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第伍章:神殿にて
136.メイファン
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”筆頭統領の夜食班”は公式にはギルドの最高意思決定機関である統領府の食堂の一部門とされている。意味する通りなら深夜から早朝までに提供される料理を提供する係であった。だが、実際は統領府の機密費を使い表向きは食堂付きの魔道士が諜報活動を行っていた。
無論、ギルドにも情報機関や工作機関は別個に存在する。しかし”筆頭統領の夜食班”はそういった表向きの機関さえ知られてはならない統領府でも数人のみが関与する事項に関与していた。
アサミとタクヤの二人は極ありふれた転移者であったが、”闇の魔導士”が監視しているとして、ずっと警護していた。神殿から少し離れたところにある山小屋で”筆頭統領の夜食班”のメイファンが息を潜めていた。薬の行商人に偽装し尾行している者の正体を暴こうとしていた。
その時、メイファンはアサミとタクヤの重要性を知らされていなかった。ただ、追尾している者を監視しろとしか命じられていなかった。そんな命令が出たのは”闇の魔導士”の正体を探るためだった。ただ討伐したのでは黒幕が分からないから。
山小屋には神殿に泊まることを許されなかった参拝客が数人泊まっていた。そのなかで行商人は浮いた存在だった。まるで関係を持つなという事を物語っているようなオーラを出していたから。そんな男は夜も更け就寝の時間になるぐらいになって外に出てきた。
メイファンはその男の正体の見当がついていた。ハバス市の傀儡蛾事件の調査でそのようなものを使える闇の魔道士は限られていたからだ。その男に心当たりがあった。男は神殿近くまで行くと傍にアサミとタクヤが話をしている姿を眺めていた。それが男の任務のようだった。その男の頭目がけて木の枝が飛んできた。その枝は男が差し出した剣によって真っ二つになった。
「なんだあ、お前か。わざわざ気配を消していれば気付かないふりをしていたのにな! メイファン!」
男はメイファンを見入っていたが、それは隙あらば返り討ちにしてやるという姿勢であった。
「お前は・・・裏切り者の・・・」
メイファンは続きを言おうとしたが、男は唇に指をあててこう言ってメイファンに微笑んだ。
「皆まで言うことは無いだろ? お前とワシとの関係なんだからな。お前だって困るだろ? 現役の”筆頭統領の夜食班”の工作員の師匠が、死の・・・」
男が続きを言おうとしたら、今度はメイファンが男に石を頭に目がけて投げつけていた。そんな攻撃など無意味だと分かっているにもかかわらず。男は動くと共にメイファンとの間合いを詰めた!
無論、ギルドにも情報機関や工作機関は別個に存在する。しかし”筆頭統領の夜食班”はそういった表向きの機関さえ知られてはならない統領府でも数人のみが関与する事項に関与していた。
アサミとタクヤの二人は極ありふれた転移者であったが、”闇の魔導士”が監視しているとして、ずっと警護していた。神殿から少し離れたところにある山小屋で”筆頭統領の夜食班”のメイファンが息を潜めていた。薬の行商人に偽装し尾行している者の正体を暴こうとしていた。
その時、メイファンはアサミとタクヤの重要性を知らされていなかった。ただ、追尾している者を監視しろとしか命じられていなかった。そんな命令が出たのは”闇の魔導士”の正体を探るためだった。ただ討伐したのでは黒幕が分からないから。
山小屋には神殿に泊まることを許されなかった参拝客が数人泊まっていた。そのなかで行商人は浮いた存在だった。まるで関係を持つなという事を物語っているようなオーラを出していたから。そんな男は夜も更け就寝の時間になるぐらいになって外に出てきた。
メイファンはその男の正体の見当がついていた。ハバス市の傀儡蛾事件の調査でそのようなものを使える闇の魔道士は限られていたからだ。その男に心当たりがあった。男は神殿近くまで行くと傍にアサミとタクヤが話をしている姿を眺めていた。それが男の任務のようだった。その男の頭目がけて木の枝が飛んできた。その枝は男が差し出した剣によって真っ二つになった。
「なんだあ、お前か。わざわざ気配を消していれば気付かないふりをしていたのにな! メイファン!」
男はメイファンを見入っていたが、それは隙あらば返り討ちにしてやるという姿勢であった。
「お前は・・・裏切り者の・・・」
メイファンは続きを言おうとしたが、男は唇に指をあててこう言ってメイファンに微笑んだ。
「皆まで言うことは無いだろ? お前とワシとの関係なんだからな。お前だって困るだろ? 現役の”筆頭統領の夜食班”の工作員の師匠が、死の・・・」
男が続きを言おうとしたら、今度はメイファンが男に石を頭に目がけて投げつけていた。そんな攻撃など無意味だと分かっているにもかかわらず。男は動くと共にメイファンとの間合いを詰めた!
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