バイト先で機ぐるみ姿になったばっかりに

ジャン・幸田

文字の大きさ
3 / 16
(一)バイト先の朝

3.家庭用メイド対応ガイノイド、エリカG2024

しおりを挟む
 美咲がこれから着用するのは、「家庭用メイド対応ガイノイド、エリカG2024」であった。
 このタイプは人間のような外装を持つものではなく、メタリックな機械的外装を持った機種だった。そのためロボットそのものの外観だった。

 もっともそれは外観だけで、中は人間が着用できるようになったパワードスーツになっていた。もっともパワードスーツと言っても軍事用や土木用ではないので、せいぜい介護にしか使えない程度のパワーアップ機能しかなかった。

 そのぶん、長期着用能力はアップしていており、そのまま必要な充電さえすれば連続一ヶ月着用可能になっていた。そうする事が出来るのもスーツと生体が一体化する機能があったためだ。

 「マネージャー、早くIDをカードリーダーに入れてください、そうしないとエリカちゃんは動かないそうですよ」
 
 美咲は美奈代をせかせていた。この日用意されたデモンストレーション用のパワードスーツ、いや機ぐるみと言ったほうが妥当かもしれないけど、なぜか管理職以上のIDがなければ起動できないようにプロテクトがかけられていた。

 「おかしいなあ。たいていの機ぐるみなら現場の班長クラスのIDで起動できるのに・・・まあ本部に問い合わせるのも時間が無いし早くしましょう!」

 美奈代は機ぐるみ着装担当社員の野間美玖に自分のIDを渡した。彼女は本社ショールームの機ぐるみ着装担当で、今日は美咲ともうひとりを機ぐるみの中に閉じ込めるために出張してきた。

 「おじょう、いえ江藤マネージャー。とりあえずIDをスキャンしました。あとはそこの津田美咲さんに入ってもらうだけです。
 現在、スーツが自動的にサイズ調整をしていますので今しばらくお待ちください」

 そういっている間にも、スーツは美咲の身体を受け止めるために内部構造が動いていた。美咲はスレンダーな体型だったので、わりと長身でスマートなエリカへと変貌していた。

 スーツが自動調節モードに入っている間、美咲のインナーショーツの確認を美玖がしていた。

 「あなたってパワードスーツを着用するのって初めてなのよね? 気分はいかが」

 「ええ、なんかドキドキしています。目の前にある機ぐるみに入ると思うと。あの中に入ったら気分悪くなったりしないかな?」

 「それは大丈夫ですよ。そんなふうに楽しみにしているのなら。拒否反応があったら、そのインナーショーツが警告してますから。これから、あなたをエリカにして差し上げますわ」

 そういうと美玖は美咲の手を取ってエリカの機ぐるみに連れて行った。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

性別交換ノート

廣瀬純七
ファンタジー
性別を交換できるノートを手に入れた高校生の山本渚の物語

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

与兵衛長屋つれあい帖 お江戸ふたり暮らし

かずえ
歴史・時代
旧題:ふたり暮らし 長屋シリーズ一作目。 第八回歴史・時代小説大賞で優秀短編賞を頂きました。応援してくださった皆様、ありがとうございます。 十歳のみつは、十日前に一人親の母を亡くしたばかり。幸い、母の蓄えがあり、自分の裁縫の腕の良さもあって、何とか今まで通り長屋で暮らしていけそうだ。 頼まれた繕い物を届けた帰り、くすんだ着物で座り込んでいる男の子を拾う。 一人で寂しかったみつは、拾った男の子と二人で暮らし始めた。

俺は陰キャだったはずなのに……なぜか学園内でモテ期が到来した件

こうたろ
青春
友人も恋人も居ないボッチ学生だった山田拓海が何故かモテだしてしまう。 ・学園一の美人で、男女問わず憧れの的。 ・陸上部のエースで、明るく活発なスポーツ女子。 ・物静かで儚げな美術部員。 ・アメリカから来た金髪碧眼でハイテンションな留学生。 ・幼稚園から中学まで毎朝一緒に登校していた幼馴染。 拓海の生活はどうなるのか!?

入れ替わり夫婦

廣瀬純七
ファンタジー
モニターで送られてきた性別交換クリームで入れ替わった新婚夫婦の話

処理中です...