【第一部完】全包防御衣的巫女退魔日誌

ジャン・幸田

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序章:闇巫女を生み出す儀式

2.全包防御衣

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 美鈴が老婆の前に立つと着ていたものを全て脱ぎ始めた。彼女はこれから闇の巫女に生まれ変わるためだ。彼女が闇の巫女であるのを知っている者は極限られた数しかいなかった。彼女が選ばれた理由は先代の闇の巫女が指名したためだ。そのときまで美鈴は自分に秘められていた能力を知らなかった。

 「月御前さま。いつも思うのですがなんでこんな格好しないといけないのですか? 顔も何も見えなくなるというのに」

 美鈴は少し恥ずかしそうな仕草で下着を脱いで生まれたままの姿へとなった。すると月御前と呼ばれた老婆が美鈴の身体を神酒を浸み込ませた麻布で美鈴の身体を拭き始めた。

 「それは分かっていると思ったんだが・・・まあ、お前さんの人間としての身体が浸食されないためだ。いままでにも何人もの巫女が命を落としたり淫獣へと堕落しているからだ。この衣装が考案されてからも犠牲になった巫女はいっぱいおるんですよ」

 美鈴はいつもと同じように質問した。実は闇の巫女に生まれ変わった後の記憶がいつも曖昧だったからだ。でも戦った事だけは真実のようだった。なぜなら下腹部がうずいたり、あちらこちらの関節が痛くなるから。おかけで人間の時のドジが多くなってただでさえ悪い評判が悪くなっていたのでいい迷惑だった。

 「そうなの・・・でも、この衣装を着る時は本当に気持ちいいわね」

 「その衣装ですが・・・歴代の闇の巫女の神通力が浸み込んでいる聖なるものですぞ! 気持ちが悪いわけはないですぞ!」

 そういって月御前が神棚から持ってきた桐箱をあけるとそこにはピンクの皮のようなものが現れた。

 「これからお前さんが着る全包防御衣だけど、少し能力が落ちているから気を付けてちょうだい」

 そういって広げるとそれは人の皮・・・ではなく全身タイツいわゆるゼンタイの形状をした衣装だった。そう全包防御衣は淫獣の攻撃から闇の巫女を守るために身体の全てを包み込む衣装であった。そして人ではない存在にさせる・・・
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