12 / 53
第十二話 庭園での事故
しおりを挟む
12
身体のラインを強調したマーメイド型のドレスと髪飾りに生花のバラ。白を軸にデザインされたドレスは清らかで純白のバラを思わせる。普段であれば決して選択肢に入らない大人びたシャープな装いだ。
窓から庭園を見ると客人が次々と集まってきている。各領の貴族を招いてバラを愛でるのだが、もちろんそれだけではない。モデレオン王国の芸術性や技術の高さを誇る式典でもある。王宮にはバラがあちこちに飾られて、城内は温室のように花が咲き乱れている。上品な甘い香りがあちこちに立ち込めて、香水のように身体に染み込んでいる。
目を閉じて香りを楽しんでいると、ロイの声と共にノックが響いた。
どうぞ、と返事をしてロイの方へと向きを変える。開かれた扉からは、同じように真っ白な装いの彼が現れた。
「とても似合っているよ」
美しい笑みを浮かべて、手を差し出される。互いに真っ白な衣服を身に着けて、手を取り合って歩く。傍からみればお似合いの二人なのだろうか。
ロイと共に部屋を後にして廊下を進んでいく。いつもなら鳥のさえずりが聞こえる穏やか王城は、今日に限って慌ただしい。催しを行うからこそ厳粛な雰囲気が必要なのに、駆けるような足音に雑多な声。普段とかけ離れた空気に違和感が募っていく。彼も同じく何かを感じたようで、繋いだ手に力が込められている。
「何の音?」
嵐のように激しく鳴り響く風の音、それに花の匂いに微かに悪臭が混じっている。
外で男の叫ぶ声がする、それに混じって女性の悲鳴も。時間と共に大きく様変わりする変化に思考が追いつかない。突然の出来事に動揺しつつも、外の騒音に導かれるようにテラスに駆け出した。
「嘘、でしょ?」
そこにあるのは一面の炎だった。庭園を取り囲み、ごうごうと恐ろしい音をたてて燃え続けている。下男が炎に負けずバケツやホースで鎮火作業を行っているが、火の勢いが衰える様子はない。驚きで立ちつくしていると、ロイが豪快に私を抱き上げた。
「燃えているのはバラ園の方向だ。ここに火が回れば危ない。君の安全は僕が守るから大人しくしていてくれ」
しぶしぶロイに抱かれて、バラ園から一番遠い宮に駆け出していく。先日まで綺麗に花が咲き誇った庭園は今や火の海しか見えない。あまりの出来事に胸が痛くなる。
「何故こんなことに?」
ロイも首を振るばかりで、事態が呑み込めていないようだった。無理もない、式典の準備や管理を任されていた宰相家にこんな失敗はあり得ない。庭園を厳しく保持し完璧な状態をずっと維持し続けてきた。
遠くでオレンジの炎がぼんやりと浮かび上がっている。この場所からも火が見えるのだから、規模はかなり大きいと想像する。ふいに視線を落とすと、ロイの顔は血の気が引いたように真っ青だった。
「あまり気に病まないで、貴方のせいじゃない」
どんな慰めもきっと彼には届かない。つい先日、叔父のモルワードに釘を刺されたばかりだ。庭園の管理についてはいつも以上に敏感になっていた。それがよりによって式典の当日に火災が起きるなんて、運が悪いとしか言いようがない。
「君の安全を確保できたら僕は行くよ、早く鎮火作業に加わらないとバラが燃え尽きてしまう」
ロイらしからぬ焦燥した表情に胸が痛くなる。王城から離れた宮へと移動すれば、すでに幾人かの客人が揃っていた。足を踏み入れた瞬間から、何かを訴える視線にさらされる。王国の貴族達は恐ろしいほどの悪意ある視線をロイに送り、ひそひそと声を潜めながら噂話を始める。宰相家といえども失態すれば没落の道が待っている。
ロイは私の前で膝をついた。臣下が主に許しを請う際の礼だ。
「申し訳ございません、この命に代えても姫様の庭園をお守りします」
このような場合はロイを激しく叱責し、臣下達に王女としての威厳を見せなければならない。もちろんロイも知っていてこれほどまでに卑屈に頭を下げているのだ。父王ならきっと激しく宰相家を罵倒するのだろう。
「皆が無事であればそれで良いの。ここまで共に避難してくれて感謝こそすれ、叱責などしないわ」
静かに謝意を述べ、周りの貴族たちを見渡す。何か言いたげな者、あからさまに目を反らす者、無言の圧力にも負けず彼らを見つめる。どこまでも他人の足を引きずろうとする彼らの卑しさに吐き気がする。
「皆も無事で安心しました。とにかくこの宮は安心ですので、鎮火までお待ちください。式典については王のお言葉を待って伝えます」
場が静まり返る。何か言いたげな者もさすがに王族に面と向かって進言はできない。ロイには消火活動の指揮にまわるよう伝え、退室させようとする。しかしそれを正面から阻止する者が現れた。
夜の闇に溶け込むほどの漆黒を纏った一人の男。深い沼のような瞳がこちらを見据えている。
「ティアラ姫、彼は城の管理を任された者ですよ。王族の庭園でこのような不備を犯して、叱責がないのはいささか不自然です」
何かを仕掛けてきているのは明白だった。皆が居る場であえてこのような発言をする彼の真意が見えてこない。
「叔父上、まるで宰相家だけに非があるような言葉ですね」
語尾を上げて威嚇するかのようにモルワードを睨みつける。ここで退いてしまったら叔父に頭が上がらないと噂されてしまう。ロイがしまったという顔をして、私とモルワードの間に割り入ってくるが、それすら振り払い声を上げた。
「不慮の事故です。非を押し付けるような真似はせず、許し見守る器量が必要なのでは?」
叔父といえども身分は下だ、見くびられてはいけない。険しい形相に周りは沈黙を保っている。モルワードは少し口角をあげて、深々とわざとらしく礼をした。
「これは失礼。以前も彼に忠告をしましたが、何も改善されていないようでつい口に出てしまいました。貴女の安全を守りたい一心で私も調べたのです。この庭園を美しく保ちたい気持ちは分かりますが、平民を入城させ規律を乱せばこのような事故に繋がる。今回の火災は宰相家の人選の甘さにあるでしょう」
ロイが遮るようにモルワードの声に重ねて言葉を発した。
「すべて我が家の落ち度です。鎮火の後陛下と姫様にはお詫びに参ります。どうかこれ以上、言い争うのはお止めください」
頭を下げて許しを請うロイをモルワードは満足げに見つめている。なんとか場を収めようとするロイを押しのけてさらに前へ一歩を踏み出す。
「身分問わず優秀な者を雇い入れているのです。軽率なはずがないでしょう、彼らの力があって庭園に花が咲き誇っているのですから」
モルワードのしたたかな視線が身体に貼り付いている。かつて父と王位を競った男は、何かにつけて宰相家に難癖をつけたがる。ロイの失脚と私の伴侶の座を狙っているのは明白だ。ロイを庇うように睨みつけると、彼の瞳は妖しく私を映し出している。
身体のラインを強調したマーメイド型のドレスと髪飾りに生花のバラ。白を軸にデザインされたドレスは清らかで純白のバラを思わせる。普段であれば決して選択肢に入らない大人びたシャープな装いだ。
窓から庭園を見ると客人が次々と集まってきている。各領の貴族を招いてバラを愛でるのだが、もちろんそれだけではない。モデレオン王国の芸術性や技術の高さを誇る式典でもある。王宮にはバラがあちこちに飾られて、城内は温室のように花が咲き乱れている。上品な甘い香りがあちこちに立ち込めて、香水のように身体に染み込んでいる。
