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いつも彼女の視線はソロモンに向いていて、その口から出てくるのは全てソロモンのことばかりだった。
私のことなど見向きもせず、話題にも出さなかった。
なのに。
肝心なときはいつも私を頼ってきた……ようにも思えるが、あれはソロモンが別任務に出てしまい頼れるのが私だけだっただけで、決して私を望んでいた訳じゃなかった。
それなのに何故今世では私の手を掴みここまで懇願しているのか分からない。
私のことなど、何とも思っていなかったのに何で今更そんなこと言うんだ。
何で私のことを好きだなんて嘘が言えるんだ。
そう言ってしまいたい。
感情を露にして言ってしまいたい。
だけど、駄目だ。
私は知らない、を突き通さなくてはならないんだ。
「アンドレ様、私は」
「私は………」
被せるように言葉を発したアンドレに私は思わず口を紡いだ。
「私は最期は愛おしい人にってずっと思っていたの。違う知らない人になんて耐えられなかったから。だから、貴方にお願いしたの。それなのに、貴方は……最期まで勘違いしていたね。私、嫉妬して欲しくて『ソロモン』が好きって言っていたのに」
私のことなど見向きもせず、話題にも出さなかった。
なのに。
肝心なときはいつも私を頼ってきた……ようにも思えるが、あれはソロモンが別任務に出てしまい頼れるのが私だけだっただけで、決して私を望んでいた訳じゃなかった。
それなのに何故今世では私の手を掴みここまで懇願しているのか分からない。
私のことなど、何とも思っていなかったのに何で今更そんなこと言うんだ。
何で私のことを好きだなんて嘘が言えるんだ。
そう言ってしまいたい。
感情を露にして言ってしまいたい。
だけど、駄目だ。
私は知らない、を突き通さなくてはならないんだ。
「アンドレ様、私は」
「私は………」
被せるように言葉を発したアンドレに私は思わず口を紡いだ。
「私は最期は愛おしい人にってずっと思っていたの。違う知らない人になんて耐えられなかったから。だから、貴方にお願いしたの。それなのに、貴方は……最期まで勘違いしていたね。私、嫉妬して欲しくて『ソロモン』が好きって言っていたのに」
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