100 / 166
第肆章:魔導士見習いとしてやることは?
099.憑依蛾
しおりを挟む
「一体何をしたいんだよ、このおっさんは! ストレス発散が出来なかったのかよ」
タクヤは戸惑いながらもダガーからの攻撃をかわしていた。
「タクヤ君、その男はなにかに憑依されてしまったんだ。構わないから足払いしなさい!」
ヴァリラディスの言われるままにタクヤは思い切って剣の柄をダガーの足にぶつけ転倒させた。すると首筋が更に光を増した。
「やはりな、どうしたもんじゃ、この男は憑依蛾に操られていたんだ!」
「なんじゃい、その憑依蛾って?」
「それはなあ、はぐれ魔道士の操るスパイみたいなものじゃ。油断したんだなあハバス支部の連中は、こんな初歩的なヤツの侵入を防ぐ防御をし忘れるなんて」
「ヴァリおじさん、どうすればいいんですか!」
アサミは手助けしようとしたが、二人の動きが速いのでタクヤに当たらないかと躊躇していた。
「ちょっとまてい! うかつに触るとこっちも憑依されるからなあ。アサミさん、悪いがこちらで何とかするから、誰か呼んで来てくれ! たぶん憑依蛾を除去できる魔道士がいるはずだから!」
ヴァリラディスに促されアサミは兎にも角にも隣の部屋にいるはずの職員を呼びに行こうとした。しかしダガーが僅かな隙を突いて入り口を立ちはだかるように仁王立ちしていた。
「お嬢さん、どこに行くというんか。あんたの胴衣見せてくれないか?」
そう言うダガーの顔は操られているのは明らかであった。それは薄ら寒いものを感じるしかなかった。
憑依蛾に操られたダガーはアサミの前に立ちはだがった。最初は厭味なヤツだと思ってはいたけど、こんな恐ろしい形相になるとは思っていなかった。しかも相手は胴衣を着て剣を持っている。
その時のダガーの胴衣は、地球のファンタジー作品に出てくるような甲冑に似たものであった。この世界の魔道士でこのようなものを着用しているのは、戦闘系か魔法系の分野の特殊な依頼だけなので、そんな衣装を身に着ける必要は無かった。だからダガーは暗にタクヤがそんな系統の魔道士になれるかを確認しようとしただけなんだろうけど・・・
「アサミさん、構わないから反対の扉から逃げなさい」
ヴァリラディスはタクヤと一緒にダガーを相手にしようとしていた。その時、不思議な事にこんな騒ぎになっているのに、なぜ他の職員が気が付かないかという事だった。ここは、魔道士ギルド支部の中枢と呼べる場所だというのに・・・
「無駄さ! ここは結界が張り巡らされているから周りの連中に気がつくことはないさ!」
ダガーはそういったが、その表情は確実に操られていた、憑依蛾に。
タクヤは戸惑いながらもダガーからの攻撃をかわしていた。
「タクヤ君、その男はなにかに憑依されてしまったんだ。構わないから足払いしなさい!」
ヴァリラディスの言われるままにタクヤは思い切って剣の柄をダガーの足にぶつけ転倒させた。すると首筋が更に光を増した。
「やはりな、どうしたもんじゃ、この男は憑依蛾に操られていたんだ!」
「なんじゃい、その憑依蛾って?」
「それはなあ、はぐれ魔道士の操るスパイみたいなものじゃ。油断したんだなあハバス支部の連中は、こんな初歩的なヤツの侵入を防ぐ防御をし忘れるなんて」
「ヴァリおじさん、どうすればいいんですか!」
アサミは手助けしようとしたが、二人の動きが速いのでタクヤに当たらないかと躊躇していた。
「ちょっとまてい! うかつに触るとこっちも憑依されるからなあ。アサミさん、悪いがこちらで何とかするから、誰か呼んで来てくれ! たぶん憑依蛾を除去できる魔道士がいるはずだから!」
ヴァリラディスに促されアサミは兎にも角にも隣の部屋にいるはずの職員を呼びに行こうとした。しかしダガーが僅かな隙を突いて入り口を立ちはだかるように仁王立ちしていた。
「お嬢さん、どこに行くというんか。あんたの胴衣見せてくれないか?」
そう言うダガーの顔は操られているのは明らかであった。それは薄ら寒いものを感じるしかなかった。
憑依蛾に操られたダガーはアサミの前に立ちはだがった。最初は厭味なヤツだと思ってはいたけど、こんな恐ろしい形相になるとは思っていなかった。しかも相手は胴衣を着て剣を持っている。
その時のダガーの胴衣は、地球のファンタジー作品に出てくるような甲冑に似たものであった。この世界の魔道士でこのようなものを着用しているのは、戦闘系か魔法系の分野の特殊な依頼だけなので、そんな衣装を身に着ける必要は無かった。だからダガーは暗にタクヤがそんな系統の魔道士になれるかを確認しようとしただけなんだろうけど・・・
「アサミさん、構わないから反対の扉から逃げなさい」
ヴァリラディスはタクヤと一緒にダガーを相手にしようとしていた。その時、不思議な事にこんな騒ぎになっているのに、なぜ他の職員が気が付かないかという事だった。ここは、魔道士ギルド支部の中枢と呼べる場所だというのに・・・
「無駄さ! ここは結界が張り巡らされているから周りの連中に気がつくことはないさ!」
ダガーはそういったが、その表情は確実に操られていた、憑依蛾に。
0
あなたにおすすめの小説
スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する
カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、
23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。
急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。
完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。
そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。
最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。
すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。
どうやら本当にレベルアップしている模様。
「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」
最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。
他サイトにも掲載しています。
アルフレッドは平穏に過ごしたい 〜追放されたけど謎のスキル【合成】で生き抜く〜
芍薬甘草湯
ファンタジー
アルフレッドは貴族の令息であったが天から与えられたスキルと家風の違いで追放される。平民となり冒険者となったが、生活するために竜騎士隊でアルバイトをすることに。
ふとした事でスキルが発動。
使えないスキルではない事に気付いたアルフレッドは様々なものを合成しながら密かに活躍していく。
⭐︎注意⭐︎
女性が多く出てくるため、ハーレム要素がほんの少しあります。特に苦手な方はご遠慮ください。
アイムキャット❕~異世界キャット驚く漫遊記~
ma-no
ファンタジー
神様のミスで森に住む猫に転生させられた元人間。猫として第二の人生を歩むがこの世界は何かがおかしい。引っ掛かりはあるものの、猫家族と楽しく過ごしていた主人公は、ミスに気付いた神様に詫びの品を受け取る。
その品とは、全世界で使われた魔法が載っている魔法書。元人間の性からか、魔法書で変身魔法を探した主人公は、立って歩く猫へと変身する。
世界でただ一匹の歩く猫は、人間の住む街に行けば騒動勃発。
そして何故かハンターになって、王様に即位!?
この物語りは、歩く猫となった主人公がやらかしながら異世界を自由気ままに生きるドタバタコメディである。
注:イラストはイメージであって、登場猫物と異なります。
R指定は念の為です。
登場人物紹介は「11、15、19章」の手前にあります。
「小説家になろう」「カクヨム」にて、同時掲載しております。
一番最後にも登場人物紹介がありますので、途中でキャラを忘れている方はそちらをお読みください。
無自覚チートで無双する気はなかったのに、小石を投げたら山が崩れ、クシャミをしたら魔王が滅びた。俺はただ、平穏に暮らしたいだけなんです!
黒崎隼人
ファンタジー
トラックに轢かれ、平凡な人生を終えたはずのサラリーマン、ユウキ。彼が次に目覚めたのは、剣と魔法の異世界だった。
「あれ?なんか身体が軽いな」
その程度の認識で放った小石が岩を砕き、ただのジャンプが木々を越える。本人は自分の異常さに全く気づかないまま、ゴブリンを避けようとして一撃でなぎ倒し、怪我人を見つけて「血、止まらないかな」と願えば傷が癒える。
これは、自分の持つ規格外の力に一切気づかない男が、善意と天然で周囲の度肝を抜き、勘違いされながら意図せず英雄へと成り上がっていく、無自覚無双ファンタジー!
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
構造理解で始めるゼロからの文明開拓
TEKTO
ファンタジー
ブラック企業勤めのサラリーマン・シュウが転生したのは、人間も街も存在しない「完全未開の大陸」だった。
適当な神から与えられたのは、戦闘力ゼロ、魔法適性ゼロのゴミスキル《構造理解》。
だが、物の仕組みを「作れるレベル」で把握できるその力は、現代知識を持つ俺にとっては、最強の「文明構築ツール」だった――!
――これは、ゴミと呼ばれたスキルとガラクタと呼ばれた石で、世界を切り拓く男の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる