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さて、どうしたものか。
あたしは、戦いの舞台に立たせてしまったタマを見た。
断ったのに。
あたし、断ったのに。
ごめん、タマ。
いまいち、使い方わかってないけど、とりあえずタマが怪我をしないように頑丈になーれ、痛いのは無い無い、ってしといたから、あの言葉がちゃんと力を持ってくれているのを願うしかない。
予定通り、エルフ女郎が用意しただろうシナリオ通りに恥をかいてやったと言うのに。
それで終わりとなるはずだったのに。
なんでこんな事になったんだろう。
あたしは、ジト目で隣に立つジーンさんを見た。
すげぇ楽しそうだな、この人。
読者諸君。
幾多の物語で描かれたであろう展開が、あたしの目の前で繰り広げられた、と言えば、聡明な君たちであれば察してくれるであろう。
そして、あたしもだがその展開を逐一説明してはおそらく、そういった場面を見すぎてお腹いっぱいであろう諸君から石どころか、岩、もしくは広範囲破壊魔法を食らいかねないので割愛する。
とは言っても、流れが全くわからなければ理解もし難いと思う。
先述しておいてなんだが、やはり軽く説明しておこう。
元凶は、ジーンさんだ。
ジーンさんが、タマのことを褒めたのがリリアさんの地雷だった。
あたしが初めて参加した冒険者ギルドで、タマが披露した芸のことを褒めたのだ。
それがリリアさんは気に食わなかったのだ。
それで、勝負を挑まれた。
HAHAHA、血の気多いなこの女郎。
それだけと言えば、それだけのことだった。
あとは読者諸君の想像で補ってくれるとありがたい。
さすがに、初心者VS経験者だということでジーンさんがあたしの補助というか助言者というか、まぁサポートとして横についてくれることになった。
しかし、勝負を挑まれた時に、あたしは伝えたのだ。
「そんなテレビに出るほど優秀有能な人の手を煩わせるなんて、できませんし。
なによりも、タマは戦闘経験皆無なので御遠慮させていただきます」
そんなあたしに、リリアさんが勝ち誇った、そして嗤いを張り付けた表情で言ってきたのだ。
「あら、ジーン様のお眼鏡にかなった方でしょう?
そんな遠慮をしないでください。
むしろ、私としても勉強させていただきたいんですよ。
だから、ね?
少しだけでいいので、手合わせをお願いします」
うっせえ、嫌だ。
「こう言ってはなんですが、タマがボコボコにされるのを見たくはないんですよ。
だから、この話はお断りさせて頂きたいのです」
そうやって、頭を下げてやった。
「そんなに自信がないのですか?」
頭をあげると、嫌味ったらしく教室全体に聞こえるように言われた。
あたしは、顔を上げニコッと笑って見せて、言った。
「自信なんてあるように見えますか?
おっしゃる通り、自信なんて無いですよ?」
おら、頭下げてお前の言葉全肯定してやったぞ、お山の大将。
わかったらさっさと取り巻きたちのとこにでも、帰れ帰れ。
そこの読者、いきなりイキってんじゃねぇ、とか言わないの。
これは、サービス業従事者をしていたお兄ちゃんに聞いた、クレーマーから心を守る防衛方法だ。
口では自分sageと相手ageをして、内心で相手を罵倒する。
そこで、少しだけリリアさんは言葉に詰まった。
言い返すとでも思っていたのだろう。
生憎、下に兄弟姉妹がいると、喧嘩でもなんでもいいけれどその原因はほぼほぼ全て兄や姉のせいになるのだ。
それは、小さな小さな冤罪と言ってもいいだろう。
なにを言っても、お姉ちゃんなんだから、と言われて悪者にされてお終いだ。
きっと、お兄ちゃんもそれに対して思うところがあったに違いない。
さて、それを繰り返されれば、なんと言うのだろう。
諦めてしまうことを覚えてしまう。
もちろん、皆が皆じゃない。
ただ、あたしの場合は相手が妹だろうと、赤の他人だろうとさっさと謝って終わらせるか、適当にあしらって話を無視するかのどちらかだった。
相手にするだけ疲れるからだ。
よし、とりあえずこれで頭をさげてやったし、恥もかいてやった。
この勉強会と言う名のもふもふ天国を、あたしなりに満喫しようとしていたところ、ジーンさんが口を挟んできた。
その足元には、電車内で見たワンコ。
「あ、ならオレがココロさんのサポートしようか?
