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壱章:例外中の例外の少女ヘレン
14.奈津の意識とヘレンの試練のはじまり
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結局、その日は負けという事になり特訓を後日受ける事になった。しかしヘレンは記憶の蓋が開いてしまった。閉ざされていた前世の、奈津の意識が!
そして夜になるとさらに、ヘレンの中の奈津の心が強くなっていった。それをどう表現すればいいのかわからないけど、昔あったレコードの裏表みたいなものといったらいいのかしらと思う。ヘレンの身体は奈津として亡くなった時の老婆の身体よりも美しく、奈津の若い時よりも大人だった。その姿は・・・欧米の人間みたいだった! それってライノベの主人公になったということなんだと! ヘレンいや奈津としての心が語り始めた。
奈津だった時の記憶が鮮明になっていた。この肉体にいたヘレンの魂と入れ替わったのが14歳。だから14歳よりも前の記憶が曖昧な理由がようやく分かった。ヘレンはあの時に死んでいたんだと! だからヘレンはあの川で溺れた時以降は奈津がなり代わっていたわけだ。
和夫さんの事を思い出すと、何故か身体が火照っていた。そうあの人とエッチしたときの記憶だ! 回数としては多くはなかったけど深く愛し合っていた日々を思い出していた。私の胸や腰そしてアソコに情けをかけてくれたことを。若い奈津は本当に溺れていたのだ、あの快楽の海の波間で! 和夫さんのものが私を押しては引いてを繰り返し、また可愛がってくれたのを。
あの人の身体は結構毛深く、アソコも・・・印象に残っているのはその上にあった大きな黒子だ! その黒子が上下するのが鮮明に蘇ってきたのだ。たしか、この世界に転生しているあの人も同じ特徴があるはずだ!
でも、それを確かめるには・・・エッチしなきゃダメなんだろう、それとも他に手段があるのあろうか? そんなチャンスが男女交際禁止の学校に通っているのに可能なんだろうか? それにしても、なんて若い身体なんだろう。あの老婆の奈津の身体は干からびた老木だったけど、いまのヘレンの身体は男と交わった事のない無垢な存在だった。それに奈津よりも立派だったいろんな意味で!
奈津は母親になったけど、私ヘレンは・・・まだ処女だった。別に貞操を守っているわけじゃないけどね。ここの社会は女性が優位であるが、性的関係だけは男性にも優先権があった。だからいくら望んでも出来ない事が多かった。特に、いま通っている学校は家の後継者となる娘が多数なので、事実上禁止されていた。
私は着替えの時、自分の身体を見入っていた。前世の奈津とちがって・・・体格が良かった! だから・・・和夫さんも違うんだろうね、きっと。そういえば・・・誰に転生しているのかをどうしても思い出せなかった! そういうことは・・・すぐ探せないの?
それに気づいて私は鏡の前で動揺していた。もし、先に和夫さんの生まれ変わりでない男と結ばれてしまったらどうしようと。でもその前に見つけないといけなかった。でも、どうやって? そう考えているとルームメイトのシュリが心配そうにのぞき込んできた。
「ねえヘレン大丈夫なの本当に! なんだかあんた淫らな夢でも見ていたように変な顔しているよ! よだれも垂らしているし、ほら見なさいよ!」
そういってシュリから渡された鏡を見ると私の顔は逝っていた! どうも和夫さんとの契りの快楽的快感に酔いしれていたようだ夢の中で! 私ってやっぱり奈津、しかも若い時の意識になっていた!
「あれえ、なんでだろう? うなされていたのかしらん? 特訓を受けないといけないといけないと思ったからかな?」
思わず誤魔化したけど特訓の内容なんかしらなかった。さっきマリーヌに負けた時から意識が朦朧になっていたので、頭に入っていなかったからだ。するとシュリは一枚の紙を持ってきてくれた。それはなんかの契約書のようだった。
「ジャヌルス先生がね特訓とは紫水晶ダンジョン杯の予選会のためにするものだって! それに強制的に出なさいって!」
それは校内に掲示されていた予選会のものだった。でも、それって校内でも優秀な生徒が参加するものなのに何故、今日の試合で最下位のわたしが誘われるのよ!
