転生したらモフモフケモノでした!

ジャン・幸田

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第一章・転生したらモフモフケモノでした

04・モフモフケモノの名はナディア

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 新しいマスターから与えられた名前はナディアだった。なんとなくいい名前だと思った。そういばわたしも人間だった時に飼いネコに家にやって来てから名前を付けた事を思い出していた。そういえば、人間まあ前世の名前とモフモフとして生まれた時の名前は思い出せなかった。どうしてだろう?

 「それじゃあソフィア様。ご存知だと思いますがそのアグラッシュと主従関係を結んでください。あなたの能力に応じてそのアグラッシュが発揮できるようになります。それに制御できない場合は、下手をすれば命を失うかもしれません。それでもいいですね」

 セルゲイは私の首輪の中にある宝石を取り出していた。それはアグラッシュをケモノでありながら知恵を与えているものだった。その宝石にアグラッシュを制御する働きがあった。その宝石にソフィアは噛み切った指から血を絞り出していた。

 「汝、ナディアは我がソフィアと主従の契りを結ぶ。その契りは我が魂と強く結ばれ給え!」

 そういって、何かの呪文を唱えると、わたしの猿轡が外れた。

 「ソフィア様、よろしくお願いします。あなた様が行くところをついていきます。また力を尽くします」

 わたしの、ナディアの唇は勝手に言葉を発していた。わたし、ケモノなのに言葉が話せるのだと感激していた。

 「それじゃあ、これで拘束具も外れるはずさ。その宝石がマスターだと認めたらな」

 セルゲイは宝石を首輪に戻すと、両手両足の拘束具が外れ、わたしの身体は自由になった。そのかわり、ソフィアと血で結ばれた主従関係に縛られるようになった。

 「はずれたわ。これでナディアちゃんは私のものよ! よかったわねナディアちゃん!」

 さっきまでとは違ってソフィアの顔は完全に崩れていた。それはまるで幼い少女に戻ったかのようであった。その様子にセルゲイは不安そうな顔をしていた。

 「これで成立ですが・・・念のためにお尋ねいたしますが、ソフィア様のご両親・・・国王陛下はご存知ですよね、このことを?」

 「それは問題ないわよ。ここに勅許免状があるでしょ!」

 「そうですね・・・その、アグラッシュの、ナディアに問題があればサポート出来ますから。直接こちらから派遣できない場合には、こちらのアグラッシュ管理組合を頼ってください。それでは・・・」

 どのような事をいえばいいのかと迷っているセルゲイを置いてソフィアはわたしを外に連れ出した。その光景は生まれて初めて見たような気がする夕陽だった。

 「じゃあ、帰りましょうナディアちゃん」

 そういってソフィアはわたしの手に自分の手を回してきた。それは恋人にでもするかのような気がした。
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