全力でおせっかいさせていただきます。―私はツンで美形な先輩の食事係―

入海月子

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第三章 

意味わかる?②

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 途中でお弁当を食べたり──遥斗先輩を思い出して、ホロリとしちゃったけど──、眠くなってうとうとしたりしていると、ようやく夕方になって、授業が終わる時間を見計らって、3年の教室に行った。


「真奈美先輩ー!」

 入口から真奈美先輩を見つけて声をかけると、ばっと視線が集まって、びっくりする。

「あら、優ちゃん、どうしたの?」

 にこやかに先輩が廊下に出てきてくれる。
 相変わらず、色っぽい。
 どうしたらこんなに色気が出るんだろう……?
 私なんて、笑われるほど色気がないのに。
 遥斗先輩にも笑われたことを思い出す。

「ちょっと聞きたいことがあって。今いいですか?」
「いいわよ?」

 そう言って、真奈美先輩は廊下の端に移動してくれる。

「なにかしら? ………って、遥斗のことしかないわね?」

 ふふっと笑って真奈美先輩が聞いてくる。
 そう言われると、ちょっと恥ずかしくなる。

「あの………昨日、遥斗先輩に………なにか変わったことありませんでしたか?」

 真奈美先輩は笑みを浮かべたまま、首を傾けた。

「そうねー。もうお弁当はいらないって言われたわ」
「真奈美先輩もですか……」
「も、ってことは、優ちゃんも言われたの?」

 意外そうに先輩は瞬いた。
 
「はい。昨日は約束通り今週まででいいって言ってたのに、今朝、急にもういらないって言い出して、もうここにも来るなって言われて……」

 そう口に出すと、また泣きそうになる。
 でも、それを聞いた先輩は目をきらめかせて、おもしろがるような表情になった。

「へー、『もう来るな』って言われたの?」
「はい……。先輩、なにか知ってるんですか?」

 私がすがるように見ると、先輩は微笑みながらしげしげと私を観察するように見返した。
 そして、私の質問には答えてくれず、逆に質問された。

「優ちゃんって、遥斗のこと好き?」
「はい、好き、です………?」

 あれれ? 普通に好きと答えようとしたら、なぜかボボッと顔が熱くなった。
 え、好きだよね? 真奈美先輩が好きとか菜摘ちゃんが好きとかと一緒………。あれ、違う?

 そんな私の様子を楽しそうに眺めながら、先輩は「う~ん、ギリギリ合格かな?」とつぶやいた。

「合格?」

 聞き返す私にまた答えてはくれず、代わりに教えてくれた。

「昨日、私がお弁当を届けに行ったとき、遥斗がすごく怒っていたの。見たことがないくらい」

 やっぱりなにかに怒っていたんだ……。
 なにをやらかしちゃったのかな、と身をすくめて続きを待つ。
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