元ホームレス・タクヤとネコ耳娘アサミ魔道伝:Re

ジャン・幸田

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第肆章:魔導士見習いとしてやることは?

098.タクヤ剣を持つ

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 「ところでタクヤ、剣を使ったことあるわけ・・・無いよね?」
  アサミは不安そうに言っていた。どう考えてもタクヤが剣術の心得があるようにみえなかった。これがマンガの中の登場人物なら、幼い頃から祖父からなんとか流の剣術の奥儀を極めていたなんて事になるかなと、仄かな期待をしていたが。

  「そうだなあ・・・中学と高校のときに体育の授業で剣道をしたことはあるよ。自分ではそれなりだったけど・・・」

  「けど?」

  「当然の事だが剣道部員には全く敵わなかったなあ。あるときなんか仲の悪い剣道部員に喉元にツキを喰らわされて息ができなくなった事があったなあ。いい気になるなよってね。まあ、そんなところだな」

  「それって、学校の授業以外でなにもやっていないということなの?」

  「そういうことだ。だから無茶なことはされちゃ困るという事だ」

  そういいながらタクヤも胴衣を身に着けながら語っていたけど、考えていれば現代の日本で剣を使ったことがあるなんで人は多くないし、ホームレスだったタクヤにそれを期待するほうが無理ということだった。

  「でもまあ、剣道の要領ならなんとなく覚えているから、やってみるわ。これから、さっきアサミが見つけてくれた剣を持つと何とかなるような気がするわ」

  タクヤはそういうと、剣を持って立ち上がった。すると不思議な現象がおきた。

 タクヤが剣を持った途端、周囲の空気が変わったかのようにオーラのようなものを発したのだ。剣の構えもそれなりに様になっていた。しかも、錆が浮いてボロボロだった剣が美しい色彩を放っていた。

  その光景を見たダガーは少しひいていた。さっきまで小バカにしていた男がしている事とは思えなかったからだ。しかし、なぜこんな事が出来るのか?

  「そなた、なかなかできるようじゃないか。しかし見かけ倒しではないよな。まあ、軽めに見てやるぞ!」

  そういってダガーはゆったりとした構えから激しく攻撃をしかけた。タクヤは何故かそれらの攻撃を上手にかわしていた。それから五分ほど一通りの型をやったが、つつがなくタクヤはこなしていった。しかし中々やめることはなかった。そのうえ、首筋に何かが光ってからさらに激しくなった。

  それを見ていたヴァリラディスはダガーにそろそろ止めるようにと言った。しかし突如として様子がおかしくなった。なぜかダガーが暴れ始めたのだ!
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