営業部のイケメンエースは、さわやかなヘンタイでした。

入海月子

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スッキリした?①

 翌朝、会社に行かないとなにもすることのない私は、大掃除をすることにした。
 このところ、週末は木佐さんに連れ回されてたので、簡単な掃除しかできてなかった。
 ちらりとスマホを見るけど、なんの通知もない。
 
(天気もいいし、カーテンを洗ってしまおう)

 洗濯機を回し、掃除機をかける。
 棚の埃を取り、窓を磨くと、部屋の中が綺麗になり、浄化された気がした。換気もされて、ひんやりとしているけど、新鮮な空気が気持ちいい。
 カーテンがないから部屋の中がいつもより明るくて、気分も浮上した。
 洗濯ができたので、カーテンを戻して、いったん休憩にする。
 少量のお湯にティーバッグを入れて蒸らし、そこに牛乳を入れて電子レンジで温める。
 こうすると簡単にロイヤルミルクティーができて、手軽に贅沢な気分になれる。
 ソファーに座って、甘くしたミルクティーをすすった。
 ほっとひと息ついて、また、スマホを見る。
 迷惑メールしか来ていない。
 溜め息をついて、ガブッとミルクティーを飲み干した。

「今度は台所を綺麗にしよう」

 口に出して、気合いを入れてみる。
 途中、お昼や休憩を挟みつつ、台所や洗面所、お風呂を磨き上げた。
 やり始めてみると、掃除に熱中して、気がつくと夕方になっていた。

「ふぅ~、ずいぶん綺麗になったわ」

 部屋が片づくと心の中もスッキリしてくる。
 木佐さんのことはどう考えたらいいのか、まだわからないけど、急いで結論を出さなくてもいいかもと思えた。
 そして、ふとスマホの通知ライトがチカチカしてるのに気づく。

(木佐さんだ)

 彼から電話があったみたいだ。
 履歴を見ると一時間前だった。
 せっかく気持ちが落ち着いたところだというのに、また心がざわめく。
 連絡があったのをうれしく思う反面、大晦日の約束のキャンセルかもしれないと思う。
 ドキドキしながら、コールバックした。

「はい、木佐です」

 やわらかな響きの低い声が耳をくすぐる。
 声を聞くだけで、トクンと鼓動が跳ねた。

「あ、宇沙見です。電話に気づかなくて、すみません」
「大丈夫だよ。電話かけてきてくれて、うれしいから」

 さらりとこんなことを言っちゃう木佐さんがモテるのがわかる。
 たしかに私から電話をかけるのは初めてだ。
 声の雰囲気からして、キャンセルの電話でないことがわかって、安堵した。

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