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7.彰と嘉奈と

契りは衣擦れの音と共に・・・

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 聞いた話だけど、エッチするのに部屋の電気を消してやる場合もあるとのことだった。それが夫婦で小さな子供がいる場合は子供にばれないようにするためだけど、そうでない場合は単に恥ずかしいから消すんだと思う。

 その時、昼間だったので薄暗いがなんとなく外光が入りそれなりにモノが見えていた。もしこれが、フツーのエッチなら互いの裸を見たり、表情を見たりするんだろうけど、彰の性癖というかトラウマのせいというか・・・それのために私のロストヴァージンはゼンタイを着てやっていた。まあ、いくらゼンタイフェチになろうとしているとはいえ、やっぱ変よね?

 そういえば、こっちの方がフツーのエッチよりも全身が性感帯になったようで気持ちよいなんてウェブに書いていたけど、正直な事をいうとホントなのか分からなかった!

 なんだってアラサーで経験なかったから比較しようがなかったのだ! そんなことを確かめるには、やっぱり彰とフツーのエッチしなくちゃいけないよね。それはともかく、今の私は彰を内蔵した真っ青な人間の形をした何かに襲われているような状態だった。

 そいつのアソコは私のアソコと結合して往復運動しているようだった。ようだったというのは・・・はっきり見えないからだ! その時聞こえてきたのは衣擦れの音だった。それは互いのゼンタイの生地がこすれ合う音だった。

 その行為について擬音で表現する場合、バッコンボコン(うちの父が彼氏ができない娘に対するセクハラ発言)といったりするけど、その音はなんと表現したら良いものなのか?

 それはそうと、私のアソコは湿っているようだったけど、それもはっきりしなかった。ただ、呼吸は汗まみれでマスクが湿ってしずらくなっていたけど。そんな事で私は逝きそうになっていたけど、淫らな気分に溺れる前に、難しいことを考えてしまい逝きそうにならなかった。

 「あのー、そのー、(こんなこと言ってもいいのかな)彰さんって、今日が最初ではないよね?」

 男に対し、こんな事を聞いたら怒り出すのもいそうなので怖かったけど言ってしまった。これで言葉を曇らせたら、何を意味するのか想像は出来たけど。

 「正直に言うよ。先輩のゼンタイフェチの方としたことあるよ! でも、君との方が・・・」

 「君とのって、私はどうだというのよ!」

 私は少し切れ気味に言ってしまった。それにしても息苦しいはずなのにもっとしてほしい気分になっていたけど、これってやはり興奮しているから?

 「それは、君が好きだからに決まっているからだ! でも、こんな形で初めての契りになって悪かった!」

 その直後、彰の動きはもっと激しくなった。それに伴い衣擦れの音も荒くなっていった。
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