目を閉じて香りを楽しんでいると、ロイの声と共にノックが響いた。
どうぞ、と返事をしてロイの方へと向きを変える。開かれた扉からは、同じように真っ白な装いの彼が現れた。
「とても似合っているよ」
美しい笑みを浮かべて、手を差し出される。互いに真っ白な衣服を身に着けて、手を取り合って歩く。傍からみればお似合いの二人なのだろうか。
ロイと共に部屋を後にして廊下を進んでいく。いつもなら鳥のさえずりが聞こえる穏やか王城は、今日に限って慌ただしい。催しを行うからこそ厳粛な雰囲気が必要なのに、駆けるような足音に雑多な声。普段とかけ離れた空気に違和感が募っていく。彼も同じく何かを感じたようで、繋いだ手に力が込められている。
「何の音?」
嵐のように激しく鳴り響く風の音、それに花の匂いに微かに悪臭が混じっている。
外で男の叫ぶ声がする、それに混じって女性の悲鳴も。時間と共に大きく様変わりする変化に思考が追いつかない。突然の出来事に動揺しつつも、外の騒音に導かれるようにテラスに駆け出した。
「嘘、でしょ?」
そこにあるのは一面の炎だった。庭園を取り囲み、ごうごうと恐ろしい音をたてて燃え続けている。下男が炎に負けずバケツやホースで鎮火作業を行っているが、火の勢いが衰える様子はない。驚きで立ちつくしていると、ロイが豪快に私を抱き上げた。
「燃えているのはバラ園の方向だ。ここに火が回れば危ない。君の安全は僕が守るから大人しくしていてくれ」
しぶしぶロイに抱かれて、バラ園から一番遠い宮に駆け出していく。先日まで綺麗に花が咲き誇った庭園は今や火の海しか見えない。あまりの出来事に胸が痛くなる。
「何故こんなことに?」
ロイも首を振るばかりで、事態が呑み込めていないようだった。無理もない、式典の準備や管理を任されていた宰相家にこんな失敗はあり得ない。庭園を厳しく保持し完璧な状態をずっと維持し続けてきた。
遠くでオレンジの炎がぼんやりと浮かび上がっている。この場所からも火が見えるのだから、規模はかなり大きいと想像する。ふいに視線を落とすと、ロイの顔は血の気が引いたように真っ青だった。
「あまり気に病まないで、貴方のせいじゃない」
どんな慰めもきっと彼には届かない。つい先日、叔父のモルワードに釘を刺されたばかりだ。庭園の管理についてはいつも以上に敏感になっていた。それがよりによって式典の当日に火災が起きるなんて、運が悪いとしか言いようがない。
「君の安全を確保できたら僕は行くよ、早く鎮火作業に加わらないとバラが燃え尽きてしまう」
ロイらしからぬ焦燥した表情に胸が痛くなる。王城から離れた宮へと移動すれば、すでに幾人かの客人が揃っていた。足を踏み入れた瞬間から、何かを訴える視線にさらされる。王国の貴族達は恐ろしいほどの悪意ある視線をロイに送り、ひそひそと声を潜めながら噂話を始める。宰相家といえども失態すれば没落の道が待っている。
ロイは私の前で膝をついた。臣下が主に許しを請う際の礼だ。
「申し訳ございません、この命に代えても姫様の庭園をお守りします」
このような場合はロイを激しく叱責し、臣下達に王女としての威厳を見せなければならない。もちろんロイも知っていてこれほどまでに卑屈に頭を下げているのだ。父王ならきっと激しく宰相家を罵倒するのだろう。
「皆が無事であればそれで良いの。ここまで共に避難してくれて感謝こそすれ、叱責などしないわ」
