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第肆章:魔導士見習いとしてやることは?
099.憑依蛾
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「一体何をしたいんだよ、このおっさんは! ストレス発散が出来なかったのかよ」
タクヤは戸惑いながらもダガーからの攻撃をかわしていた。
「タクヤ君、その男はなにかに憑依されてしまったんだ。構わないから足払いしなさい!」
ヴァリラディスの言われるままにタクヤは思い切って剣の柄をダガーの足にぶつけ転倒させた。すると首筋が更に光を増した。
「やはりな、どうしたもんじゃ、この男は憑依蛾に操られていたんだ!」
「なんじゃい、その憑依蛾って?」
「それはなあ、はぐれ魔道士の操るスパイみたいなものじゃ。油断したんだなあハバス支部の連中は、こんな初歩的なヤツの侵入を防ぐ防御をし忘れるなんて」
「ヴァリおじさん、どうすればいいんですか!」
アサミは手助けしようとしたが、二人の動きが速いのでタクヤに当たらないかと躊躇していた。
「ちょっとまてい! うかつに触るとこっちも憑依されるからなあ。アサミさん、悪いがこちらで何とかするから、誰か呼んで来てくれ! たぶん憑依蛾を除去できる魔道士がいるはずだから!」
ヴァリラディスに促されアサミは兎にも角にも隣の部屋にいるはずの職員を呼びに行こうとした。しかしダガーが僅かな隙を突いて入り口を立ちはだかるように仁王立ちしていた。
「お嬢さん、どこに行くというんか。あんたの胴衣見せてくれないか?」
そう言うダガーの顔は操られているのは明らかであった。それは薄ら寒いものを感じるしかなかった。
憑依蛾に操られたダガーはアサミの前に立ちはだがった。最初は厭味なヤツだと思ってはいたけど、こんな恐ろしい形相になるとは思っていなかった。しかも相手は胴衣を着て剣を持っている。
その時のダガーの胴衣は、地球のファンタジー作品に出てくるような甲冑に似たものであった。この世界の魔道士でこのようなものを着用しているのは、戦闘系か魔法系の分野の特殊な依頼だけなので、そんな衣装を身に着ける必要は無かった。だからダガーは暗にタクヤがそんな系統の魔道士になれるかを確認しようとしただけなんだろうけど・・・
「アサミさん、構わないから反対の扉から逃げなさい」
ヴァリラディスはタクヤと一緒にダガーを相手にしようとしていた。その時、不思議な事にこんな騒ぎになっているのに、なぜ他の職員が気が付かないかという事だった。ここは、魔道士ギルド支部の中枢と呼べる場所だというのに・・・
「無駄さ! ここは結界が張り巡らされているから周りの連中に気がつくことはないさ!」
ダガーはそういったが、その表情は確実に操られていた、憑依蛾に。
タクヤは戸惑いながらもダガーからの攻撃をかわしていた。
「タクヤ君、その男はなにかに憑依されてしまったんだ。構わないから足払いしなさい!」
ヴァリラディスの言われるままにタクヤは思い切って剣の柄をダガーの足にぶつけ転倒させた。すると首筋が更に光を増した。
「やはりな、どうしたもんじゃ、この男は憑依蛾に操られていたんだ!」
「なんじゃい、その憑依蛾って?」
「それはなあ、はぐれ魔道士の操るスパイみたいなものじゃ。油断したんだなあハバス支部の連中は、こんな初歩的なヤツの侵入を防ぐ防御をし忘れるなんて」
「ヴァリおじさん、どうすればいいんですか!」
アサミは手助けしようとしたが、二人の動きが速いのでタクヤに当たらないかと躊躇していた。
「ちょっとまてい! うかつに触るとこっちも憑依されるからなあ。アサミさん、悪いがこちらで何とかするから、誰か呼んで来てくれ! たぶん憑依蛾を除去できる魔道士がいるはずだから!」
ヴァリラディスに促されアサミは兎にも角にも隣の部屋にいるはずの職員を呼びに行こうとした。しかしダガーが僅かな隙を突いて入り口を立ちはだかるように仁王立ちしていた。
「お嬢さん、どこに行くというんか。あんたの胴衣見せてくれないか?」
そう言うダガーの顔は操られているのは明らかであった。それは薄ら寒いものを感じるしかなかった。
憑依蛾に操られたダガーはアサミの前に立ちはだがった。最初は厭味なヤツだと思ってはいたけど、こんな恐ろしい形相になるとは思っていなかった。しかも相手は胴衣を着て剣を持っている。
その時のダガーの胴衣は、地球のファンタジー作品に出てくるような甲冑に似たものであった。この世界の魔道士でこのようなものを着用しているのは、戦闘系か魔法系の分野の特殊な依頼だけなので、そんな衣装を身に着ける必要は無かった。だからダガーは暗にタクヤがそんな系統の魔道士になれるかを確認しようとしただけなんだろうけど・・・
「アサミさん、構わないから反対の扉から逃げなさい」
ヴァリラディスはタクヤと一緒にダガーを相手にしようとしていた。その時、不思議な事にこんな騒ぎになっているのに、なぜ他の職員が気が付かないかという事だった。ここは、魔道士ギルド支部の中枢と呼べる場所だというのに・・・
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ダガーはそういったが、その表情は確実に操られていた、憑依蛾に。
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