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(一)バイト先の朝
5.覆われていく
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サイバーテックのパワードスーツの特徴は人工筋肉によるサポートと生体との融合性能だった。
スーツが全身を人工筋肉で覆うとともに、生体の新陳代謝を代行する機能を持っているので、着用者は薄いタイツを着るかのように従来の重装備装甲兵士が着用していた機能以上の能力を得ることができた。
美咲はどちらかといえば喧嘩なんか出来そうにないお嬢様タイプで、とても肉体労働など出来そうもなかった。だからパワードスーツを着用して何かをすることはなかった。
今回、美咲が新型ガイノイドのエリカを着用することに決めたのは美奈代の気まぐれだった。本当なら接客係りとしていてもらうほうがプラスだったけど、どうしてもガイノイドのサンプル展示をしたかったので、決断した。
エリカはサイバーテック期待の新製品なので、どこのショールームでも引っ張りだこでデモンストレーション用の生産が追いついていなかった。そのため社長令嬢といえども特別扱いされるわけではなかった。
デモンストレーション用の「機ぐるみ」があるのも、「電化製品」としてアンドロイドやガイノイドを販売プロモーションのためだけに稼動させていると、それだけ「新古品」を増やす結果となり値切って販売しないといけなくなる。
そこでサイバーテックをはじめとするメーカーは、半ば公然の「秘密」であったがであるが一部の商品については、外装だけは立派なガイノイドであるが、中に人間が入る「機ぐるみ」に置き換わっていた。
今回、美咲はそのような機ぐるみを切ることになったが、外装はガイノイドでも内部は最新型のパワードスーツなので、快適そのものだった。美咲は自分の体にまとわりつく人工筋肉の感触に最初のうちは気持ち悪かったけど、やがて気持ちよくなっていった。へんな表現であるがある種のエクスタシーを感じていたのだ。
「気持ちいいですけど、なんかわたしって変態ですか」
「変態じゃないわよ。うちのスーツの特徴は着用者が快適になることなのよ。だからフェチなど動機で購入する人もいるのよ」
その間も美咲の体はガイノイドに変身するべく覆われていったがものすごく気持ちよく感じている美咲だった。
スーツが全身を人工筋肉で覆うとともに、生体の新陳代謝を代行する機能を持っているので、着用者は薄いタイツを着るかのように従来の重装備装甲兵士が着用していた機能以上の能力を得ることができた。
美咲はどちらかといえば喧嘩なんか出来そうにないお嬢様タイプで、とても肉体労働など出来そうもなかった。だからパワードスーツを着用して何かをすることはなかった。
今回、美咲が新型ガイノイドのエリカを着用することに決めたのは美奈代の気まぐれだった。本当なら接客係りとしていてもらうほうがプラスだったけど、どうしてもガイノイドのサンプル展示をしたかったので、決断した。
エリカはサイバーテック期待の新製品なので、どこのショールームでも引っ張りだこでデモンストレーション用の生産が追いついていなかった。そのため社長令嬢といえども特別扱いされるわけではなかった。
デモンストレーション用の「機ぐるみ」があるのも、「電化製品」としてアンドロイドやガイノイドを販売プロモーションのためだけに稼動させていると、それだけ「新古品」を増やす結果となり値切って販売しないといけなくなる。
そこでサイバーテックをはじめとするメーカーは、半ば公然の「秘密」であったがであるが一部の商品については、外装だけは立派なガイノイドであるが、中に人間が入る「機ぐるみ」に置き換わっていた。
今回、美咲はそのような機ぐるみを切ることになったが、外装はガイノイドでも内部は最新型のパワードスーツなので、快適そのものだった。美咲は自分の体にまとわりつく人工筋肉の感触に最初のうちは気持ち悪かったけど、やがて気持ちよくなっていった。へんな表現であるがある種のエクスタシーを感じていたのだ。
「気持ちいいですけど、なんかわたしって変態ですか」
「変態じゃないわよ。うちのスーツの特徴は着用者が快適になることなのよ。だからフェチなど動機で購入する人もいるのよ」
その間も美咲の体はガイノイドに変身するべく覆われていったがものすごく気持ちよく感じている美咲だった。
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