「でも、なんでなの? 負けたんだよ!」
「知らないわ! そう伝えろと言われただけよ。たぶんだけど・・・」
そういってシュリは小さな声でいった。
「ジャヌルス先生の思い付きじゃないの? あの大会ってどこかの騎士や剣闘士なんかと組まされるから、あまり高い身分の生徒を参加させると親元がうるさいんじゃないの」
「それって・・・私は押し込められるってわけなの?」
「そうだと思うよ! あなたは別に跡継ぎ娘じゃないから!」
たしかに、私の学年は有力者の跡継ぎ娘が特に多いと聞いていた。だから中途半端な婿を受け入れる羽目になったら家名が穢れると言って回避されたんだ。なんだってシュリが参加したくなかったのもそれが理由だったから。
「そんな・・・」
「しかたないわよ、試練だと思って頑張ってねヘレン!」
変な激励を受け途方に暮れてしまった私だが、それが和夫さんの転生体を見つける事になるとはその時思っていなかった。
そして夜になるとさらに、ヘレンの中の奈津の心が強くなっていった。それをどう表現すればいいのかわからないけど、昔あったレコードの裏表みたいなものといったらいいのかしらと思う。ヘレンの身体は奈津として亡くなった時の老婆の身体よりも美しく、奈津の若い時よりも大人だった。その姿は・・・欧米の人間みたいだった! それってライノベの主人公になったということなんだと! ヘレンいや奈津としての心が語り始めた。
奈津だった時の記憶が鮮明になっていた。この肉体にいたヘレンの魂と入れ替わったのが14歳。だから14歳よりも前の記憶が曖昧な理由がようやく分かった。ヘレンはあの時に死んでいたんだと! だからヘレンはあの川で溺れた時以降は奈津がなり代わっていたわけだ。
和夫さんの事を思い出すと、何故か身体が火照っていた。そうあの人とエッチしたときの記憶だ! 回数としては多くはなかったけど深く愛し合っていた日々を思い出していた。私の胸や腰そしてアソコに情けをかけてくれたことを。若い奈津は本当に溺れていたのだ、あの快楽の海の波間で! 和夫さんのものが私を押しては引いてを繰り返し、また可愛がってくれたのを。
あの人の身体は結構毛深く、アソコも・・・印象に残っているのはその上にあった大きな黒子だ! その黒子が上下するのが鮮明に蘇ってきたのだ。たしか、この世界に転生しているあの人も同じ特徴があるはずだ!
でも、それを確かめるには・・・エッチしなきゃダメなんだろう、それとも他に手段があるのあろうか? そんなチャンスが男女交際禁止の学校に通っているのに可能なんだろうか? それにしても、なんて若い身体なんだろう。あの老婆の奈津の身体は干からびた老木だったけど、いまのヘレンの身体は男と交わった事のない無垢な存在だった。それに奈津よりも立派だったいろんな意味で!
奈津は母親になったけど、私ヘレンは・・・まだ処女だった。別に貞操を守っているわけじゃないけどね。ここの社会は女性が優位であるが、性的関係だけは男性にも優先権があった。だからいくら望んでも出来ない事が多かった。特に、いま通っている学校は家の後継者となる娘が多数なので、事実上禁止されていた。
私は着替えの時、自分の身体を見入っていた。前世の奈津とちがって・・・体格が良かった! だから・・・和夫さんも違うんだろうね、きっと。そういえば・・・誰に転生しているのかをどうしても思い出せなかった! そういうことは・・・すぐ探せないの?
それに気づいて私は鏡の前で動揺していた。もし、先に和夫さんの生まれ変わりでない男と結ばれてしまったらどうしようと。でもその前に見つけないといけなかった。でも、どうやって? そう考えているとルームメイトのシュリが心配そうにのぞき込んできた。
「ねえヘレン大丈夫なの本当に! なんだかあんた淫らな夢でも見ていたように変な顔しているよ! よだれも垂らしているし、ほら見なさいよ!」
そういってシュリから渡された鏡を見ると私の顔は逝っていた! どうも和夫さんとの契りの快楽的快感に酔いしれていたようだ夢の中で! 私ってやっぱり奈津、しかも若い時の意識になっていた!
「あれえ、なんでだろう? うなされていたのかしらん? 特訓を受けないといけないといけないと思ったからかな?」
思わず誤魔化したけど特訓の内容なんかしらなかった。さっきマリーヌに負けた時から意識が朦朧になっていたので、頭に入っていなかったからだ。するとシュリは一枚の紙を持ってきてくれた。それはなんかの契約書のようだった。
「ジャヌルス先生がね特訓とは紫水晶ダンジョン杯の予選会のためにするものだって! それに強制的に出なさいって!」
それは校内に掲示されていた予選会のものだった。でも、それって校内でも優秀な生徒が参加するものなのに何故、今日の試合で最下位のわたしが誘われるのよ!
「でも、なんでなの? 負けたんだよ!」
「知らないわ! そう伝えろと言われただけよ。たぶんだけど・・・」
そういってシュリは小さな声でいった。
「ジャヌルス先生の思い付きじゃないの? あの大会ってどこかの騎士や剣闘士なんかと組まされるから、あまり高い身分の生徒を参加させると親元がうるさいんじゃないの」
「それって・・・私は押し込められるってわけなの?」
「そうだと思うよ! あなたは別に跡継ぎ娘じゃないから!」
たしかに、私の学年は有力者の跡継ぎ娘が特に多いと聞いていた。だから中途半端な婿を受け入れる羽目になったら家名が穢れると言って回避されたんだ。なんだってシュリが参加したくなかったのもそれが理由だったから。
「そんな・・・」
「しかたないわよ、試練だと思って頑張ってねヘレン!」
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