静かに謝意を述べ、周りの貴族たちを見渡す。何か言いたげな者、あからさまに目を反らす者、無言の圧力にも負けず彼らを見つめる。どこまでも他人の足を引きずろうとする彼らの卑しさに吐き気がする。
「皆も無事で安心しました。とにかくこの宮は安心ですので、鎮火までお待ちください。式典については王のお言葉を待って伝えます」
場が静まり返る。何か言いたげな者もさすがに王族に面と向かって進言はできない。ロイには消火活動の指揮にまわるよう伝え、退室させようとする。しかしそれを正面から阻止する者が現れた。
夜の闇に溶け込むほどの漆黒を纏った一人の男。深い沼のような瞳がこちらを見据えている。
「ティアラ姫、彼は城の管理を任された者ですよ。王族の庭園でこのような不備を犯して、叱責がないのはいささか不自然です」
何かを仕掛けてきているのは明白だった。皆が居る場であえてこのような発言をする彼の真意が見えてこない。
「叔父上、まるで宰相家だけに非があるような言葉ですね」
語尾を上げて威嚇するかのようにモルワードを睨みつける。ここで退いてしまったら叔父に頭が上がらないと噂されてしまう。ロイがしまったという顔をして、私とモルワードの間に割り入ってくるが、それすら振り払い声を上げた。
「不慮の事故です。非を押し付けるような真似はせず、許し見守る器量が必要なのでは?」
叔父といえども身分は下だ、見くびられてはいけない。険しい形相に周りは沈黙を保っている。モルワードは少し口角をあげて、深々とわざとらしく礼をした。
「これは失礼。以前も彼に忠告をしましたが、何も改善されていないようでつい口に出てしまいました。貴女の安全を守りたい一心で私も調べたのです。この庭園を美しく保ちたい気持ちは分かりますが、平民を入城させ規律を乱せばこのような事故に繋がる。今回の火災は宰相家の人選の甘さにあるでしょう」
ロイが遮るようにモルワードの声に重ねて言葉を発した。
「すべて我が家の落ち度です。鎮火の後陛下と姫様にはお詫びに参ります。どうかこれ以上、言い争うのはお止めください」
頭を下げて許しを請うロイをモルワードは満足げに見つめている。なんとか場を収めようとするロイを押しのけてさらに前へ一歩を踏み出す。
「身分問わず優秀な者を雇い入れているのです。軽率なはずがないでしょう、彼らの力があって庭園に花が咲き誇っているのですから」
モルワードのしたたかな視線が身体に貼り付いている。かつて父と王位を競った男は、何かにつけて宰相家に難癖をつけたがる。ロイの失脚と私の伴侶の座を狙っているのは明白だ。ロイを庇うように睨みつけると、彼の瞳は妖しく私を映し出している。
0
あなたにおすすめの小説
「地味ブス」と捨てられた私、文化祭の大型スクリーンで王子様の裏の顔を全校生に配信します
スカッと文庫
恋愛
「お前みたいな地味女、引き立て役にもならないんだよ」
眼鏡にボサボサ頭の特待生・澪(みお)は、全校生徒が見守る中、恋人だった学園の王子・ハルトから冷酷に捨てられた。
隣には、可憐な微笑みを浮かべる転校生・エマ。
エマの自作自演により「いじめの犯人」という濡れ衣まで着せられ、学園中から蔑まれる澪。
しかし、彼女を嘲笑う者たちはまだ知らない。
彼女が眼鏡の奥に、誰もが平伏す「真実の美貌」と、学園さえも支配できる「最強の背景」を隠していることを――。
「……ねぇ、文化祭、最高のステージにしてあげる」
裏切りへのカウントダウンが今、始まる。
スクリーンの裏側を暴き、傲慢な王子と偽りのヒロインを奈落へ突き落とす、痛快・学園下剋上ファンタジー!
