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全ての始まり!
02‐その前の晩
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「か、母ちゃん? どうしたのよ!」嘉奈は慌てていたはずだったが、表情などなかった。彼女の顔に眼窩や鼻筋といった凹凸は消失しただの球面になりかわっていたからだ。簡単に言えば卵のようになっていた。その時、母は嘉奈の身体に接触したので変化が起きていた。
その時、ふと昨日の晩の事を思い出した。若い少年少女が夏のひと時にやってみたいことをしていた時の事だ。ようは夜のアバンチュールみたいなお遊びのことだ。同級生の男女数人で夜の路をたむろしていた時だ。彼女らが住んでいる街は東京のような大都会と違い、夜も八時を過ぎるとコンビニ以外に灯りが煌々と付いているところなんか殆どなかった。でもコンビニだと大人たちの眼が気になるし、先輩のヤンキーに絡まれるかもしれないので、どこかの家の前にある街灯の下でたわいもない話をしていた。
もし、これが関係が進んだカップルだったら、そのまま初体験なんてこともありえるだろうが、嘉奈のグループにはそこまで異性を気にした関係に発展しているのがいなかった。だから十時前になったらお開きにしようということになった。その時、グループの前に不審な人物が通り過ぎようとしていた。その人物は真夏の夜なのにトレンチコートのようなモノを羽織っていたから。一行は怪しいこれは、関わり合いなど持たない方が良いと思って避けようとしたが、向こうから声をかけてきた。
「ちょっと、聞くけど君たち。変身願望ってないのかしら?」その声は若い女だった。これが中年男のものだったら一目散に逃げるところだけど、女の声が警戒心を少し解いてしまった。それで嘉奈の友人の仁美が答えてしまった。
「あるわよ! 多少はね! それがどおしたんだというの?」少し大人ぶりたい仁美の雑な受け答えだった。それに対しトレンチコートの女はポケットから名刺入れを取り出した。そしてその場にいた者に手渡した。彼女の手は何か光沢があったが、一瞬だったのでよく分からなかった。
「これって、あんたの?」仁美は怪訝そうな声を出した。その名刺は暗がりでよく見えなかったが怪しい光沢を発していた。
「そうよ、わたしは占い師よ! よかったら来てみてね! この名刺は無料券になるからね。では!」そういうとトレンチコートの女は去っていった。姿が見えなくなったところで仁美はこんなことを言い出した。
「なんか、この名刺って蛾の鱗粉みたいなものが付いている、気持ち悪い!」そういって路面に投げ捨てた。それにつられてその場にいた者全てが同じ行動をした。
「ま、まさかあの時の名刺についていた粉が、こんなことに?」
香奈はおもわず左手の手のひらを見た。その手は真っ赤に染まっていた・・・
その時、ふと昨日の晩の事を思い出した。若い少年少女が夏のひと時にやってみたいことをしていた時の事だ。ようは夜のアバンチュールみたいなお遊びのことだ。同級生の男女数人で夜の路をたむろしていた時だ。彼女らが住んでいる街は東京のような大都会と違い、夜も八時を過ぎるとコンビニ以外に灯りが煌々と付いているところなんか殆どなかった。でもコンビニだと大人たちの眼が気になるし、先輩のヤンキーに絡まれるかもしれないので、どこかの家の前にある街灯の下でたわいもない話をしていた。
もし、これが関係が進んだカップルだったら、そのまま初体験なんてこともありえるだろうが、嘉奈のグループにはそこまで異性を気にした関係に発展しているのがいなかった。だから十時前になったらお開きにしようということになった。その時、グループの前に不審な人物が通り過ぎようとしていた。その人物は真夏の夜なのにトレンチコートのようなモノを羽織っていたから。一行は怪しいこれは、関わり合いなど持たない方が良いと思って避けようとしたが、向こうから声をかけてきた。
「ちょっと、聞くけど君たち。変身願望ってないのかしら?」その声は若い女だった。これが中年男のものだったら一目散に逃げるところだけど、女の声が警戒心を少し解いてしまった。それで嘉奈の友人の仁美が答えてしまった。
「あるわよ! 多少はね! それがどおしたんだというの?」少し大人ぶりたい仁美の雑な受け答えだった。それに対しトレンチコートの女はポケットから名刺入れを取り出した。そしてその場にいた者に手渡した。彼女の手は何か光沢があったが、一瞬だったのでよく分からなかった。
「これって、あんたの?」仁美は怪訝そうな声を出した。その名刺は暗がりでよく見えなかったが怪しい光沢を発していた。
「そうよ、わたしは占い師よ! よかったら来てみてね! この名刺は無料券になるからね。では!」そういうとトレンチコートの女は去っていった。姿が見えなくなったところで仁美はこんなことを言い出した。
「なんか、この名刺って蛾の鱗粉みたいなものが付いている、気持ち悪い!」そういって路面に投げ捨てた。それにつられてその場にいた者全てが同じ行動をした。
「ま、まさかあの時の名刺についていた粉が、こんなことに?」
香奈はおもわず左手の手のひらを見た。その手は真っ赤に染まっていた・・・
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