スレイブZ!

ジャン・幸田

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8・恐れ!

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 一同は恐ろしかった。先ほどまでクラスメイトだった優香が赤と黒のゼンタイ姿にされたことに。彼女は右が黒で左が赤で、ふっくらとした胸が女の子だと主張していた。しかし顔や髪の毛といった個性は全て否定され、人間の形をした何かにしか見えなくなっていた。

 「あ、熱い! 全身が熱い! それに食い込んでくるし張り付く!」

 優香は床を転がりながら苦しんでいるように見えた。彼女に何が起きているというのだろうか? ざわついていた。すると智花先生は平然とこう言い放った。

 「これはね、生みの苦しみよ! 生まれ変わる第一歩なんだがら、私も経験したけど気持ち良くなるわよ」

 気持ちよくなる? 意味が分からないといえた。あんなに苦しんでいるのに! 優香は背中に腕を回した。背中にファスナーか何かがあって脱げるかもしれないと思っているようだった。しかし先ほどまでの開口部は閉じてしまっていた。丁度、赤と黒の境目にあったはずだけど・・・存在しなくなっていた。

 「もう、あきらめなさい! 一度着用したらその洗脳スーツは再改造を受けるまで脱ぐこと出来ないわよ。まあね、洗脳と一緒に身体も改造されるから元の人間体に戻る事なんてありえないけどね」

 智花先生はそういうと優香の身体を愛撫し始めた。すると、それまでの暴れぶりがうそみたいに、ご機嫌なネコが甘えるようなしぐさをしはじめた。そして甘美な声をだすようになった。どうやら触られると気持ち良いようだった。でも、そのしぐさは恐ろしいものだとわかった。洗脳されつつあるんだと。

 「うーん、気持ちいい! もっとして先生」

 優香の聞いたことがない甘い吐息のような声が響いた。それを聞いた男子生徒の顔はだらしなくなり、女子生徒の顔は引きつってしまい怖がっていた。

 「いやー! やめてー! 」

 「あんな姿にされるのなら死んだ方がマシ!」

 その場にへたり込んでしまう女子生徒が何人もではじめたが、そんな彼女らの背後にいつのまにか、漆黒の影のような人型がいた。その人型は泣き叫ぶのもお構いなく次々と着ているものを脱がし始めた。

 「協力しないと無理に着せてあげるわ。さあ、見本を見せたのだからさっさと着て頂戴ね」

 智花先生の陽気な声色が一同に更なる恐れを生じさせていた。
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