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序章:仕事をさがしています!
005.人形娘ってなに?
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恵理華がいう常時着用型の着ぐるみという言葉に沙羅は気になっていた。以前、恵理華に紹介してもらった単発のバイトで、節分の日にすし屋の前で恵方巻の着ぐるみなんてよくわからないモノの着ぐるみを着るバイトをやったことがあった。
その時の恵方巻の着ぐるみは簀巻きにでもされたみたいなデザインで、一日いったい何をやっていたのかと考えると悲しくなるようなものだった。それに着ぐるみといえば、その恵方巻の着ぐるみもであったけど、冬だろうと夏だろうと風通しが悪く体温が籠ってしまうので、汗をいっぱいかくし、ずっと着ているなんてできるものではなかった。なのに常時着用型とは一体?
「恵理華、その常時着用型の着ぐるみっていったいなになの? 着ぐるみはかわいいけどそんなにずっと着ておけるモノじゃないのよ。なのに着れるなんておかしいのじゃないの、表現が!」
「そーねえ、まあ普通の着ぐるみは。その常時着用型というのはネヴァードリームランドが開発したものなのよ。本当はねえ面接の時じゃないと聞けないけど、特別に教えてあげるわ。それって着ぐるみと完全に一体化するんだって!」
「一体化? ますます意味が分からないわ、それって。ところで恵理華は着たことあるの?」
「着たことはあるわよ。わたしは開発に協力したから。本当に気持ちいいんだから、その着ぐるみを着ると」
「それって、暑苦しくて気持ち良いという意味でしょ! ほら、わたし恵方巻の着ぐるみを着たとき、冬なのに蒸し暑くて逝ってしまいそうになったから。そうランナーズハイならぬ着ぐるみハイみたいな」
そこまで言ったとき、わたしは趣味で着ぐるみを着ているのはともかく、職業として着ぐるみを着ている人はすごく我慢強い人たちなんだろうと思った。わたしになんかに勤まるかしらと思い始めていた。
「大丈夫よ。沙羅のように素人でもそれを着たらすぐ即戦力になれるわよ。まあ詳細は機密事項なのでいえないけど、沙羅が着るかもしれない常時着用型着ぐるみは”人形娘”っていうのよ。文字通り人形のようになるのだから」
人形娘の言葉を聞いたとき、沙羅は心そそられるものを何故な感じていた。このわたしが人形になるってことなの? そう思った。人形になったらと想像するとなんか良くないかしらと考えていた。
「そうそう、沙羅。働いている間は衣食住は全て無料で保障されるし、事実上二十四時間拘束になるから、寝ていてもお金になるわよ。まあ、詳しいことは面接で説明してくれるから」
結局、常時着用型きぐるみ”人形娘”の事も、労働条件の意味も何も分からないまま沙羅は切羽詰まっていたので面接に行くことにしていた。それが人形にされる第一歩とも知らず・・・
その時の恵方巻の着ぐるみは簀巻きにでもされたみたいなデザインで、一日いったい何をやっていたのかと考えると悲しくなるようなものだった。それに着ぐるみといえば、その恵方巻の着ぐるみもであったけど、冬だろうと夏だろうと風通しが悪く体温が籠ってしまうので、汗をいっぱいかくし、ずっと着ているなんてできるものではなかった。なのに常時着用型とは一体?
「恵理華、その常時着用型の着ぐるみっていったいなになの? 着ぐるみはかわいいけどそんなにずっと着ておけるモノじゃないのよ。なのに着れるなんておかしいのじゃないの、表現が!」
「そーねえ、まあ普通の着ぐるみは。その常時着用型というのはネヴァードリームランドが開発したものなのよ。本当はねえ面接の時じゃないと聞けないけど、特別に教えてあげるわ。それって着ぐるみと完全に一体化するんだって!」
「一体化? ますます意味が分からないわ、それって。ところで恵理華は着たことあるの?」
「着たことはあるわよ。わたしは開発に協力したから。本当に気持ちいいんだから、その着ぐるみを着ると」
「それって、暑苦しくて気持ち良いという意味でしょ! ほら、わたし恵方巻の着ぐるみを着たとき、冬なのに蒸し暑くて逝ってしまいそうになったから。そうランナーズハイならぬ着ぐるみハイみたいな」
そこまで言ったとき、わたしは趣味で着ぐるみを着ているのはともかく、職業として着ぐるみを着ている人はすごく我慢強い人たちなんだろうと思った。わたしになんかに勤まるかしらと思い始めていた。
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人形娘の言葉を聞いたとき、沙羅は心そそられるものを何故な感じていた。このわたしが人形になるってことなの? そう思った。人形になったらと想像するとなんか良くないかしらと考えていた。
「そうそう、沙羅。働いている間は衣食住は全て無料で保障されるし、事実上二十四時間拘束になるから、寝ていてもお金になるわよ。まあ、詳しいことは面接で説明してくれるから」
結局、常時着用型きぐるみ”人形娘”の事も、労働条件の意味も何も分からないまま沙羅は切羽詰まっていたので面接に行くことにしていた。それが人形にされる第一歩とも知らず・・・
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