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Encounter taste
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私は妹の杏胡が死んだ後、今まで勤めていた会社を辞め、自分の部屋に引きこもった生活をしていた。
その理由は、杏胡が死んだショックだけではない。あの子の死の真相を知るために色々調べていたからでもある。
そして私はとあるサイトを見つけた。『Death buried in darkness』というサイトだ。このサイトは死んだ理由がはっきりしていない死者の遺族や友人、恋人などがこのサイトに書き込み、手掛かりを見つけようとするものだった。いわゆる裏サイト私はこんなものに頼るつもりはなかったけれど、どんなことが書き込まれているのか気になったので、サイトを覗いてみた。そこに気になる3つの書き込みがあった。
『私の兄は弁護士だったのですが、兄は私にある証拠を残して事故死しました。でも私は兄が事故死したとは思っていません。』
『私の姉は無実の罪を着せられ、自殺しました。確実な証拠がないのにも関わらず報道されてしまったことに疑問を持っています。姉は確かに自殺でしたが、誰かに殺されそうだったから自分で死を選んだのでは無いかと思っています。』
『私の恋人は芸能記者でした。彼は死ぬ前に私に消されるかもしれないと言い残して死にました。この死には裏があるのではないかと思っています。』
この3つの書き込みの内容は杏胡の死の時と似ていると思った。私は勇気を出してこの書き込みをしている3人にメッセージを送ってみた。
~数日後~
あの3人にメッセージを送った後、意気投合し、今日会うことになった。私と同じように身内を亡くし、話が弾んだ。会うのは今日が初めてだが、私にはあの3人は信じてもいいのではないかと思っている。
「遅くなってすみません。私は鈴木愛梨奈です。」
「いえ、こちらこそ来てくださり、ありがとうございます。工藤璃乃です。」
「なんか、変な感じしますね。」
「そうですね。他のおふた方もすぐいらっしゃると思うんですけど…。」
カツカツカツ…
「遅れてしまい、申し訳ありません。相田真桜です。」
「私も遅れてしまい、すみません。本田智夏です。実は、道に迷ってしまっていたところをたまたま真桜さんに助けていただいて…。2人で来たという訳です。」
「そうだったんですね。全然大丈夫ですよ。とりあえず座りましょうか。」
『はい。』
「でも驚きました。璃乃さんから連絡を頂いた時は…。」
「私もです。私と同じような境遇の人が3人もいたなんて…。」
「しかも同じサイトを利用してたなんて、なにかの運命としか思えませんね。」
「ですね。」
「…実は、3人に来てもらったのは聞きたいことがあったからなんです。でも…ここでは話しにくい内容なので、場所を変えてもいいですか?」
「はい、私は大丈夫です。私も聞きたいことがあるので。」
「私もです。」
「私も。」
「では行きましょうか。」
『はい。』
「ここです。」
「ここって…」
「はい、家です。」
「ここ、璃乃さんのお家なんですか?」
「いえ、妹の家です。でも、ただの家ではないんです。」
「どういうことですか?」
「この家は、妹がこっそり作っていたいわゆる隠れ研究所なんです。」
「なるほど。」
「妹は私にここを残してくれました。なので、ここを有効活用しようかと。」
「優しい妹さんですね。」
「ありがとうございます。早速、入りましょうか。」
ガチャ
『お邪魔します。』
「わあ、凄いですね。」
「私もあの子が死ぬまでは知りませんでした。まさかこんな立派な家を作っていたなんて…汗」
「璃乃さんの妹さんは研究熱心だったんですね。」
「はい。真実がわかるまで、とことん追求する子でした。」
「分かります。私の兄もそうでした。嘘をつく人間などは決して許さないと言った感じでいつも事件と向き合っていました。」
「愛梨奈さんのお兄さんは確か、弁護士をしていたんですよね?」
「はい。いつも危ないことに首を突っ込んでいたので、危ないと忠告していたんですが…まさか本当に殺されてしまうなんて…。」