テイマーを目指すなら、いつかはこういう対戦をすることになるんだし。
何事も経験だよ」
「え、いや、だから」
御遠慮願うあたしの言葉なんて無視する形で、こうしてあたしはタマを対戦させることになってしまったのだった。
ごめん、タマ。
今度ちょっといいおやつ買うから、少しだけ道化師になってくれ。
あたしは、戦いの舞台に立たせてしまったタマを見た。
断ったのに。
あたし、断ったのに。
ごめん、タマ。
いまいち、使い方わかってないけど、とりあえずタマが怪我をしないように頑丈になーれ、痛いのは無い無い、ってしといたから、あの言葉がちゃんと力を持ってくれているのを願うしかない。
予定通り、エルフ女郎が用意しただろうシナリオ通りに恥をかいてやったと言うのに。
それで終わりとなるはずだったのに。
なんでこんな事になったんだろう。
あたしは、ジト目で隣に立つジーンさんを見た。
すげぇ楽しそうだな、この人。
読者諸君。
幾多の物語で描かれたであろう展開が、あたしの目の前で繰り広げられた、と言えば、聡明な君たちであれば察してくれるであろう。
そして、あたしもだがその展開を逐一説明してはおそらく、そういった場面を見すぎてお腹いっぱいであろう諸君から石どころか、岩、もしくは広範囲破壊魔法を食らいかねないので割愛する。
とは言っても、流れが全くわからなければ理解もし難いと思う。
先述しておいてなんだが、やはり軽く説明しておこう。
元凶は、ジーンさんだ。
ジーンさんが、タマのことを褒めたのがリリアさんの地雷だった。
あたしが初めて参加した冒険者ギルドで、タマが披露した芸のことを褒めたのだ。
それがリリアさんは気に食わなかったのだ。
それで、勝負を挑まれた。
HAHAHA、血の気多いなこの女郎。
それだけと言えば、それだけのことだった。
あとは読者諸君の想像で補ってくれるとありがたい。
さすがに、初心者VS経験者だということでジーンさんがあたしの補助というか助言者というか、まぁサポートとして横についてくれることになった。
しかし、勝負を挑まれた時に、あたしは伝えたのだ。
「そんなテレビに出るほど優秀有能な人の手を煩わせるなんて、できませんし。
なによりも、タマは戦闘経験皆無なので御遠慮させていただきます」
そんなあたしに、リリアさんが勝ち誇った、そして嗤いを張り付けた表情で言ってきたのだ。
「あら、ジーン様のお眼鏡にかなった方でしょう?
そんな遠慮をしないでください。
むしろ、私としても勉強させていただきたいんですよ。
だから、ね?
少しだけでいいので、手合わせをお願いします」
うっせえ、嫌だ。
「こう言ってはなんですが、タマがボコボコにされるのを見たくはないんですよ。
だから、この話はお断りさせて頂きたいのです」
そうやって、頭を下げてやった。
「そんなに自信がないのですか?」
頭をあげると、嫌味ったらしく教室全体に聞こえるように言われた。
あたしは、顔を上げニコッと笑って見せて、言った。
「自信なんてあるように見えますか?
おっしゃる通り、自信なんて無いですよ?」
おら、頭下げてお前の言葉全肯定してやったぞ、お山の大将。
わかったらさっさと取り巻きたちのとこにでも、帰れ帰れ。
そこの読者、いきなりイキってんじゃねぇ、とか言わないの。
これは、サービス業従事者をしていたお兄ちゃんに聞いた、クレーマーから心を守る防衛方法だ。
口では自分sageと相手ageをして、内心で相手を罵倒する。
そこで、少しだけリリアさんは言葉に詰まった。
言い返すとでも思っていたのだろう。
生憎、下に兄弟姉妹がいると、喧嘩でもなんでもいいけれどその原因はほぼほぼ全て兄や姉のせいになるのだ。
それは、小さな小さな冤罪と言ってもいいだろう。
なにを言っても、お姉ちゃんなんだから、と言われて悪者にされてお終いだ。
きっと、お兄ちゃんもそれに対して思うところがあったに違いない。
さて、それを繰り返されれば、なんと言うのだろう。
諦めてしまうことを覚えてしまう。
もちろん、皆が皆じゃない。
ただ、あたしの場合は相手が妹だろうと、赤の他人だろうとさっさと謝って終わらせるか、適当にあしらって話を無視するかのどちらかだった。
相手にするだけ疲れるからだ。
よし、とりあえずこれで頭をさげてやったし、恥もかいてやった。
この勉強会と言う名のもふもふ天国を、あたしなりに満喫しようとしていたところ、ジーンさんが口を挟んできた。
その足元には、電車内で見たワンコ。
「あ、ならオレがココロさんのサポートしようか?
テイマーを目指すなら、いつかはこういう対戦をすることになるんだし。
何事も経験だよ」
「え、いや、だから」
御遠慮願うあたしの言葉なんて無視する形で、こうしてあたしはタマを対戦させることになってしまったのだった。
ごめん、タマ。
今度ちょっといいおやつ買うから、少しだけ道化師になってくれ。
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