6 / 14
誘惑②
しおりを挟む
怖い目つきで睨まれて、ビクッとする。深い青の瞳が夜空のような暗い色になっている。
ラディアンにこんな目で見られたことはなく、ショックで唇が震えた。
それでも私を放そうとしない彼がなにを考えているかわからず、その鋭い目を見つめる。
私の反応に表情を緩めたラディアンは、今度は熱く見つめ返してきた。
「悪い。だが、どれだけ俺が我慢して我慢してここまで待ったと思ってるんだ!?」
「我慢?」
「君はただ兄として俺を慕っているだけだと思ってた。だから、君が成人したら、全力で口説こうと思ってた」
「口説くって……」
「あぁ、十二時を回ったな。十八歳の誕生日おめでとう、マール。リクエスト通り、これから君を抱く」
「え?」
話が見えなくてキョトンとする私を、いきなりラディアンが押し倒して、口づけてくる。
大きな彼の口にかぶりつかれて、キスというより食べられちゃいそうで慄く。
それなのに、ラディアンはさっさと私の下着を脱がしていった。
「ちょっと待って!」
「待たない」
あちこちにキスを落としながら、どんどん脱がされ、あっという間に一糸まとわぬ姿になった。
状況に頭がついていかず、ただ呆然とラディアンを見上げると、切れ長の目を細めて、彼がつぶやいた。
「どれだけ君に触れたかったことか……」
大きな手で胸を掴まれる。
やわやわと揉まれて、かぁっと全身が熱くなる。
ラディアンに裸を見られていると、今さらながら気がついた。
「ほら、俺の手にぴったりだ」
「どういうこと? さっきまであんなに拒否してたのに」
「マールが誘ってくれたんだろ?」
「侯爵と結婚する前にお情けをくれるの?」
「だから、それはダメだって言ってるだろ! 侯爵のことは俺がなんとかする! そのために騎士団長になったんだからな」
「えっ、そのために?」
どうして私の結婚を阻むために騎士団長になったのかと目をパチクリさせる。
ラディアンは私の頬を優しくなでて言った。
「マール、愛してる。君が欲しくて、君と結婚する権利を得るために騎士団長になったんだ。ただの子爵の三男に伯爵令嬢は娶れないからな」
信じられない言葉が聞こえて、息が止まった。驚きすぎて、まじまじと彼を見つめるしかできない。
(愛してるって言った? ウソでしょ?)
「……いつから?」
「君がずっと幼い頃から。……気持ち悪いか?」
衝撃から醒めて、掠れ声で尋ねると、ラディアンはそう言い、目を伏せた。私の反応を見たくないというように。
ラディアンにこんな目で見られたことはなく、ショックで唇が震えた。
それでも私を放そうとしない彼がなにを考えているかわからず、その鋭い目を見つめる。
私の反応に表情を緩めたラディアンは、今度は熱く見つめ返してきた。
「悪い。だが、どれだけ俺が我慢して我慢してここまで待ったと思ってるんだ!?」
「我慢?」
「君はただ兄として俺を慕っているだけだと思ってた。だから、君が成人したら、全力で口説こうと思ってた」
「口説くって……」
「あぁ、十二時を回ったな。十八歳の誕生日おめでとう、マール。リクエスト通り、これから君を抱く」
「え?」
話が見えなくてキョトンとする私を、いきなりラディアンが押し倒して、口づけてくる。
大きな彼の口にかぶりつかれて、キスというより食べられちゃいそうで慄く。
それなのに、ラディアンはさっさと私の下着を脱がしていった。
「ちょっと待って!」
「待たない」
あちこちにキスを落としながら、どんどん脱がされ、あっという間に一糸まとわぬ姿になった。
状況に頭がついていかず、ただ呆然とラディアンを見上げると、切れ長の目を細めて、彼がつぶやいた。
「どれだけ君に触れたかったことか……」
大きな手で胸を掴まれる。
やわやわと揉まれて、かぁっと全身が熱くなる。
ラディアンに裸を見られていると、今さらながら気がついた。
「ほら、俺の手にぴったりだ」
「どういうこと? さっきまであんなに拒否してたのに」
「マールが誘ってくれたんだろ?」
「侯爵と結婚する前にお情けをくれるの?」
「だから、それはダメだって言ってるだろ! 侯爵のことは俺がなんとかする! そのために騎士団長になったんだからな」
「えっ、そのために?」
どうして私の結婚を阻むために騎士団長になったのかと目をパチクリさせる。
ラディアンは私の頬を優しくなでて言った。
「マール、愛してる。君が欲しくて、君と結婚する権利を得るために騎士団長になったんだ。ただの子爵の三男に伯爵令嬢は娶れないからな」
信じられない言葉が聞こえて、息が止まった。驚きすぎて、まじまじと彼を見つめるしかできない。
(愛してるって言った? ウソでしょ?)