「!やはり、お兄さんの死はただの事故ではないと疑っているんですね?」
「もちろんです。あんなに正義感が強いひとが自分の気持ちに嘘をつくわけありませんから。」
「私の恋人もです。相田莉珠さんの死の真相を追っていたところ、殺されてしまったんです。」
「!姉の死の真相…ですか?」
「はい。叶多は莉珠さんが横領したことを疑っていました。ある時、真相を掴んだようでした。その後、決着をつけてくると行ったきり、帰らぬ人となりました…。」
「そうだったんですね…。姉のことは誰もが疑っていたのに、信じてくれていた人がいたなんて…泣」
「でも、私もおかしいなと思っていたんです。莉珠さんは演技も上手くて、誰にでも平等に接していると叶多から聞いていましたから。そんなことするような人には見えないって。」
「ありがとうございます…。姉は横領なんてしていないんです。でも、姉は完全に否定しようとしないまま、自ら命を絶ちました。誰かを庇っている、ということはもう分かっているんですが、完全には突き止められていなくて…。」
「…愛梨奈さん、真桜さん、智夏さん。私が聞きたかったこと…聞いてもいいですか?」
『はい。』
「私と一緒に復讐してくれませんか?」
『…。』
「すみません、突然こんなこと言って。でも私は妹の死を無駄にしないためにも、真相を突き止めて妹を死に追いやった奴に罪を償ってもらいたいんです。
もちろん、私の復讐だけのために手伝って欲しい訳では無いです。愛梨奈さんのお兄さん、真桜さんのお姉さん、智夏さんの恋人の方。おさん方の復讐も兼ねています。なんだか、3人の話を聞いていて、他人事とは思えませんし、何らかの関わりがあるのなら、助け合いたいんです。大切な人を亡くした者同士で…。
どうでしょうか?」
「…私は兄の死の真相を知りたい。それは璃乃さんの気持ちと変わらないです。もちろん協力します。」
「私も…姉が着せられた無実の罪をこのままにしておけません。私も協力させて下さい。」
「もちろん、私も。1人じゃ無理なことも4人でならできる気がします。」
「ありがとうございます。では4人で突き止めましょう。」
『私の大切な人の死の真相を。』
そして、彼女/彼を死に追いやった人達への報復を。
それが例え…
私達が復讐の味を知ることになっても…
その理由は、杏胡が死んだショックだけではない。あの子の死の真相を知るために色々調べていたからでもある。
そして私はとあるサイトを見つけた。『Death buried in darkness』というサイトだ。このサイトは死んだ理由がはっきりしていない死者の遺族や友人、恋人などがこのサイトに書き込み、手掛かりを見つけようとするものだった。いわゆる裏サイト私はこんなものに頼るつもりはなかったけれど、どんなことが書き込まれているのか気になったので、サイトを覗いてみた。そこに気になる3つの書き込みがあった。
『私の兄は弁護士だったのですが、兄は私にある証拠を残して事故死しました。でも私は兄が事故死したとは思っていません。』
『私の姉は無実の罪を着せられ、自殺しました。確実な証拠がないのにも関わらず報道されてしまったことに疑問を持っています。姉は確かに自殺でしたが、誰かに殺されそうだったから自分で死を選んだのでは無いかと思っています。』
『私の恋人は芸能記者でした。彼は死ぬ前に私に消されるかもしれないと言い残して死にました。この死には裏があるのではないかと思っています。』
この3つの書き込みの内容は杏胡の死の時と似ていると思った。私は勇気を出してこの書き込みをしている3人にメッセージを送ってみた。
~数日後~
あの3人にメッセージを送った後、意気投合し、今日会うことになった。私と同じように身内を亡くし、話が弾んだ。会うのは今日が初めてだが、私にはあの3人は信じてもいいのではないかと思っている。
「遅くなってすみません。私は鈴木愛梨奈です。」
「いえ、こちらこそ来てくださり、ありがとうございます。工藤璃乃です。」
「なんか、変な感じしますね。」
「そうですね。他のおふた方もすぐいらっしゃると思うんですけど…。」
カツカツカツ…
「遅れてしまい、申し訳ありません。相田真桜です。」
「私も遅れてしまい、すみません。本田智夏です。実は、道に迷ってしまっていたところをたまたま真桜さんに助けていただいて…。2人で来たという訳です。」
