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第一章:夜明け前の想い出は仄暗い路に続く
3.異形の者たち
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ここ金色夜会の参加者のコスプレはある意味気合が入った者だった。その者たちのなかでは淫獣退治の二人も特に目立つというわけではなかった。二人以上にある意味「人間離れ」しており、女装子も着ぐるみレイヤーも大人しい部類だった。
「こんだけ淫獣の気配だらけだと本命がどこにいるのか見つけにくいじゃねえかよ!」
ケンイチは持っているスマホに偽装した探査板を確認しながらいらだっていた。会場は以前大規模なキャバレーとして使われていたことも有るという劇場で、客席には思い思いのアブノーマルなコスプレに扮した来店客であふれていた。そのなかには妖怪の姿をしたものもいた。
「これじゃあ本物の淫獣がいても誰も気づかないわね」
ミスズは桃色に染まった顔から声を発していた。この時オリジナルのミスズの口腔などは淫獣の血肉で満たされているので、声は一種の霊体が発するものであった。そのとき、一人の女が近づいてきた。
その女はラバースーツを着用していたが、全身の至る所から針金状のものがぶら下がっていて、まるで華道で使う剣山かヤマアラシのような姿をしていた。
「あなたたち、そのコスプレってなんかのゲームの登場人物なの? そこの彼氏は戦士みたいだし。そこの彼女は巫女さんでしょ! でも顔が見えないけどモノ見えているの?」
ミスズはいろいろと説明したかったが、全包防御衣は最高機密なのでしゃべることが少なかった。
「見えているわよ、あなたのその姿いい造形だね」
するとヤマアラシみたいなラバースーツの女は世間話をしはじめた。
「あたしは・・・ユマよ。時々金色夜会に顔を出しているのよ。でも、最近妹分が来なくて心細かったのよ、だから一緒にいてくれない?」
そのときケンイチは、その妹分が淫獣の被害者ではないかと直感した。
「いいですが、その妹分の方もあなたと同じコスプレだったのですか?」
ケンイチの探査装置の画面には金色夜会で淫獣の餌食になった可能性がある被害者と推定される者たちのプロフィールが表示されていた。そのなかにいるかを確認したかったのだ。
「いいえ、たしかあれは・・・ルイス・キャロル作の鏡の中のアリスのアリスのコスプレだと言っていたわね。青いフリフリのある幼い女の子みたいだったわね。背も低かったし」
そういってユマはスマホを取り出してアリスの画像を見せてくれた。彼女はメイド服みたいな恰好をして熊のぬいぐるみを抱いていた。それを見たケンイチはフェイスガードの下である事実を確認した。
「かわいいですね、その人。わたしも会いたいわね」
ミスズはそういってユマのスマホを見ていた。アリスは同性が見ても可愛いと思う娘だった。しかしケンイチは別の可能性を思っていた。彼女が淫獣ではないかと。
「こんだけ淫獣の気配だらけだと本命がどこにいるのか見つけにくいじゃねえかよ!」
ケンイチは持っているスマホに偽装した探査板を確認しながらいらだっていた。会場は以前大規模なキャバレーとして使われていたことも有るという劇場で、客席には思い思いのアブノーマルなコスプレに扮した来店客であふれていた。そのなかには妖怪の姿をしたものもいた。
「これじゃあ本物の淫獣がいても誰も気づかないわね」
ミスズは桃色に染まった顔から声を発していた。この時オリジナルのミスズの口腔などは淫獣の血肉で満たされているので、声は一種の霊体が発するものであった。そのとき、一人の女が近づいてきた。
その女はラバースーツを着用していたが、全身の至る所から針金状のものがぶら下がっていて、まるで華道で使う剣山かヤマアラシのような姿をしていた。
「あなたたち、そのコスプレってなんかのゲームの登場人物なの? そこの彼氏は戦士みたいだし。そこの彼女は巫女さんでしょ! でも顔が見えないけどモノ見えているの?」
ミスズはいろいろと説明したかったが、全包防御衣は最高機密なのでしゃべることが少なかった。
「見えているわよ、あなたのその姿いい造形だね」
するとヤマアラシみたいなラバースーツの女は世間話をしはじめた。
「あたしは・・・ユマよ。時々金色夜会に顔を出しているのよ。でも、最近妹分が来なくて心細かったのよ、だから一緒にいてくれない?」
そのときケンイチは、その妹分が淫獣の被害者ではないかと直感した。
「いいですが、その妹分の方もあなたと同じコスプレだったのですか?」
ケンイチの探査装置の画面には金色夜会で淫獣の餌食になった可能性がある被害者と推定される者たちのプロフィールが表示されていた。そのなかにいるかを確認したかったのだ。
「いいえ、たしかあれは・・・ルイス・キャロル作の鏡の中のアリスのアリスのコスプレだと言っていたわね。青いフリフリのある幼い女の子みたいだったわね。背も低かったし」
そういってユマはスマホを取り出してアリスの画像を見せてくれた。彼女はメイド服みたいな恰好をして熊のぬいぐるみを抱いていた。それを見たケンイチはフェイスガードの下である事実を確認した。
「かわいいですね、その人。わたしも会いたいわね」
ミスズはそういってユマのスマホを見ていた。アリスは同性が見ても可愛いと思う娘だった。しかしケンイチは別の可能性を思っていた。彼女が淫獣ではないかと。
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