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本編
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「つまり、今イタリアの領土の三分の一が魔王達に占領されてるわけか、魔王もなかなかやるな」
「奴らが領土を侵攻してくるときには、イタリア国内の傭兵達およそ三千人が挑みましたが帰ってきた者はいませんでした」
「ただの傭兵が行けばまあそうだろうな」
「その中には魔法を使える聖騎士もいたんです」
「恐ろしい話だな」
本当に話を聞いていたのかわからないがそっけなく返事をしてエールを飲んでいる。すると団体の客が入ってきたようだった、さっきまで店で騒いで飲み食いしていた様々なギルドの冒険者達が今店に入ってきた団体を見て静かになった。とユージン達の前をウェイトレスの子が慌てた様子で接客にむかう。そこに皆からはおかみと呼ばれている店のマスターも通りかかる。
「なにかあったの?」
「ちょっと面倒なお客さんでして」
苦笑いでそう答える。その客をみるとマリアが驚愕の表情を見せる。
「げっ!なんで、あいつが」
「満席~?ちょっとどういうこと?!空いてる席ならあるじゃない!」
「ですから、団体様用の席は既に埋まっていまして」
男女のパーティーだった、先程から店員ともめているようだ。
「あの、俺達帰るんでよかったらどうぞ」
「ちょっ!ダーリン!」
「ホント?!ありがとう!色男さん!ん?」
さっきからユージンの後ろで丸くなって隠れているマリアを見て「マリア?やっぱりマリアじゃん!」と話しかけた。マリアはそれでも顔を手で隠していた。
「え?なに?マリアの知り合い?」
流石にもう隠しきれないと悟ったマリアはその女と向き合った。女はマリアよりは少し身長が高いがやはり小柄で青髪だった。
「あら、奇遇ねセリカ」
セリカと呼ばれた女はマリアの顔を見るなりずっとにやけている。
「ええ、随分久しぶりじゃないの、とっくにソロで強敵に挑んでくたばったかと思ってたわ~まさかパーティーを組んでたなんてね~」
「あなたこそ対抗戦に出てこなかったからこの仕事辞めたかと思ったのだけれど」
「それにしてもあなたのパーティー見たことない顔が揃ってるけれどどうせカッパーあたりでしょ、シルバーだとしてもかなり下の奴らね興味ないわ、まあそこの色男さんはいかにも強そうって感じだけど」
「いや、俺カッパーの最下位だけど、ステータスとかオール3の五歳児並だけど」
「ステータスオール3...?ぷっははは!あなたカッパーと組んでたの!?しかもステータスオール3の最下位と!?あなた達どう思う?!」
セリカという女は自分のパーティーに聞いたようだが、酒場にいる奴らもクスクスと笑っている。
「笑いたければ笑えばいいわ!こう見えてもこの人はあなたよりもいえ、この国で一番強いわよ!」
「オール3が大きく出たじゃない!あなたも彼女なんかと組んでいていいの?他の人達との方がもっとレベル上げも楽だと思うけど」
「いや、大きく出てるのはマリアだけ...」
ユージンは言いかけたがマリアの表情がやけに気に入らなかった。自分がこのような表情を作らせてしまったと錯覚してしまう。
マリアが何か言おうとしていたが流石にユージンも言い返した。
「あんたな、ランキングとかステータスとか関係ないだろ、一番強い奴ってのはそういうのを極めたいって思ってる奴じゃねえと思うぞ、まあ人によってその考え方は違うけど俺は人生楽しんでる奴が一番強いと思う、自分が楽しめる環境をつくるための強さだからな。まあ、オール3の俺が言ってもあんまり納得いかないと思うんだけどよ一つだけ言っとくぜ」
「なによ」
「マリアは俺のハニーだから、あんまりなめたことすんなよ」
最期の一言は強調と一緒に殺気も飛ばしたので相手も周りの冒険者達も黙ってしまった。
「ダーリン......」
「ほら、帰るぞ皆。明日も早いんだから」
「そうだな」
「帰ろう」
「なんか、お通夜みたいな雰囲気にしてすいません。」
「ええ!ちょっとまって下さい!」
「ネロ、お代宜しく~」
「ええ?!」
ユージン達が店を出ようとしたときセリカが叫んだ。
「あなた、名前は?」
「湊谷勇真、皆からはユージンって呼ばれてる」
「そう、ユージンね。あなた対抗戦には出るの?」
「出る予定だ」
「そう、それじゃあ首を洗って待ってなさい。これは宣戦布告よ、どちらが上かその身に直接教えてあげるわ」
「りょうかーい」
軽い感じで返した。カウンターでは独りでエールを飲んでいた男がユージン達をみて笑っていた。
店を出ると慌てた様子でネロが聞いてきた。
「良いんですか?あんな軽く流しちゃって」
「別に~、俺ツンデレは好きだけどあいつからはツンしか感じられなかったから」
「てか、話聞いてたらあいつ前回の対抗戦出てなかったとか言ってたけどもしかして」
「ええ、そうよあいつが前回出場しなかったゴールドの冒険者の1人、名をセリカ・ハート。彼女の今の順位は9人中3位かなりの腕よ」
「彼女の職業は?」
「吟遊詩人、バードよ。歌で強化魔法したり、エンチャントしたり、攻撃も勿論あるけど他の職業に比べたら遥かに劣るわ。」
「初めて聞く職業だな、あいつとネロで試しに戦わせてみるか....」
「ユージン様?!私死んじゃいますよ?!」
「冗談だよ」
「あの...ダーリン」
「気にしてないよ」
「え?」
「別に俺は気にしてないから、対抗戦では絶対優勝してやる」
「ごめんね、ダーリン」
「こういうときはありがとうっていってもらった方が嬉しいんだぜ?ハニー」
「うん、ありがとう」
◆◇◆
翌日、グリモア中央図書館
「はぁーとりあえず、それらしい物は目を通したけどなんていうか面倒だな…本なんて小学生ぶりだな教科書を除いて、絵本しか読まなかった可愛い小学生時代を過ごしていたからな~」
ユージンは朝早くに図書館に来ていた。神器を調べる、というのもあったが他にもたくさん調べ事があったので依頼にはユージン抜きでいってもらっていた。市場に足を運び、りんごを一つ買った。と財布を見るとほとんど金はなく軽いものだった。
「(対抗戦で優勝したら賞金でも出るのかな?)」
などと考えながら歩いていると前から子供が走ってくる真っ直ぐこちらに走ってきて案の定ユージンにぶつかってしまった。子供はこちらを振り返りごめんよ、と言葉を投げるとさっさと人混みに紛れてしまった。ふんっと鼻息をならしてまた歩こうとしたとき、喉に岩でも入れてるのかというくらいダンディーな声が聞こえた。
「兄ちゃん兄ちゃん!」
振り返ってみるとさっきの子供が首根っこを捕まれてはなせ!と暴れていた。
「なに?おっさん」
そのダンディーな声の主は片目に眼帯をしていて白髪、がたいが良く筋肉も盛り上がる程ついていた。
「おい、兄ちゃん。財布スられてるぜ」
と片手にユージンの財布を持っていた。
「余計な事すんなよ」
とユージンも懐から大量の金が入った袋を取り出した。男は何のことか理解できてなかったようだが子供が「あ!僕の集めたお金!!」と叫んだ。
「ほら、返すよ。これにこりたらもう、こんなことすんなよ!」
と走り去っていく子供に言ったが子供は聞かずに舌を出して走り去っていった。
「全く、あのクソガキ」
「ワハハハ!悪いことしたな!」
「全くだ、おっさん」
「俺はガディ・ホーフェンだ初めまして」
「白々しい、昨日酒場にいただろ。初めましてじゃねーよ。」
「あれ?知ってた?ははは!」
「いつからついて来たんだよ」
「朝からずっとだぜ?」
「気持ち悪りぃ趣味してんな!おっさん!」
「いやいや、昨日の君カッコ良かったからねおじさん惚れちゃった♪なんちって!ははは!」
「朝から元気だなおっさん、酒でも飲んでんのか?」
「まあ、朝から飲めたら最高だわな!ワハハハ!」
ユージンはこういう人が大の苦手だ、早くこの場を離れたかった。
「じゃ俺いくけどもう付いてくんなよ、いいな?」
「おう!今度は酒でも飲もうぜ!対抗戦頑張れよ!」
「ああ、気が向いたらなありがとよ」
ユージンを最後まで見送るとガディはボソッと呟いた。
「対抗戦ねぇ...今回は面白くなりそうだなぁ」
「奴らが領土を侵攻してくるときには、イタリア国内の傭兵達およそ三千人が挑みましたが帰ってきた者はいませんでした」
「ただの傭兵が行けばまあそうだろうな」
「その中には魔法を使える聖騎士もいたんです」
「恐ろしい話だな」
本当に話を聞いていたのかわからないがそっけなく返事をしてエールを飲んでいる。すると団体の客が入ってきたようだった、さっきまで店で騒いで飲み食いしていた様々なギルドの冒険者達が今店に入ってきた団体を見て静かになった。とユージン達の前をウェイトレスの子が慌てた様子で接客にむかう。そこに皆からはおかみと呼ばれている店のマスターも通りかかる。
「なにかあったの?」
「ちょっと面倒なお客さんでして」
苦笑いでそう答える。その客をみるとマリアが驚愕の表情を見せる。
「げっ!なんで、あいつが」
「満席~?ちょっとどういうこと?!空いてる席ならあるじゃない!」
「ですから、団体様用の席は既に埋まっていまして」
男女のパーティーだった、先程から店員ともめているようだ。
「あの、俺達帰るんでよかったらどうぞ」
「ちょっ!ダーリン!」
「ホント?!ありがとう!色男さん!ん?」
さっきからユージンの後ろで丸くなって隠れているマリアを見て「マリア?やっぱりマリアじゃん!」と話しかけた。マリアはそれでも顔を手で隠していた。
「え?なに?マリアの知り合い?」
流石にもう隠しきれないと悟ったマリアはその女と向き合った。女はマリアよりは少し身長が高いがやはり小柄で青髪だった。
「あら、奇遇ねセリカ」
セリカと呼ばれた女はマリアの顔を見るなりずっとにやけている。
「ええ、随分久しぶりじゃないの、とっくにソロで強敵に挑んでくたばったかと思ってたわ~まさかパーティーを組んでたなんてね~」
「あなたこそ対抗戦に出てこなかったからこの仕事辞めたかと思ったのだけれど」
「それにしてもあなたのパーティー見たことない顔が揃ってるけれどどうせカッパーあたりでしょ、シルバーだとしてもかなり下の奴らね興味ないわ、まあそこの色男さんはいかにも強そうって感じだけど」
「いや、俺カッパーの最下位だけど、ステータスとかオール3の五歳児並だけど」
「ステータスオール3...?ぷっははは!あなたカッパーと組んでたの!?しかもステータスオール3の最下位と!?あなた達どう思う?!」
セリカという女は自分のパーティーに聞いたようだが、酒場にいる奴らもクスクスと笑っている。
「笑いたければ笑えばいいわ!こう見えてもこの人はあなたよりもいえ、この国で一番強いわよ!」
「オール3が大きく出たじゃない!あなたも彼女なんかと組んでいていいの?他の人達との方がもっとレベル上げも楽だと思うけど」
「いや、大きく出てるのはマリアだけ...」
ユージンは言いかけたがマリアの表情がやけに気に入らなかった。自分がこのような表情を作らせてしまったと錯覚してしまう。
マリアが何か言おうとしていたが流石にユージンも言い返した。
「あんたな、ランキングとかステータスとか関係ないだろ、一番強い奴ってのはそういうのを極めたいって思ってる奴じゃねえと思うぞ、まあ人によってその考え方は違うけど俺は人生楽しんでる奴が一番強いと思う、自分が楽しめる環境をつくるための強さだからな。まあ、オール3の俺が言ってもあんまり納得いかないと思うんだけどよ一つだけ言っとくぜ」
「なによ」
「マリアは俺のハニーだから、あんまりなめたことすんなよ」
最期の一言は強調と一緒に殺気も飛ばしたので相手も周りの冒険者達も黙ってしまった。
「ダーリン......」
「ほら、帰るぞ皆。明日も早いんだから」
「そうだな」
「帰ろう」
「なんか、お通夜みたいな雰囲気にしてすいません。」
「ええ!ちょっとまって下さい!」
「ネロ、お代宜しく~」
「ええ?!」
ユージン達が店を出ようとしたときセリカが叫んだ。
「あなた、名前は?」
「湊谷勇真、皆からはユージンって呼ばれてる」
「そう、ユージンね。あなた対抗戦には出るの?」
「出る予定だ」
「そう、それじゃあ首を洗って待ってなさい。これは宣戦布告よ、どちらが上かその身に直接教えてあげるわ」
「りょうかーい」
軽い感じで返した。カウンターでは独りでエールを飲んでいた男がユージン達をみて笑っていた。
店を出ると慌てた様子でネロが聞いてきた。
「良いんですか?あんな軽く流しちゃって」
「別に~、俺ツンデレは好きだけどあいつからはツンしか感じられなかったから」
「てか、話聞いてたらあいつ前回の対抗戦出てなかったとか言ってたけどもしかして」
「ええ、そうよあいつが前回出場しなかったゴールドの冒険者の1人、名をセリカ・ハート。彼女の今の順位は9人中3位かなりの腕よ」
「彼女の職業は?」
「吟遊詩人、バードよ。歌で強化魔法したり、エンチャントしたり、攻撃も勿論あるけど他の職業に比べたら遥かに劣るわ。」
「初めて聞く職業だな、あいつとネロで試しに戦わせてみるか....」
「ユージン様?!私死んじゃいますよ?!」
「冗談だよ」
「あの...ダーリン」
「気にしてないよ」
「え?」
「別に俺は気にしてないから、対抗戦では絶対優勝してやる」
「ごめんね、ダーリン」
「こういうときはありがとうっていってもらった方が嬉しいんだぜ?ハニー」
「うん、ありがとう」
◆◇◆
翌日、グリモア中央図書館
「はぁーとりあえず、それらしい物は目を通したけどなんていうか面倒だな…本なんて小学生ぶりだな教科書を除いて、絵本しか読まなかった可愛い小学生時代を過ごしていたからな~」
ユージンは朝早くに図書館に来ていた。神器を調べる、というのもあったが他にもたくさん調べ事があったので依頼にはユージン抜きでいってもらっていた。市場に足を運び、りんごを一つ買った。と財布を見るとほとんど金はなく軽いものだった。
「(対抗戦で優勝したら賞金でも出るのかな?)」
などと考えながら歩いていると前から子供が走ってくる真っ直ぐこちらに走ってきて案の定ユージンにぶつかってしまった。子供はこちらを振り返りごめんよ、と言葉を投げるとさっさと人混みに紛れてしまった。ふんっと鼻息をならしてまた歩こうとしたとき、喉に岩でも入れてるのかというくらいダンディーな声が聞こえた。
「兄ちゃん兄ちゃん!」
振り返ってみるとさっきの子供が首根っこを捕まれてはなせ!と暴れていた。
「なに?おっさん」
そのダンディーな声の主は片目に眼帯をしていて白髪、がたいが良く筋肉も盛り上がる程ついていた。
「おい、兄ちゃん。財布スられてるぜ」
と片手にユージンの財布を持っていた。
「余計な事すんなよ」
とユージンも懐から大量の金が入った袋を取り出した。男は何のことか理解できてなかったようだが子供が「あ!僕の集めたお金!!」と叫んだ。
「ほら、返すよ。これにこりたらもう、こんなことすんなよ!」
と走り去っていく子供に言ったが子供は聞かずに舌を出して走り去っていった。
「全く、あのクソガキ」
「ワハハハ!悪いことしたな!」
「全くだ、おっさん」
「俺はガディ・ホーフェンだ初めまして」
「白々しい、昨日酒場にいただろ。初めましてじゃねーよ。」
「あれ?知ってた?ははは!」
「いつからついて来たんだよ」
「朝からずっとだぜ?」
「気持ち悪りぃ趣味してんな!おっさん!」
「いやいや、昨日の君カッコ良かったからねおじさん惚れちゃった♪なんちって!ははは!」
「朝から元気だなおっさん、酒でも飲んでんのか?」
「まあ、朝から飲めたら最高だわな!ワハハハ!」
ユージンはこういう人が大の苦手だ、早くこの場を離れたかった。
「じゃ俺いくけどもう付いてくんなよ、いいな?」
「おう!今度は酒でも飲もうぜ!対抗戦頑張れよ!」
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