「そうだったんですね。全然大丈夫ですよ。とりあえず座りましょうか。」
『はい。』
「でも驚きました。璃乃さんから連絡を頂いた時は…。」
「私もです。私と同じような境遇の人が3人もいたなんて…。」
「しかも同じサイトを利用してたなんて、なにかの運命としか思えませんね。」
「ですね。」
「…実は、3人に来てもらったのは聞きたいことがあったからなんです。でも…ここでは話しにくい内容なので、場所を変えてもいいですか?」
「はい、私は大丈夫です。私も聞きたいことがあるので。」
「私もです。」
「私も。」
「では行きましょうか。」
『はい。』
「ここです。」
「ここって…」
「はい、家です。」
「ここ、璃乃さんのお家なんですか?」
「いえ、妹の家です。でも、ただの家ではないんです。」
「どういうことですか?」
「この家は、妹がこっそり作っていたいわゆる隠れ研究所なんです。」
「なるほど。」
「妹は私にここを残してくれました。なので、ここを有効活用しようかと。」
「優しい妹さんですね。」
「ありがとうございます。早速、入りましょうか。」
ガチャ
『お邪魔します。』
「わあ、凄いですね。」
「私もあの子が死ぬまでは知りませんでした。まさかこんな立派な家を作っていたなんて…汗」
「璃乃さんの妹さんは研究熱心だったんですね。」
「はい。真実がわかるまで、とことん追求する子でした。」
「分かります。私の兄もそうでした。嘘をつく人間などは決して許さないと言った感じでいつも事件と向き合っていました。」
「愛梨奈さんのお兄さんは確か、弁護士をしていたんですよね?」
「はい。いつも危ないことに首を突っ込んでいたので、危ないと忠告していたんですが…まさか本当に殺されてしまうなんて…。」
「!やはり、お兄さんの死はただの事故ではないと疑っているんですね?」
「もちろんです。あんなに正義感が強いひとが自分の気持ちに嘘をつくわけありませんから。」
「私の恋人もです。相田莉珠さんの死の真相を追っていたところ、殺されてしまったんです。」
「!姉の死の真相…ですか?」
「はい。叶多は莉珠さんが横領したことを疑っていました。ある時、真相を掴んだようでした。その後、決着をつけてくると行ったきり、帰らぬ人となりました…。」
「そうだったんですね…。姉のことは誰もが疑っていたのに、信じてくれていた人がいたなんて…泣」
「でも、私もおかしいなと思っていたんです。莉珠さんは演技も上手くて、誰にでも平等に接していると叶多から聞いていましたから。そんなことするような人には見えないって。」
「ありがとうございます…。姉は横領なんてしていないんです。でも、姉は完全に否定しようとしないまま、自ら命を絶ちました。誰かを庇っている、ということはもう分かっているんですが、完全には突き止められていなくて…。」
「…愛梨奈さん、真桜さん、智夏さん。私が聞きたかったこと…聞いてもいいですか?」
『はい。』
「私と一緒に復讐してくれませんか?」
『…。』
「すみません、突然こんなこと言って。でも私は妹の死を無駄にしないためにも、真相を突き止めて妹を死に追いやった奴に罪を償ってもらいたいんです。
もちろん、私の復讐だけのために手伝って欲しい訳では無いです。愛梨奈さんのお兄さん、真桜さんのお姉さん、智夏さんの恋人の方。おさん方の復讐も兼ねています。なんだか、3人の話を聞いていて、他人事とは思えませんし、何らかの関わりがあるのなら、助け合いたいんです。大切な人を亡くした者同士で…。
どうでしょうか?」
「…私は兄の死の真相を知りたい。それは璃乃さんの気持ちと変わらないです。もちろん協力します。」
「私も…姉が着せられた無実の罪をこのままにしておけません。私も協力させて下さい。」
「もちろん、私も。1人じゃ無理なことも4人でならできる気がします。」
「ありがとうございます。では4人で突き止めましょう。」
『私の大切な人の死の真相を。』
そして、彼女/彼を死に追いやった人達への報復を。
それが例え…
私達が復讐の味を知ることになっても…
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