115 / 200
迷宮魔道な場所へ
106・メンテナンスブースのエリー(3)
しおりを挟む
「ところで淳司、なんか周り路のような事をしているな。やはり、いつも以上に慎重にしているってことかい?」
エルンストは現在ガイノイド・アイリがどのような作業をしているのかを確認していた。この日は連休前の金曜日、もしかすると事態が動き出す可能性があった、連中の・・・連中とはエキゾチック・ブレインを復活させようとしている陰謀を張り巡らせてきた奴らだ。世界各国の政財界を侵食しており、様々な工作をしているのは間違いないが、首謀者をいまだに特定できていなかった。
「そうだ! なんだって正攻法が利かねえ連中だろ? この前だって裏切りにあったしな! ところでおたく買収されていねえだろうな」
淳司はエルンストの肩を小突いていた。
「決まってるだろ、俺だってやられているんだからするはずはないぞ。そうやって不信感を蔓延させるのが連中の常套手段だろ! いまさら引っかかるわけにいかねえだろ!」
そういいながらエルンストはやり返した。
「そうだな、そうしてもらいたいな。頼むから」
淳司はそういってクライアントの所にメールした。するとすぐ返信があった。
「で、ボスはなんだというのだ」
「とりあえず続行でいいそうだ。ボスの手の者が司法省行刑局の統括システムをハッキングして、エリーとアイリの電脳意識を統合したそうだ。ただ、いまから72時間を超えると不都合な事が起きるから、それは言わなくっても分かるだろ! それまでに作戦の成否にかかわらず、終えるようにしろだってさ」
淳司の言葉にエルンストは3D画面にカウントダウンをセットした。
「三日以内か・・・月曜日の午前9時39分までに・・・か」
「そうだ、そうしないと、そこのエリーいや山村愛莉だったガイノイドは本当のただの機械になってしまうんだからな。頼むぞ」
淳司がそういうとエルンストはメンテナンスブースに固定しているガイノイドに目をやった。そこにいたのは元は人間だったと思えないほど改造されてしまった、ロボットにしか見えない物体が横たわっていた。
エルンストは現在ガイノイド・アイリがどのような作業をしているのかを確認していた。この日は連休前の金曜日、もしかすると事態が動き出す可能性があった、連中の・・・連中とはエキゾチック・ブレインを復活させようとしている陰謀を張り巡らせてきた奴らだ。世界各国の政財界を侵食しており、様々な工作をしているのは間違いないが、首謀者をいまだに特定できていなかった。
「そうだ! なんだって正攻法が利かねえ連中だろ? この前だって裏切りにあったしな! ところでおたく買収されていねえだろうな」
淳司はエルンストの肩を小突いていた。
「決まってるだろ、俺だってやられているんだからするはずはないぞ。そうやって不信感を蔓延させるのが連中の常套手段だろ! いまさら引っかかるわけにいかねえだろ!」
そういいながらエルンストはやり返した。
「そうだな、そうしてもらいたいな。頼むから」
淳司はそういってクライアントの所にメールした。するとすぐ返信があった。
「で、ボスはなんだというのだ」
「とりあえず続行でいいそうだ。ボスの手の者が司法省行刑局の統括システムをハッキングして、エリーとアイリの電脳意識を統合したそうだ。ただ、いまから72時間を超えると不都合な事が起きるから、それは言わなくっても分かるだろ! それまでに作戦の成否にかかわらず、終えるようにしろだってさ」
淳司の言葉にエルンストは3D画面にカウントダウンをセットした。
「三日以内か・・・月曜日の午前9時39分までに・・・か」
「そうだ、そうしないと、そこのエリーいや山村愛莉だったガイノイドは本当のただの機械になってしまうんだからな。頼むぞ」
淳司がそういうとエルンストはメンテナンスブースに固定しているガイノイドに目をやった。そこにいたのは元は人間だったと思えないほど改造されてしまった、ロボットにしか見えない物体が横たわっていた。
0
あなたにおすすめの小説
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
セーラー服美人女子高生 ライバル同士の一騎討ち
ヒロワークス
ライト文芸
女子高の2年生まで校内一の美女でスポーツも万能だった立花美帆。しかし、3年生になってすぐ、同じ学年に、美帆と並ぶほどの美女でスポーツも万能な逢沢真凛が転校してきた。
クラスは、隣りだったが、春のスポーツ大会と夏の水泳大会でライバル関係が芽生える。
それに加えて、美帆と真凛は、隣りの男子校の俊介に恋をし、どちらが俊介と付き合えるかを競う恋敵でもあった。
そして、秋の体育祭では、美帆と真凛が走り高跳びや100メートル走、騎馬戦で対決!
その結果、放課後の体育館で一騎討ちをすることに。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる