97 / 200
迷宮魔道な場所へ
88・絶体絶命!
しおりを挟む
大人しくついていった先にいたのは、ものものしい数の警備ロボだった。とてもじゃないが女子大生と介助ガイノイドの不許可進入に対する対応ではなかった。
「君たちかね? 禁止されたエリアに近づこうとしていたのは? 在校生であるとはいえ、ここがどんなことをしている場所なのかわかっていないだろ?」
拡声器から聞こえてきたのは、ここの警備システムのようだった。どうやらそれなりの対応をしようとしているのが分かった。
「申し訳ございません、悪気はなかったのです。帰る途中に散歩しようとしていたのです」
真由美は誤魔化そうとしていたが、無理のようだった。
「そうですか? なんていって見逃すことは出来ないな。取りあえず君は保護者に連絡してから決めるとして、そこのガイノイド! そっちは誤作動じゃねえのか? 関係部署に連絡の上で検査が必要じゃねえんか?」
愛莉はやはりと思った。連中はエリーの身柄を差し押さえようとしているようだ! ここは連中の迷宮魔道の本丸、規則なんて連中の都合で変えられてしまう! もう運命は定まったかに思えた。絶体絶命だ!
「お言葉ですが、どのような規則でそうするのですか? 学則のどこにもありませんわ!」
エリーとして愛莉は抗弁しようとしたが、それは無駄だと分かっていた。分かっていたけど何かしなければならなかった。
「それに、保護者への連絡といわれますが、完全な部外者でありませんし、途中までいっただけです。そのまま安養寺さんは解放でいいではありませんか? 」
愛莉は真由美だけでも解放してもらいたいと思った。自分は・・・ダメかもしれなかった。警備ロボたちはしばし沈黙した後、次の事を言い出した。どうやら「新たな指示」を与えられたようだ。
「関係部署に問い合わせた。次の措置をとる! 安養寺真由美さんは我々警備ロボが西口まで連れていく。ガイノイド・エリーは理工学部メンテナンスルームでAI基盤のチェックを行ったうえで対処する、以上!」
その言葉に最も動揺したのが真由美だった! 彼女は車椅子に付属している杖で周囲にいる警備ロボをたたき出した。
「なんなのよ! この・・・エリーは私の指示に忠実にしただけなのよ! なんでそんなことになるのよ! おかしいじゃないのよ! 私がここに来たいといったのよ! それなのに、なんで異常があるなんていうのよ! 異常なことないじゃないのよ! 機械として正しい事をしたのに何故なのよ! 狂っているのは其方の方じゃないのよ!」
真由美は泣きながら叩いたが、すぐに警備ロボに羽交い絞めにされた。
「手荒な真似はしないでください! 任務とはいえひどすぎませんか? おやめください!」
エリー、いや愛莉は真由美を羽交い絞めにしている警備ロボの腕を振り払おうとしがみついていた。すると警備ロボからこんな言葉が漏れた。
「介助用ガイノイドのプログラムから逸脱しているようだな! やはりチェックは必要だな!」
すると、今度はエリーの機体が羽交い絞めにされ、四体の警備ロボによって両手両足が掴まれ神輿のような風にされた。もはや絶体絶命! であった。
「君たちかね? 禁止されたエリアに近づこうとしていたのは? 在校生であるとはいえ、ここがどんなことをしている場所なのかわかっていないだろ?」
拡声器から聞こえてきたのは、ここの警備システムのようだった。どうやらそれなりの対応をしようとしているのが分かった。
「申し訳ございません、悪気はなかったのです。帰る途中に散歩しようとしていたのです」
真由美は誤魔化そうとしていたが、無理のようだった。
「そうですか? なんていって見逃すことは出来ないな。取りあえず君は保護者に連絡してから決めるとして、そこのガイノイド! そっちは誤作動じゃねえのか? 関係部署に連絡の上で検査が必要じゃねえんか?」
愛莉はやはりと思った。連中はエリーの身柄を差し押さえようとしているようだ! ここは連中の迷宮魔道の本丸、規則なんて連中の都合で変えられてしまう! もう運命は定まったかに思えた。絶体絶命だ!
「お言葉ですが、どのような規則でそうするのですか? 学則のどこにもありませんわ!」
エリーとして愛莉は抗弁しようとしたが、それは無駄だと分かっていた。分かっていたけど何かしなければならなかった。
「それに、保護者への連絡といわれますが、完全な部外者でありませんし、途中までいっただけです。そのまま安養寺さんは解放でいいではありませんか? 」
愛莉は真由美だけでも解放してもらいたいと思った。自分は・・・ダメかもしれなかった。警備ロボたちはしばし沈黙した後、次の事を言い出した。どうやら「新たな指示」を与えられたようだ。
「関係部署に問い合わせた。次の措置をとる! 安養寺真由美さんは我々警備ロボが西口まで連れていく。ガイノイド・エリーは理工学部メンテナンスルームでAI基盤のチェックを行ったうえで対処する、以上!」
その言葉に最も動揺したのが真由美だった! 彼女は車椅子に付属している杖で周囲にいる警備ロボをたたき出した。
「なんなのよ! この・・・エリーは私の指示に忠実にしただけなのよ! なんでそんなことになるのよ! おかしいじゃないのよ! 私がここに来たいといったのよ! それなのに、なんで異常があるなんていうのよ! 異常なことないじゃないのよ! 機械として正しい事をしたのに何故なのよ! 狂っているのは其方の方じゃないのよ!」
真由美は泣きながら叩いたが、すぐに警備ロボに羽交い絞めにされた。
「手荒な真似はしないでください! 任務とはいえひどすぎませんか? おやめください!」
エリー、いや愛莉は真由美を羽交い絞めにしている警備ロボの腕を振り払おうとしがみついていた。すると警備ロボからこんな言葉が漏れた。
「介助用ガイノイドのプログラムから逸脱しているようだな! やはりチェックは必要だな!」
すると、今度はエリーの機体が羽交い絞めにされ、四体の警備ロボによって両手両足が掴まれ神輿のような風にされた。もはや絶体絶命! であった。
0
あなたにおすすめの小説
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち
ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。
クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。
それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。
そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決!
その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる