マーメイド・ZENTA・I・ガール★

ジャン・幸田

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(0)人魚におなりなさい!

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 人魚になりたい、見てみたいと思った人は少なくないはずだ。しかし、それは叶わぬものであった・・・はずだけど、方法がないわけではない。コスプレすればいいじゃないのよ!

 でも、問題があった。人魚は女だという事だ。だから素体というか内臓は女を探してこないといけなかった。わたしスズ自身は人魚に触りたいと思っていた。そしてあんなことやこんなことを! まあ、ヒトはそんな妄想を「腐女子」だといって茶化すけど、それって意味が違うってば! あくまで私が良いのは人魚と人間との触れ合う行為なのよ! そしてついでにもう一つやりたいことがあった。そうゼンタイを着てやりたかったのよ! わたしゼンタイフェチだから!

 まあ、いろいろと問題があるかもしれないけど今日は私の妄想の世界を映像に残せるチャンスだった。この日のために衣装やスタッフを用意したんだから! 衣装はもちろんゼンタイよ! それも人魚用のゼンタイ!

 もちろん、それを着るのは人魚なのが理想だけど、存在しないので内臓にするモデルの女の子を呼んでいるの。彼女はアスカというけど、正直な話彼女の顔は大したことは無いわ。そうそうブスという意味ではなく印象に残らない平凡な顔という意味よ。彼女には悪いけどね。

 「スズさん。もうすぐ来ますよアスカさんが! それにしてもいいんですか事前に説明しないなんて!」

 スタッフの一人にそう言われたけど、そんなのお構いなしよ! だって私には分かるの。アスカは人魚になってみたいんだと。だから夢を叶えてあげるんだと。そんな風に正当化してみる私だった。だって、平凡な女の子が人魚の形をしたものに閉じ込められていく姿と、弄ばれる姿を想像するだけで、私の身体は火照っていたのよ!

 「いいのよ! 私の作品はハプニングで作るものだから!」

 そういったけど、それって行きあたりばったりというんではないのよ? と突っ込まれそうだけど実際そうだった。でも必ず実現したいことがあった。それは私が家から持ってきた衣装だった。私は別の意味で人魚と呼ばれる事を願っていたから。

 スタッフの準備が進んでいく中、私は心の中でこんな想像をしていた。嫌がるアスカを無理矢理衣装に押し込んでこういうのよ!

 「人魚におなりなさい!」

 また私の頭の中ではアスカが人魚になる衣装、マーメイドゼンタイに覆われて切ない声をあげている場面が浮かんでいた。そして、そのあとは・・・私は妄想するだけで嬉しくなっていた。

 「早く来てね!わたしのマーメイドちゃん!」
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