冤罪！ 全身拘束刑に処せられた女

迷宮魔道な場所へ

89・怒る愛莉！（１）

　愛莉の意識が仮想空間にいる時、人間だったころの、女子高生の姿であった。昔、とある教師がこんなことを言っていた。女性は各年代それぞれに魅力があると。五十代は豊潤で途中は忘れたけど十代は清純だと。十代の少女の時は無垢で清らかで美しいと。十代は素晴らしいという事らしかった。だからと言って女子高生はないよね、制服姿というのも！　愛莉はそれは淳司の個人的な趣味だと思っていた。そして、愛莉は怒っていた！　なんて危険な目に合わせるのよ！　真由美と一緒に！

　「あのねえ淳司！　危なかったじゃないのよ！　もう少しでスクラップになるところじゃなかったのよ！　そんなことになったら、人間に戻れないじゃないのよ！」

　そういって仮想空間の中で淳司を押し倒し馬乗りになって詰め寄っていた！　それはまるで襲っているようにしか見えなかった。

　「すまねえ、間に合ったから問題なかったじゃないかい！　取りあえず俺が止めたからよかっただろ！」

　エリーと真由美が引き離され、連中の元に連れ去らわれる正にその時、丹下教授が駆けつけて来てくれたのだ。その横には淳司もいた。取り敢えずその時は法学部部長の権限で解放してもらったのだ。それが出来たのも理工学部よりも法学部の方が帝央大学内で設立年次が古いというめちゃくちゃな理屈で押し返したのだ。それにしても淳司はともかく丹下教授がいたのかは謎だった。

　「そうだけどね！　真由美ちゃんが危なかったじゃないのよ！　彼女ショック受けていたじゃないのよ！　どうしてくれるのよ！　登校拒否なんかになったら責任取ってくれるの？」

　そういって馬乗りになった淳司の首を前後に打ち振っていた。後で気付いたけど愛莉が現実世界でそこまで暴力的な事をしたことないというのに、本当に怒りで狂っていたようだ。

　「わ、わかった！　それよりもスカートからパンツ丸見えだ！　愛莉ちゃん！」

　そのとき、二人の腰は接近していた！