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第一章
始まり②
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ぼんやりとした意識の中、のそり、と大きく寝返りをうつ。
そして肩や腰の感触から気づく。床の硬さに。
「はぁ…?」
なんでこんなに床が硬い?
っていうか、耳が痛くなるくらい静かなのはなんでだ?
あんま寝た感じもしてないし、まだ昼くらいだろ…
それが当たり前だろ、とマコトは目を開ける。
だが。
目の当たりにしたもので、マコトは大きく固まった。
広がるは異様な空間。
暗がりではあるのだが、壁はぼんやりと赤く光り、何やらの模様とでも言ったほうがいいのだろうか。
無秩序な自然が作ったものではなく人為的なものであるのは間違いない。
そして…同時に、何か禍々しさを感じる。
「なんだよ…ここ…」
寝ぼけてるのかと思ったが、こんな非現実的な寝起きは有り得ない。
そもそも「夢なんじゃないか?」なんて思う訳もない。現実と夢の区別くらい、俺にだってつく。
ゆっくりと立ち上がる。
これだけの暗闇だ。慎重に。
少しづつ目が慣れてくるにつれて、その全容、と言ったら大袈裟であるが。
それでも自分が戻り道のない通路に居ることを理解した。
おいおい、寝てる間に誰かにここまで運ばれたのか?と思い、それはすぐに否定。
そんなことするヤツ、俺の周りにはいない。第一、友達だっていないんだろうよ。
そもそもそんなイタズラをされる可能性より、異世界に飛ぶ可能性の方がよっぽど高いだろ、俺の場合。
となると…本当に異世界ってやつに来ちまったのか?
っても、セオリーなら「召喚されて~」とか「女神様が~」とかが普通だろう。
なんで俺に限って、こんな陰気臭い暗いところで目覚めなきゃならないんだ。
と、心の中であーだこーだと愚痴をこぼしていてもしょうがない。
戻り道もないのなら、前に進むしかない。
これが現実でも異世界でも状況を理解するためには「前に進む」ということしか選択肢がないのだ。
一歩、また一歩と進む。
5分くらいだろうか。
なんだかこの雰囲気にも慣れてきたなぁと思っていた時に、スーッと風を感じた。
部屋だ。
ちょっとした休憩所かな、と思って認識を改める。
部屋の奥にあるのは、どこからどう見てもヤバい祭壇だ。
見たこともない異様な形をした頭蓋骨らしきものやら、訳のわからない動物の骨みたいのが積まれている。
更にはここまで来た道にあった、壁を走っている異様な赤い模様がそこに集中しているように光っている。
そして本当に驚くのはこの後だった。
肩をポンポンと叩かれたのだ。
「うひゃぇ!!」と人には絶対に聞かれたくない悲鳴を上げ、倒れながらも振り返る。
そこに立っていたのは、
豊満な胸をし、柔らかな表情を浮かべた女性と。
若くして世の中大嫌い!という不機嫌そうな表情の女の子だった。
そして肩や腰の感触から気づく。床の硬さに。
「はぁ…?」
なんでこんなに床が硬い?
っていうか、耳が痛くなるくらい静かなのはなんでだ?
あんま寝た感じもしてないし、まだ昼くらいだろ…
それが当たり前だろ、とマコトは目を開ける。
だが。
目の当たりにしたもので、マコトは大きく固まった。
広がるは異様な空間。
暗がりではあるのだが、壁はぼんやりと赤く光り、何やらの模様とでも言ったほうがいいのだろうか。
無秩序な自然が作ったものではなく人為的なものであるのは間違いない。
そして…同時に、何か禍々しさを感じる。
「なんだよ…ここ…」
寝ぼけてるのかと思ったが、こんな非現実的な寝起きは有り得ない。
そもそも「夢なんじゃないか?」なんて思う訳もない。現実と夢の区別くらい、俺にだってつく。
ゆっくりと立ち上がる。
これだけの暗闇だ。慎重に。
少しづつ目が慣れてくるにつれて、その全容、と言ったら大袈裟であるが。
それでも自分が戻り道のない通路に居ることを理解した。
おいおい、寝てる間に誰かにここまで運ばれたのか?と思い、それはすぐに否定。
そんなことするヤツ、俺の周りにはいない。第一、友達だっていないんだろうよ。
そもそもそんなイタズラをされる可能性より、異世界に飛ぶ可能性の方がよっぽど高いだろ、俺の場合。
となると…本当に異世界ってやつに来ちまったのか?
っても、セオリーなら「召喚されて~」とか「女神様が~」とかが普通だろう。
なんで俺に限って、こんな陰気臭い暗いところで目覚めなきゃならないんだ。
と、心の中であーだこーだと愚痴をこぼしていてもしょうがない。
戻り道もないのなら、前に進むしかない。
これが現実でも異世界でも状況を理解するためには「前に進む」ということしか選択肢がないのだ。
一歩、また一歩と進む。
5分くらいだろうか。
なんだかこの雰囲気にも慣れてきたなぁと思っていた時に、スーッと風を感じた。
部屋だ。
ちょっとした休憩所かな、と思って認識を改める。
部屋の奥にあるのは、どこからどう見てもヤバい祭壇だ。
見たこともない異様な形をした頭蓋骨らしきものやら、訳のわからない動物の骨みたいのが積まれている。
更にはここまで来た道にあった、壁を走っている異様な赤い模様がそこに集中しているように光っている。
そして本当に驚くのはこの後だった。
肩をポンポンと叩かれたのだ。
「うひゃぇ!!」と人には絶対に聞かれたくない悲鳴を上げ、倒れながらも振り返る。
そこに立っていたのは、
豊満な胸をし、柔らかな表情を浮かべた女性と。
若くして世の中大嫌い!という不機嫌そうな表情の女の子だった。
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