58 / 76
(外伝一)アルテミスの美少女着ぐるみ隊
シオンの秘密
しおりを挟む
志桜里は愛梨に大きな事故で身体に傷跡と障害があることを言っていた。ただ愛梨はあまり深く聞いてこなかったので詳しい事は知らなかった。志桜里は見た目は普通の女の子であっても頭部に深い裂傷の跡があるのでそれを見せただけで愛梨は何が起きたかを想像するのは難しくない事だった。だから志桜里はその傷跡を隠すために髪を長く伸ばしていた。
志桜里が上着を全て脱ぎ去ったことで服で隠されていた傷跡が見せる事になった。その場にいた三人は困惑の表情を浮かべていた。少々の事なら興味本位で聞くだろうしデリカシーのない人間なら図々しく人の心などお構いなしに質問するだろうが、志桜里の傷跡はまだ受けて年数が浅いことも有り生々しいものであった。
その沈黙を破ったのはシオンだった。彼女は背中のファスナーを外し肌タイを脱ぎ始めた。肌タイからボブカットの髪の毛が現れ上半身から手が出ると胸が露わになったはずだった。しかしシオンの胸には豊胸パットがあった。
それを見た愛梨はペチャパイだからそんなものをつけていたんだと思っていたが、それは間違いだった。豊胸パットを外した左胸は膨らみなど全くなく酷い傷跡があった。それは志桜里の胸の傷と変わりないモノであった。
「あたしはねえ、乳癌でこうなったのよ。最近だったら温存して残せるようだけどあたしはダメだったのよ。だから普段から豊胸パットをつけて隠しているけど・・・こうやって着ぐるみ少女になっているときは元に戻ったような気分になれるのよ。だから・・・村城さん、わかるでしょ?」
シオンにそういわれたが志桜里は漠然であるが分かる様な気がした。この忌々しい傷跡のある身体を隠したいという気持ちを。医師は顔に傷がなくてよかったと慰めてくれたが、他の部位は大小さまざまな傷跡が刻まれていた。あの時亡くなったチームメイト二人よりは幸運だったかもしれないが、その苦しみが終生続くことを思うとそれは生き残った罪かもしれないと。その罪悪感を和らげるかもしれない、肌タイを来てマスクを被って着ぐるみ美少女になることで。
「はい・・・」
「それじゃあ、早く着てみよう! そこのお友達も!」
そういってシオンは明るい表情で肌タイを着せ始めた。さすがに初心者だからということで、全裸に肌タイということはダメという事で、水泳の時に使うサポーターを着た二人は少し緊張気味で足から履き始めた。
椅子に座り肌タイの背中の開口部から身体をいれたが、その裏地の生地が触れるたびに身体になにか言い知れない刺激が走ることに困惑した。それはまさに別な存在になる事に対する快感のようであった。
志桜里が上着を全て脱ぎ去ったことで服で隠されていた傷跡が見せる事になった。その場にいた三人は困惑の表情を浮かべていた。少々の事なら興味本位で聞くだろうしデリカシーのない人間なら図々しく人の心などお構いなしに質問するだろうが、志桜里の傷跡はまだ受けて年数が浅いことも有り生々しいものであった。
その沈黙を破ったのはシオンだった。彼女は背中のファスナーを外し肌タイを脱ぎ始めた。肌タイからボブカットの髪の毛が現れ上半身から手が出ると胸が露わになったはずだった。しかしシオンの胸には豊胸パットがあった。
それを見た愛梨はペチャパイだからそんなものをつけていたんだと思っていたが、それは間違いだった。豊胸パットを外した左胸は膨らみなど全くなく酷い傷跡があった。それは志桜里の胸の傷と変わりないモノであった。
「あたしはねえ、乳癌でこうなったのよ。最近だったら温存して残せるようだけどあたしはダメだったのよ。だから普段から豊胸パットをつけて隠しているけど・・・こうやって着ぐるみ少女になっているときは元に戻ったような気分になれるのよ。だから・・・村城さん、わかるでしょ?」
シオンにそういわれたが志桜里は漠然であるが分かる様な気がした。この忌々しい傷跡のある身体を隠したいという気持ちを。医師は顔に傷がなくてよかったと慰めてくれたが、他の部位は大小さまざまな傷跡が刻まれていた。あの時亡くなったチームメイト二人よりは幸運だったかもしれないが、その苦しみが終生続くことを思うとそれは生き残った罪かもしれないと。その罪悪感を和らげるかもしれない、肌タイを来てマスクを被って着ぐるみ美少女になることで。
「はい・・・」
「それじゃあ、早く着てみよう! そこのお友達も!」
そういってシオンは明るい表情で肌タイを着せ始めた。さすがに初心者だからということで、全裸に肌タイということはダメという事で、水泳の時に使うサポーターを着た二人は少し緊張気味で足から履き始めた。
椅子に座り肌タイの背中の開口部から身体をいれたが、その裏地の生地が触れるたびに身体になにか言い知れない刺激が走ることに困惑した。それはまさに別な存在になる事に対する快感のようであった。
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
義姉妹百合恋愛
沢谷 暖日
青春
姫川瑞樹はある日、母親を交通事故でなくした。
「再婚するから」
そう言った父親が1ヶ月後連れてきたのは、新しい母親と、美人で可愛らしい義理の妹、楓だった。
次の日から、唐突に楓が急に積極的になる。
それもそのはず、楓にとっての瑞樹は幼稚園の頃の初恋相手だったのだ。
※他サイトにも掲載しております
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
身体だけの関係です‐原田巴について‐
みのりすい
恋愛
原田巴は高校一年生。(ボクっ子)
彼女には昔から尊敬している10歳年上の従姉がいた。
ある日巴は酒に酔ったお姉ちゃんに身体を奪われる。
その日から、仲の良かった二人の秒針は狂っていく。
毎日19時ごろ更新予定
「身体だけの関係です 三崎早月について」と同一世界観です。また、1~2話はそちらにも投稿しています。今回分けることにしましたため重複しています。ご迷惑をおかけします。
良ければそちらもお読みください。
身体だけの関係です‐三崎早月について‐
https://www.alphapolis.co.jp/novel/711270795/500699060
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる