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(一)バイト先の朝
7.少女からガイノイドへ
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サイバーテックのパワードスーツの優秀性は国の内外を問わず評価されていた。最新鋭の人工筋肉、そして着用者の快適性能だ。しかし不思議な事があった。自衛隊を初めとする軍事用として制式採用がされたことがなかったのだ。
それもこれもサイバーテックの江藤社長の政治力のなさが原因だった。実績の無い新興メーカーに入り込む余地がなかったというわけだ。
もっとも自衛隊向けパワードスーツの開発メーカーに指名された他の複合企業体のものは未だ実用に耐えれるものが作られていなかったが・・・
この時、美咲が着ていたスーツはおそらく日本で入手できるパワードスーツの中でも最高水準だった。従来のパワードスーツよりも薄い人工筋肉で従来よりも高出力を出せるようになったので、女性らしいフォルムを一切崩すことがなかったからだ。
美咲の首から下は機械そのもののような姿になっていた。これから頭部の改造が始るところだった。
「とりあえず津田さん、これからエリカの顔面パーツに入ってもらいます。一度頭部まで装着すると基本的には自力で脱ぐことができませんの。
一応、頭部だけは緊急エジェクトシステムがありますので、後ほど説明いたします。それでははじめます」
そういって美玖は美咲の口腔にマウスピースを入れてしまった
「これからあなたの口は固定されますので、一切自分の声で話すことが出来ません、しかし、脳波探知システムで人工音声による発生は出来ます。ただ、津田さんの声ではなく登録されたエリカの音声データになりますので驚かないでください」
そういって美咲の頭にスイムキャップみたいなものを嵌めて、ヘッドギアみたいなものを覆ってしまった。そして着ぐるみのマスクのようなものを被せられてしまった。
こうして津田美咲という少女の存在は.家庭用メイド対応ガイノイド・エリカG2024 型デモンストレーション87号の中に隠されてしまった。
「そう津田さん気持ちは? そうそうこれからあなたはエリカだからエリカと及びいたします。中には津田美咲という人はいませんから。だって”中の人”はいないのですから」
「わかりました、マネージャー。わたしはエリカ87号です」
美咲はそう答えたが不思議な気分だった。目の前は大きなドームのようなモニターがあって、そこに様々なデーターが映し出されていた。それは昨日聞いたデモンストレーションの機能よりも良さそうに思っていた。
「なんか気持ち良いですよ、機械の体になったみたいで。生まれ変わったみたいです」
「それはよかった。それじゃあ売り場に入りますか。わたしは他にやることがあるから、エリカだけ先に行ってね」
美奈代はすっかり美咲をガイノイド扱いし始めていた。
それもこれもサイバーテックの江藤社長の政治力のなさが原因だった。実績の無い新興メーカーに入り込む余地がなかったというわけだ。
もっとも自衛隊向けパワードスーツの開発メーカーに指名された他の複合企業体のものは未だ実用に耐えれるものが作られていなかったが・・・
この時、美咲が着ていたスーツはおそらく日本で入手できるパワードスーツの中でも最高水準だった。従来のパワードスーツよりも薄い人工筋肉で従来よりも高出力を出せるようになったので、女性らしいフォルムを一切崩すことがなかったからだ。
美咲の首から下は機械そのもののような姿になっていた。これから頭部の改造が始るところだった。
「とりあえず津田さん、これからエリカの顔面パーツに入ってもらいます。一度頭部まで装着すると基本的には自力で脱ぐことができませんの。
一応、頭部だけは緊急エジェクトシステムがありますので、後ほど説明いたします。それでははじめます」
そういって美玖は美咲の口腔にマウスピースを入れてしまった
「これからあなたの口は固定されますので、一切自分の声で話すことが出来ません、しかし、脳波探知システムで人工音声による発生は出来ます。ただ、津田さんの声ではなく登録されたエリカの音声データになりますので驚かないでください」
そういって美咲の頭にスイムキャップみたいなものを嵌めて、ヘッドギアみたいなものを覆ってしまった。そして着ぐるみのマスクのようなものを被せられてしまった。
こうして津田美咲という少女の存在は.家庭用メイド対応ガイノイド・エリカG2024 型デモンストレーション87号の中に隠されてしまった。
「そう津田さん気持ちは? そうそうこれからあなたはエリカだからエリカと及びいたします。中には津田美咲という人はいませんから。だって”中の人”はいないのですから」
「わかりました、マネージャー。わたしはエリカ87号です」
美咲はそう答えたが不思議な気分だった。目の前は大きなドームのようなモニターがあって、そこに様々なデーターが映し出されていた。それは昨日聞いたデモンストレーションの機能よりも良さそうに思っていた。
「なんか気持ち良いですよ、機械の体になったみたいで。生まれ変わったみたいです」
「それはよかった。それじゃあ売り場に入りますか。わたしは他にやることがあるから、エリカだけ先に行ってね」
美奈代はすっかり美咲をガイノイド扱いし始めていた。
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