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路傍を拝む老人
路傍の秘密
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喜平は死にそうなぐらい驚いた。でも目の前には死んだ人間らしき骨が何体も出てきた。正確な数は分からないが髑髏も崩れてはいたが何個かあった。
翌日、警察を呼び巡査が来たが、大変な騒ぎになったのは言うまでもない。はっきりした年数は分からなかったが、古いものから新しいものまであったという。その骨は一体誰のものなのかは分からなかったが、その解決の糸らしきものはあった。
いつも路傍の岩を拝んでいた老人、万蔵であるが亡くなる前は無害な老人のように思われたが、若い頃はかなり残虐な男だったようだ。その時から半世紀前の嘉永年間頃がひどかったようだ。でも当時の事を覚えているモノは村でも少なかった。
ただ、万蔵の自宅納屋の長持ちの中に酷くボロボロになった小物があるのが分かった。それらは旅人が携帯するようなものであった。そのため巡査はこんな推理をした。
万蔵は若い頃、道に迷った遍路を家に泊めさせては、金目の物を奪い殺害していた。死体は埋めて骨になると、あの路傍の岩にまとめて埋めていたようだ。すくなくともあそこは岩ばかりなので掘り返される心配はなかったからだ。
この村は、遍路路からは遠く外れているが、道に迷ってやってくる遍路は今も時折いる。そんな道に迷った遍路がいなくなっても、神隠しにでもあったとして探すことがあまりないので発覚しなかったようだ。
以上が巡査の推理であるが、万蔵は鬼籍に入っているので捕まえて自白させることが出来ないので、本当の事はわからなかった。それに万蔵以外に共犯者がいた可能性があった。
「そういえば、万蔵に女房がいたよな。あんまり外に出てこなかったが、いつの間にかいなくなっていたな。どうしたんだろ?」
そういう村人がいたが、万蔵の妻についての情報はなかった。ただ、こんな事を巡査はいっていた。見つかった骨の中には煮たような痕跡があった。まさかと思うが食べたんじゃないのか、肉をと。
結局のところ、何もわからなかったので路傍の岩で見つかった仏は供養の上で再びそこに埋葬された。以来、そこは墓所となった。
翌日、警察を呼び巡査が来たが、大変な騒ぎになったのは言うまでもない。はっきりした年数は分からなかったが、古いものから新しいものまであったという。その骨は一体誰のものなのかは分からなかったが、その解決の糸らしきものはあった。
いつも路傍の岩を拝んでいた老人、万蔵であるが亡くなる前は無害な老人のように思われたが、若い頃はかなり残虐な男だったようだ。その時から半世紀前の嘉永年間頃がひどかったようだ。でも当時の事を覚えているモノは村でも少なかった。
ただ、万蔵の自宅納屋の長持ちの中に酷くボロボロになった小物があるのが分かった。それらは旅人が携帯するようなものであった。そのため巡査はこんな推理をした。
万蔵は若い頃、道に迷った遍路を家に泊めさせては、金目の物を奪い殺害していた。死体は埋めて骨になると、あの路傍の岩にまとめて埋めていたようだ。すくなくともあそこは岩ばかりなので掘り返される心配はなかったからだ。
この村は、遍路路からは遠く外れているが、道に迷ってやってくる遍路は今も時折いる。そんな道に迷った遍路がいなくなっても、神隠しにでもあったとして探すことがあまりないので発覚しなかったようだ。
以上が巡査の推理であるが、万蔵は鬼籍に入っているので捕まえて自白させることが出来ないので、本当の事はわからなかった。それに万蔵以外に共犯者がいた可能性があった。
「そういえば、万蔵に女房がいたよな。あんまり外に出てこなかったが、いつの間にかいなくなっていたな。どうしたんだろ?」
そういう村人がいたが、万蔵の妻についての情報はなかった。ただ、こんな事を巡査はいっていた。見つかった骨の中には煮たような痕跡があった。まさかと思うが食べたんじゃないのか、肉をと。
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