【SF短編集】機械娘たちの憂鬱

ジャン・幸田

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いなくなった先輩を心配していたら機械化戦闘員として私を拉致しにきた!

前編

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 あたし、真希が心配しているのは水泳部の黒木先輩だ。一人でプールで練習していたときに行方不明になったのよ。制服も水着も置いたまま忽然と消えてしまったの! ハダカのまま拉致されたのではないか、そんな事を言う人もいたけど、本当のところはわからなかった。

 黒木先輩が消えてから一週間たつけど、学校も警察も全くお手上げのようだ。そればかりか、若い女が忽然と行方不明になる事件が続発しているという。一体どうなっているのかしら?

 そんなとき、あたしは練習が終わりシャワーを浴びていると、自分一人しかいないことに気付いた! これってやばいと思って急いで更衣室を出ようとしたのだけど・・・ロッカーの前には三体のロボットがいた。そのとボットは女性らしいフォルムをしたカッコいいデザインをしていたけど、思わず尻もちをついてしまった。そのとき、身体を羽織っていたバスタオルがハズレてしまって、ハダカをさらしてしまった。

 「なんなのよ! いったい、覗きにきたのよ、エッチ!」

 そういってバスタオルを手に取ろうとしたら、三体のうちの黒いロボット取り上げてしまった。

 「青井真希、あなたは選ばれたのよ。秘密結社の女機械化戦闘員に!」

 「女機械化戦闘員? そんなところに応募した覚えないわ! あんたたちはロボットでしょ?」

 「ロボットか・・・ロボットではないわよ、マッキーちゃん」

 マッキーちゃん、それって黒木先輩があたしを呼ぶときのニックネームよね、先輩以外は使わない?

 「なぜ、そう呼ぶのよ? まさか・・・」

 「そうよ、今は機械化戦闘員になっているけど、素体は黒木奈美子よ」

 「先輩なの!? どうしてロボットに!」

 あたしは、思わず先輩だと主張する黒いロボットに抱きついていた。しかし表面はほのかに温かいけど固く本当にロボットの外骨格のようだった。先輩ってロボットにされてしまったわけなの?
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