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2023年の短編(女の方がざまあされる)
追い出された婿候補!
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とある商店。次世代に託すために商店主は一人娘の婿候補として数人の若手を雇っていた。その若手の中で手腕に優れた者を後継者にするわけだ。なぜ、そうしたのかといえば、一人娘は容姿は端麗であったが、人間性に問題があり経営能力もなかった。
その若手の中でも商店主夫婦が本命視していた男がいた。真面目で努力家で人望もあった。しかし、背は高くなく顔もどちらかといえば良く言って平均並みか劣るぐらいだった。容姿は劣っていても商売をする分には他でカバーできた。だから、後は娘次第だった。
そんな彼を娘は好きでなかった。どちらかといえば生理的に嫌だった。本当なら別の候補の中に本命はいたが、その男は容姿はずば抜けてよかったが、商売は無能で早々に脱落していた。だから娘はなんとかしたかった。
両親からは、もし候補者の中から選ばなければ別の家に嫁にいってもらう、と宣告されていたが、そうなれば商店が持つ財産を殆ど放棄しなくてはならなかった。だから、娘はとんでもない事を実行してしまった。
※※※※
「あの男! こんないかがわしい事をしています! 早々にクビにすべきです!」
両親に娘が見せていた写真には、男がどこかの品のない娘の上に覆いかぶさっている姿が写っていた。それは見方によればよからぬことをしようとしているように見れた。
「その、写真は一体どこで手に入れた?」
「匿名で送られてきたのよ。これを見て本当にショックだったわ。ほんとうにはしたないわ」
娘は芝居かかった言い方をしていたが、両親の視線は冷めきっていた。
「どうして、怒ってくれないの! あの男を早く追い出してよ!」
娘はこれでもかっと、感情をこめていったが、両親の視線はますます冷たくなった。少し考えたうえでこう言った。
「わかった、あの男は追放しよう。それで、いいな!」
娘は心の中で歓喜したが、それで何が起きるのか想像も出来なかった。
※※※
「どうして、こうなるのよ!」
娘は茫然としていた。婿候補たちは全員追放された。なのになぜ? 両親は娘に婿を取らせ後継者にする事を破棄してしまった。そうなれば・・・娘が家に残る必要がなくなったわけだ。元婿候補たちの中のうち優秀な者は将来の経営者候補になった、娘が嫌がった男も含め。娘は密かに付き合っていた男とともに本社から遠く離れた辺境の支店に送られたのだ。
両親からは、目覚ましい業績を上げれば結婚と本社への帰還を許すといわれたが、一緒に来たはずの男は辺境生活に辟易して行方をくらましたし、支店の経営も芳しくなく戻るめどは全くなかった。今では、このまま独身で暮らすのかと悩んでいるという。
※※※
「すまなかったな。あいつの婿にしようとして」
商店主夫婦は男に謝っていた。実は男には結婚を約束していた女がいた。それなのに、無理やり婿養子にしようとしていたのだ。もし、娘にその気があっても断るつもりだった。だから、正直に拒否の意思を伝えれば問題なかったはずだった。なのに、娘は変な小細工をしたばかりに、娘の方が追放されたわけだ。
「あの写真は旦那様と同行していた時のものでした。いきなり押し倒されて見知らぬ女の上に覆いかぶさった姿になって・・・もし、旦那様と一緒でなかったら、あやうく冤罪の罠にかかるところでした」
娘は知り合いのゴロツキに依頼して、男がそれらしいことをしている光景を捏造しようとしたが、あまりにも罠にかからないので、焦って街中で強硬したわけだ。少し離れたところに商店主がいる事に気が付かずに。だから、あの写真の女の顔を覚えていたので娘がしようとしていることが分かった。
「これからも頑張ります! その前に彼女と新生活の準備もします!」
男は商店主夫婦に祝福され、幸せだった。
その若手の中でも商店主夫婦が本命視していた男がいた。真面目で努力家で人望もあった。しかし、背は高くなく顔もどちらかといえば良く言って平均並みか劣るぐらいだった。容姿は劣っていても商売をする分には他でカバーできた。だから、後は娘次第だった。
そんな彼を娘は好きでなかった。どちらかといえば生理的に嫌だった。本当なら別の候補の中に本命はいたが、その男は容姿はずば抜けてよかったが、商売は無能で早々に脱落していた。だから娘はなんとかしたかった。
両親からは、もし候補者の中から選ばなければ別の家に嫁にいってもらう、と宣告されていたが、そうなれば商店が持つ財産を殆ど放棄しなくてはならなかった。だから、娘はとんでもない事を実行してしまった。
※※※※
「あの男! こんないかがわしい事をしています! 早々にクビにすべきです!」
両親に娘が見せていた写真には、男がどこかの品のない娘の上に覆いかぶさっている姿が写っていた。それは見方によればよからぬことをしようとしているように見れた。
「その、写真は一体どこで手に入れた?」
「匿名で送られてきたのよ。これを見て本当にショックだったわ。ほんとうにはしたないわ」
娘は芝居かかった言い方をしていたが、両親の視線は冷めきっていた。
「どうして、怒ってくれないの! あの男を早く追い出してよ!」
娘はこれでもかっと、感情をこめていったが、両親の視線はますます冷たくなった。少し考えたうえでこう言った。
「わかった、あの男は追放しよう。それで、いいな!」
娘は心の中で歓喜したが、それで何が起きるのか想像も出来なかった。
※※※
「どうして、こうなるのよ!」
娘は茫然としていた。婿候補たちは全員追放された。なのになぜ? 両親は娘に婿を取らせ後継者にする事を破棄してしまった。そうなれば・・・娘が家に残る必要がなくなったわけだ。元婿候補たちの中のうち優秀な者は将来の経営者候補になった、娘が嫌がった男も含め。娘は密かに付き合っていた男とともに本社から遠く離れた辺境の支店に送られたのだ。
両親からは、目覚ましい業績を上げれば結婚と本社への帰還を許すといわれたが、一緒に来たはずの男は辺境生活に辟易して行方をくらましたし、支店の経営も芳しくなく戻るめどは全くなかった。今では、このまま独身で暮らすのかと悩んでいるという。
※※※
「すまなかったな。あいつの婿にしようとして」
商店主夫婦は男に謝っていた。実は男には結婚を約束していた女がいた。それなのに、無理やり婿養子にしようとしていたのだ。もし、娘にその気があっても断るつもりだった。だから、正直に拒否の意思を伝えれば問題なかったはずだった。なのに、娘は変な小細工をしたばかりに、娘の方が追放されたわけだ。
「あの写真は旦那様と同行していた時のものでした。いきなり押し倒されて見知らぬ女の上に覆いかぶさった姿になって・・・もし、旦那様と一緒でなかったら、あやうく冤罪の罠にかかるところでした」
娘は知り合いのゴロツキに依頼して、男がそれらしいことをしている光景を捏造しようとしたが、あまりにも罠にかからないので、焦って街中で強硬したわけだ。少し離れたところに商店主がいる事に気が付かずに。だから、あの写真の女の顔を覚えていたので娘がしようとしていることが分かった。
「これからも頑張ります! その前に彼女と新生活の準備もします!」
男は商店主夫婦に祝福され、幸せだった。
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