことで拒絶をしてしまうが…。 ※体調不良表現あり。嘔吐表現あるので苦手な方はご注意ください。 『孤毒の解毒薬』の続編です! 西条雪(受):ぼっち学生。人と関わることに抵抗を抱いている。無自覚だが、容姿はかなり整っている。 白銀奏斗(攻):勉学、容姿、人望を兼ね備えた人気者。柔らかく穏やかな雰囲気をまとう。

悩める文官のひとりごと

きりか
BL
幼い頃から憧れていた騎士団に入りたくても、小柄でひ弱なリュカ・アルマンは、学校を卒業と同時に、文官として騎士団に入団する。方向音痴なリュカは、マルーン副団長の部屋と間違え、イザーク団長の部屋に入り込む。 そこでは、惚れ薬を口にした団長がいて…。 エチシーンが書けなくて、朝チュンとなりました。 ムーンライト様にも掲載しております。 

言い逃げしたら5年後捕まった件について。

なるせ
BL
 「ずっと、好きだよ。」 …長年ずっと一緒にいた幼馴染に告白をした。 もちろん、アイツがオレをそういう目で見てないのは百も承知だし、返事なんて求めてない。 ただ、これからはもう一緒にいないから…想いを伝えるぐらい、許してくれ。  そう思って告白したのが高校三年生の最後の登校日。……あれから5年経ったんだけど…  なんでアイツに馬乗りにされてるわけ!? ーーーーー 美形×平凡っていいですよね、、、、

処理中です...