「……いつから?」
「君がずっと幼い頃から。……気持ち悪いか?」
衝撃から醒めて、掠れ声で尋ねると、ラディアンはそう言い、目を伏せた。私の反応を見たくないというように。
24
あなたにおすすめの小説
束縛婚
水無瀬雨音
恋愛
幼なじみの優しい伯爵子息、ウィルフレッドと婚約している男爵令嬢ベルティーユは、結婚を控え幸せだった。ところが社交界デビューの日、ウィルフレッドをライバル視している辺境伯のオースティンに出会う。翌日ベルティーユの屋敷を訪れたオースティンは、彼女を手に入れようと画策し……。
清白妙様、砂月美乃様の「最愛アンソロ」に参加しています。
大好きな義弟の匂いを嗅ぐのはダメらしい
入海月子
恋愛
アリステラは義弟のユーリスのことが大好き。いつもハグして、彼の匂いを嗅いでいたら、どうやら嫌われたらしい。
誰もが彼と結婚すると思っていたけど、ユーリスのために婚活をして、この家を出ることに決めたアリステラは――。
※表紙はPicrewの「よりそいメーカー」からお借りしました。
田舎の幼馴染に囲い込まれた
兎角
恋愛
25.10/21 殴り書きの続き更新
都会に飛び出した田舎娘が渋々帰郷した田舎のムチムチ幼馴染に囲い込まれてズブズブになる予定 ※殴り書きなので改行などない状態です…そのうち直します。
満月の秘め事
富樫 聖夜
恋愛
子爵家令嬢エリアーナは半年前から満月の夜になると身体が熱くなるという謎の症状に悩まされていた。
そんな折、従兄弟のジオルドと満月の夜に舞踏会に出かけなければならないことになってしまい――?
アンソロジー本「秘密1」の別冊用に書いた短編です。BOOTH内でも同内容のものを置いております。
私の意地悪な旦那様
柴咲もも
恋愛
わたくし、ヴィルジニア・ヴァレンティーノはこの冬結婚したばかり。旦那様はとても紳士で、初夜には優しく愛してくれました。けれど、プロポーズのときのあの言葉がどうにも気になって仕方がないのです。
――《嗜虐趣味》って、なんですの?
※お嬢様な新妻が性的嗜好に問題ありのイケメン夫に新年早々色々されちゃうお話
※ムーンライトノベルズからの転載です
片想いの相手と二人、深夜、狭い部屋。何も起きないはずはなく
おりの まるる
恋愛
ユディットは片想いしている室長が、再婚すると言う噂を聞いて、情緒不安定な日々を過ごしていた。
そんなある日、怖い噂話が尽きない古い教会を改装して使っている書庫で、仕事を終えるとすっかり夜になっていた。
夕方からの大雨で研究棟へ帰れなくなり、途方に暮れていた。
そんな彼女を室長が迎えに来てくれたのだが、トラブルに見舞われ、二人っきりで夜を過ごすことになる。
全4話です。
女性執事は公爵に一夜の思い出を希う
石里 唯
恋愛
ある日の深夜、フォンド公爵家で女性でありながら執事を務めるアマリーは、涙を堪えながら10年以上暮らした屋敷から出ていこうとしていた。
けれども、たどり着いた出口には立ち塞がるように佇む人影があった。
それは、アマリーが逃げ出したかった相手、フォンド公爵リチャードその人だった。
本編4話、結婚式編10話です。
辺境伯と幼妻の秘め事
睡眠不足
恋愛
父に虐げられていた23歳下のジュリアを守るため、形だけ娶った辺境伯のニコラス。それから5年近くが経過し、ジュリアは美しい女性に成長した。そんなある日、ニコラスはジュリアから本当の妻にしてほしいと迫られる。
途中まで書いていた話のストックが無くなったので、本来書きたかったヒロインが成長した後の話であるこちらを上げさせてもらいます。
*元の話を読まなくても全く問題ありません。
*15歳で成人となる世界です。
*異世界な上にヒーローは人外の血を引いています。
*なかなか本番にいきません
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる