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第三章
嫌です!①
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翌日、部室に行こうとしたら、女の子の集団に呼び止められた。
またか、と溜め息をつく。
「あなたね、写真同好会の会長とか言って、久住先輩を自分のものって言っているのは!」
「なんですか、それ。遥斗先輩は物じゃありません」
「でも、誰も同好会に入れないなんて横暴じゃない!」
「そうよ! 大してかわいくもないくせに、久住先輩を囲うなんて。開放しなさいよ!」
「遥斗先輩目当てで同好会に入りたいなんて許可できるわけないでしょ! だいたい囲うってなんですか!」
「付き合ってもないくせに! ブス、ブース!」
「ちんくしゃのくせに! あんたなんかに久住先輩は似合わないわ!」
言われたい放題だ。
遥斗先輩に似合わないのは、言われなくてもわかってるわよ!
思わず、目が潤みそうになって、キッと睨みつける。
反論しようと口を開いたとき………後ろから抱きしめられた。
「優はかわいいよ。お前らよりずっとかわいい」
耳許で聞き慣れた声が響いて、頬に口づけられた。
「は、遥斗先輩!」
な、な、なにしてるの?
動揺が激しい。
女の子たちも、突然の先輩の登場に固まっていた。
「なにも知らないくせに優を貶すな。勝手に騒がれて迷惑だ。もう来るな」
容赦なく冷たい声で一方的に言い放つと、遥斗先輩は私の手を引き、踵を返した。
後ろで女の子たちがキーキー騒いでいたけど、我関せずといった様子で、唖然としたままの私を連れて部室に戻る。
中に入ると、ぱっと手を離した。
「悪い……」
「い、いえ……」
一連の出来ごとがフラッシュバックして、頬に血が上った。
真っ赤になってるだろう顔を覆って俯く。
「悪かったな。俺のせいで。もしかして、あんなことがよくあるのか?」
「いいえ、そもそも私の写真が発端ですし」
「お前、しばらく……ここに来るのを止めたらどうだ?」
先輩がそんなことを言うから、顔を上げて叫んだ。
「嫌です!」
私の勢いにたじろいだ先輩だったけど、「だが……」と続けようとするから、「ここに来れない方が嫌です!」と重ねた。
またか、と溜め息をつく。
「あなたね、写真同好会の会長とか言って、久住先輩を自分のものって言っているのは!」
「なんですか、それ。遥斗先輩は物じゃありません」
「でも、誰も同好会に入れないなんて横暴じゃない!」
「そうよ! 大してかわいくもないくせに、久住先輩を囲うなんて。開放しなさいよ!」
「遥斗先輩目当てで同好会に入りたいなんて許可できるわけないでしょ! だいたい囲うってなんですか!」
「付き合ってもないくせに! ブス、ブース!」
「ちんくしゃのくせに! あんたなんかに久住先輩は似合わないわ!」
言われたい放題だ。
遥斗先輩に似合わないのは、言われなくてもわかってるわよ!
思わず、目が潤みそうになって、キッと睨みつける。
反論しようと口を開いたとき………後ろから抱きしめられた。
「優はかわいいよ。お前らよりずっとかわいい」
耳許で聞き慣れた声が響いて、頬に口づけられた。
「は、遥斗先輩!」
な、な、なにしてるの?
動揺が激しい。
女の子たちも、突然の先輩の登場に固まっていた。
「なにも知らないくせに優を貶すな。勝手に騒がれて迷惑だ。もう来るな」
容赦なく冷たい声で一方的に言い放つと、遥斗先輩は私の手を引き、踵を返した。
後ろで女の子たちがキーキー騒いでいたけど、我関せずといった様子で、唖然としたままの私を連れて部室に戻る。
中に入ると、ぱっと手を離した。
「悪い……」
「い、いえ……」
一連の出来ごとがフラッシュバックして、頬に血が上った。
真っ赤になってるだろう顔を覆って俯く。
「悪かったな。俺のせいで。もしかして、あんなことがよくあるのか?」
「いいえ、そもそも私の写真が発端ですし」
「お前、しばらく……ここに来るのを止めたらどうだ?」
先輩がそんなことを言うから、顔を上げて叫んだ。
「嫌です!」
私の勢いにたじろいだ先輩だったけど、「だが……」と続けようとするから、「ここに来れない方が嫌です!」と重ねた。
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