つまらない妃と呼ばれた日
柴田はつみ
恋愛
公爵令嬢リーシャは政略結婚で王妃に迎えられる。だが国王レオニスの隣には、幼馴染のセレスが“当然”のように立っていた。祝宴の夜、リーシャは国王が「つまらない妃だ」と語る声を聞いてしまい、心を閉ざす。
舞踏会で差し出された手を取らず、王弟アドリアンの助けで踊ったことで、噂は一気に燃え上がる――「王妃は王弟と」「国王の本命は幼馴染」と。
さらに宰相は儀礼と世論を操り、王妃を孤立させる策略を進める。監視の影、届かない贈り物、すり替えられた言葉、そして“白薔薇の香”が事件現場に残る冤罪の罠。
リーシャは微笑を鎧に「今日から、王の隣に立たない」と決めるが、距離を取るほど誤解は確定し、王宮は二人を引き裂いていく。
――つまらない妃とは、いったい誰が作ったのか。真実が露わになった時、失われた“隣”は戻るのか。
夫と愛し合った翌朝、一方的に離縁されました【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
美しい公爵夫人マルグリートは、冷徹な夫ディートリヒと共に、王国の裏で密かに任務をこなす“悪女”。
だがある日、突然夫から離婚を言い渡される。しかもその裏には、平民の愛人の存在が──。
失意の中、王命で新たな婚約者・エルンストと結ばれることに。
どうやら今回の離婚再婚は、王家の陰謀があるよう。
「悪女に、遠慮はいらない」
そう決意した彼女は、華やかな舞踏会で王に真っ向から言い放つ。
「わたくし、人の家庭を壊しておきながら悪びれない方に、下げる頭は持っていませんの。
王族であられる前に、人におなりくださいませ。……失礼」
愛も、誇りも奪われたなら──
今度はこの手で、すべてを取り戻すだけ。
裏切りに燃える、痛快リベンジ・ロマンス!
⚠️本作は AI の生成した文章を一部に使っています。タイトル変えました。コメディーです。主人公は悪女です。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
【完結】冷酷伯爵ディートリヒは、去った妻を取り戻せない
くろねこ
恋愛
名門伯爵家に政略結婚で嫁いだ、正妻エレノア・リーヴェルト。夫である伯爵ディートリヒ・フォン・アイゼンヴァルトは、
軍務と義務を最優先し、彼女に関心を向けることはなかった。
言葉も、視線も、愛情も与えられない日々。それでも伯爵夫人として尽くし続けたエレノアは、ある一言をきっかけに、静かに伯爵家を去る決意をする。
――そして初めて、夫は気づく。
自分がどれほど多くのものを、彼女から与えられていたのかを。
一方、エレノアは新たな地でその才覚と人柄を評価され、
「必要とされる存在」として歩き始めていた。
去った妻を想い、今さら後悔する冷酷伯爵。前を向いて生きる正妻令嬢。
これは、失ってから愛に気づいた男と、
二度と戻らないかもしれない夫婦の物語。
――今さら、遅いのです。
見た目は子供、頭脳は大人。 公爵令嬢セリカ
しおしお
恋愛
四歳で婚約破棄された“天才幼女”――
今や、彼女を妻にしたいと王子が三人。
そして隣国の国王まで参戦!?
史上最大の婿取り争奪戦が始まる。
リュミエール王国の公爵令嬢セリカ・ディオールは、幼い頃に王家から婚約破棄された。
理由はただひとつ。
> 「幼すぎて才能がない」
――だが、それは歴史に残る大失策となる。
成長したセリカは、領地を空前の繁栄へ導いた“天才”として王国中から称賛される存在に。
灌漑改革、交易路の再建、魔物被害の根絶……
彼女の功績は、王族すら遠く及ばないほど。
その名声を聞きつけ、王家はざわついた。
「セリカに婿を取らせる」
父であるディオール公爵がそう発表した瞬間――
なんと、三人の王子が同時に立候補。
・冷静沈着な第一王子アコード
・誠実温和な第二王子セドリック
・策略家で負けず嫌いの第三王子シビック
王宮は“セリカ争奪戦”の様相を呈し、
王子たちは互いの足を引っ張り合う始末。
しかし、混乱は国内だけでは終わらなかった。
セリカの名声は国境を越え、
ついには隣国の――
国王まで本人と結婚したいと求婚してくる。
「天才で可愛くて領地ごと嫁げる?
そんな逸材、逃す手はない!」
国家の威信を賭けた婿争奪戦は、ついに“国VS国”の大騒動へ。
当の本人であるセリカはというと――
「わたし、お嫁に行くより……お昼寝のほうが好きなんですの」
王家が焦り、隣国がざわめき、世界が動く。
しかしセリカだけはマイペースにスイーツを作り、お昼寝し、領地を救い続ける。
これは――
婚約破棄された天才令嬢が、
王国どころか国家間の争奪戦を巻き起こしながら
自由奔放に世界を変えてしまう物語。
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる