異世界甲冑女子戦記アオイとエリザベート・そのほかの者たち

ジャン・幸田

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第二章・エリザベートと甲冑蟲

29.騎士の甲冑を纏うには(4)

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 ラルゴが持ってきた鍵は銅で出来たような大きなものだった。それはいったいなんだろうか考えを巡らしていたエリザベートであったが、ひとつ頭に浮かんだ、そうだダンジョンだと!

 「それって、地下にでもなんかあってそこに行くためのものですか?」

 「よくわかったわねエリザベート! そうよ、この館の地下に納骨堂や牢屋なんかがあるけど、一番深い所に甲冑蟲が眠る迷宮があるのよ。その迷宮への扉の鍵なのよ、それは」

 その話の中にラルゴが入ってきた。彼の本当の歳は分からないが、声からするとそれなりの年寄りのようだった。

 「その迷宮があるからこそ、殿下の父君がこの公爵国を狙っておられるのですよ。なんだって、その迷宮に眠る甲冑蟲は物凄く優れたものですから。少数でも我が公爵国は元首不在でも独立を十年以上維持しているのですから」

 そういってラルゴはシャーミの甲冑蟲に近づいた。するとミーシャは甲冑蟲を撫で始めた。

 「そうですわね。私もこの公爵国に来るまで騎士になるなんて考えていなかったわ。でも、こいつがいきなり私に絡んできたからね・・・おかげで目覚めたけどね」

 「では、殿下はそこのエリザベート様を同じ目に合わせるのですか?」

 「ええ、なんだって私と似た容姿なのに・・・すごい気を感じるから。もしかするとこの甲冑蟲よりも強いもののマスターになれるかもね」
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