人形娘香奈同居日誌 -早く人間に戻りたい-

ジャン・幸田

文字の大きさ
17 / 26
都会から故郷へ ~Escape from Tokyo~

今後のことは

しおりを挟む
 香奈を人形娘に改造した組織もわかっている、その方法もある程度把握できていた。しかし、いますぐ元に戻せと言いに行くのは危険が高かった。

 もし塩谷准教授がいうように香奈が軍事用改造人間にされているのなら、香奈だけでなくここにいる者全員が抹殺されかねないのだ。

 かといって警察に訴え出ても、遺失物を拾ったことにされかねない・・・香奈は見た目はお人形さんのようなガイノイド(女性型アンドロイド)にしか見えないからだ。

 「香奈さんだけど、元にもどづ方法については幾つか思いつくものがある。しかし直ぐに実行するのは難しい。そこで時間をもらえないかな? そしたら安全に香奈さんを救出できるかもしれないから」

 塩谷准教授はそういったが、他に方法が内容に思ったので、先輩も俺も香奈も任せることにした。夕方になるまでみんあで香奈の体をいろいろと調べていた。

 ”みんな。わたしの事をどうにかしてくれるのはうれしいよ! でも、はずかしいよ。本当だったらこんな風にふてくされているわ”

 そういって香奈は筆談している紙に、プンプンに怒った少女の絵を書いていた。それは、高校時代の香奈に似ていた。そういえば、マンガを描くのが好きだった事を思い出した。

 「わるかったな、香奈。でも本当ならしゃべってくれたらいいのになあ。先生、香奈を話せるようには出来ないのですか」

 「調べたところ香奈さんの脳にはいくつもの電極が突き刺さっている。どうも脳波を感知する機能があるようなので、発声装置の不具合の原因さえ除去できたら話をする事ができるかもしれない。
 しかし方法がわからないので、しばらく解析に時間をもらえないか?」

 俺は香奈が話せるようになるかもしれないと聞いて少し安心していた。しかし気軽に会話できるようになるのはいつになるだろうか、不安ではあったが。

 様々な検査をした後、香奈はオーバーにマスク姿という怪しい服装に着替えた。これから夜行高速バスに乗るためだ。

 「迫水君。それじゃあ何か方法があったらすぐ連絡するから。それと香奈さんの栄養食品だけど君の家に定期的に送るように手配するから」

 そういって塩谷准教授は俺たちを乗せて夜行高速バスが出発する新宿に向かっていた。今回は、そうするしかなかったけど次に香奈と愛媛に戻る時には、香奈が人間の姿に戻っている事を願わずにはいられなかった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

不貞の末路《完結》

アーエル
恋愛
不思議です 公爵家で婚約者がいる男に侍る女たち 公爵家だったら不貞にならないとお思いですか?

二十年以上無視してきた夫が、今さら文通を申し込んできました

小豆缶
恋愛
「お願いです。文通から始めてもらえませんか?」 二十年以上会話もなかった夫――この国の王が、ある日突然そう言ってきた。 第一王妃マリアは、公爵家出身の正妃。だが夫はかつて、寵愛する第三王妃の話のみを信じ、彼女を殴ったことがある。その事件が原因で、マリアは男性恐怖症が悪化して、夫と二人きりでは会話すらできなくなっていた。 それから二十年。 第三王妃はとある事故で亡くなり、夫は反省したらしい。だからといって――今さら夫婦関係をやり直したいと言われても遅すぎる。 なのに王は諦めない。毎日の手紙。花を一輪。夜食の差し入れ。 不器用すぎる求愛に振り回されるうち、マリアの中で止まっていた感情が少しずつ動き始める。 これは、冷えきった政略夫婦が「文通」からやり直す恋の話。 ※本作は「存在されていないことにされていた管理ギフトの少女王宮で真の家族に出会う」のスピンオフですが、単体で読めます。

今更……助けてくれと……言われても……

#Daki-Makura
ファンタジー
出奔した息子から手紙が届いた…… 今更……助けてくれと……言われても……

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

【完結】悪役令嬢ですが、断罪した側が先に壊れました

あめとおと
恋愛
三日後、私は断罪される。 そう理解したうえで、悪役令嬢アリアンナは今日も王国のために働いていた。 平民出身のヒロインの「善意」、 王太子の「優しさ」、 そしてそれらが生み出す無数の歪み。 感情論で壊されていく現実を、誰にも知られず修正してきたのは――“悪役”と呼ばれる彼女だった。 やがて訪れる断罪。婚約破棄。国外追放。 それでも彼女は泣かず、縋らず、弁明もしない。 なぜなら、間違っていたつもりは一度もないから。 これは、 「断罪される側」が最後まで正しかった物語。 そして、悪役令嬢が舞台を降りた“その後”に始まる、静かで確かな人生の物語。

〈完結〉遅効性の毒

ごろごろみかん。
ファンタジー
「結婚されても、私は傍にいます。彼が、望むなら」 悲恋に酔う彼女に私は笑った。 そんなに私の立場が欲しいなら譲ってあげる。

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

ダンジョン嫌いの元英雄は裏方仕事に徹したい ~うっかりA級攻略者をワンパンしたら、切り抜き動画が世界中に拡散されてしまった件~

厳座励主(ごんざれす)
ファンタジー
「英雄なんて、もう二度とごめんだ」 ダンジョン出現から10年。 攻略が『配信』という娯楽に形を変えた現代。 かつて日本を救った伝説の英雄は、ある事情から表舞台を去り、ダンジョン攻略支援用AI『アリス』の開発に没頭する裏方へと転身していた。 ダンジョンも、配信も、そして英雄と呼ばれることも。 すべてを忌み嫌う彼は、裏方に徹してその生涯を終える……はずだった。 アリスの試験運用中に遭遇した、迷惑系配信者の暴挙。 少女を救うために放った一撃が、あろうことか世界中にライブ配信されてしまう。 その結果―― 「――ダンジョン嫌いニキ、強すぎるだろ!!」 意図せず爆増するファン、殺到するスポンサー。 静寂を望む願いをよそに、世界は彼を再び『英雄』の座へと引きずり戻していく。

処理中です...