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本編
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まず動いたのはユージンだった。
「(相手がどんな戦術でくるか分からない以上、この初撃で見極めるしかない!)」
大きく剣を振り上げて間合いを一気に詰める。
「なるほど、なかなか動きは良いわ。」
ベンジャミンも後ろへ跳びながら腰から何かを取り出した。
「っ?!」
素早く反応し横にずれる。
パパンと乾いた音が響き砂埃があがる。
「二丁拳銃...?!」
「良いでしょ?私が独自に作った物なのだけれど、中に爆炎魔法用の陣が彫ってあって引き金を引くと発動するようになってるのよ。飛ばせるものは小さいけれど鉛玉でもいれればそれなりの威力になるわ!」
パパパパパパン!
鉛玉がきりなく飛んでくる。ピュンピュンと掠めるように避けながら走り続けるしか
今のユージンにはできなかった。
「この~、でも必ず玉を入れ替える瞬間がある!その瞬間を狙って...」
そして、空になった瞬間ユージンは立ち止まり剣先をベンジャミンに向ける。玉を替えるのは手慣れているらしくかなり早く終わった。ベンジャミンは再びユージンに銃口を向ける。
「《卍解(ばんかい)!》」
パパパパパパン!まるで機関銃を撃っているような勢いだった。だが玉はユージンの周りに発生した竜巻で全て弾かれた。
竜巻の中心から黒い日本刀を突き刺し風の流れを止める。
「《天鎖斬月(てんさざんげつ)》!」
「黒くなった...?」
「一気に決める!《月牙天衝(げつがてんしょう)》!!」
赤黒い斬撃がベンジャミンに向かって飛ぶ。斬撃はベンジャミンに直撃し、砂埃があがった。しかし、ユージンが見たのは無傷のベンジャミンだった。これには観客席にいたマリアとカーリーをはじめセリカも驚いていた。
「っ?!うそっ!」
「あなたの魔力頂いたわ。」
銃口を素早くユージンへ向けた。
ドン!という音と一緒に銃から出たのは先程ユージンが放った《月牙天衝》だった。
「あぶねぇ!」
「なんスか!?今の!?」
「コピー能力?!そんな事もできんのかよ!」
「正解!でも威力はオリジナルより劣るわ...充分な殺傷威力はあるけど!」
「だったら...!《卍解!大紅蓮氷輪丸(だいぐれんひょうりんまる》!」
ユージンの身体を氷が覆っていく。氷の翼と腕には龍の顔がある。
「うおりゃ!」
ユージンが刀を振るとベンジャミンを目掛け氷の龍が突進してきたが間一髪でこれをかわす。
「これは《アニマルジェネレティオ》?!それも氷のドラゴンなんて聞いたことがない!」
「氷輪丸は攻撃力が高い分スピードがないか...よし!次だ!《卍解!》」
「それに先程から何度も姿が変わっている...あの魔法は《デフォルマーティオ》タイプの魔法、ではなさそうね。私の知識外の魔法か...厄介ね」
「《神殺槍(かみしにのやり)!」
瞬間もの凄いスピードで刀身が伸びた。目で追う事はできたが避けきれず、なんとか銃を盾にした。
「ビックリしたろ?神殺槍は斬魄刀の中で一番伸縮速度が速いんだ。」
「やるじゃない....」
再び銃口をこちらに向けて撃ってきた。今度は月牙天衝ではなく普通の鉛玉でもなく、電気がバチバチとなっている玉状の物だった、それも途中で弾け飛ぶ拡散弾になっていた。
「こんな使い方もできるって知ってたからしら?!」
これを全て避けきるには少々無理があった。
「ぐあ!...効くな....電撃って......」
「まだまだいくわよ」
「...くっ!俺だってな、攻撃を返せるんだよ!」
「《始解!双魚の理》!」
「(刀がまた変形していく...!)二刀流...?!」
聖剣が今度は双剣に変わった。
そして、ベンジャミンの攻撃に片方の剣先を向けた。剣と触れるとその攻撃が消えた。そしてもう片方の剣先をベンジャミンに向けると、そこから先程の雷の銃弾が飛び出す。突然の事でベンジャミンは反応しきれずそのまま直撃した。ベンジャミンの悲鳴をかき消すように爆発音が轟いた。
「し、試合終了~!!準決勝進出はAブロック代表、ユージン選手~!!」
観客は総立ちで歓声を上げ、控え室では石のような物から映写機のように映像が映り試合の様子が流れいた。その映像をマリアも見ていた様子だった。
「さっすがダーリン!」
◆◇◆
会場は短時間で先程まで闘いが行われていた場所とは思えないほど片づいていた。
「さあ、続いてCブロック代表マリア選手対Dブロック代表クロウド選手の試合です!では!始め!!」
「先制攻撃もらった!」
クロウドとの距離を詰めようと走るマリア。
するとクロウドは片手を上げ
「降参...」
と言い放ち、唖然としているマリアに背を向けさっさと会場から立ち去ろうとした。
「......え?ちょ、まっ!」
聞く気もないのか足も止めようとせず奥に入っていってしまった。
「あー、えーっと。試合...終了...です。勝者Cブロック代表マリア選手!」
観客達はクロウドのこの行動にブーイングを上げた。
「(相手がどんな戦術でくるか分からない以上、この初撃で見極めるしかない!)」
大きく剣を振り上げて間合いを一気に詰める。
「なるほど、なかなか動きは良いわ。」
ベンジャミンも後ろへ跳びながら腰から何かを取り出した。
「っ?!」
素早く反応し横にずれる。
パパンと乾いた音が響き砂埃があがる。
「二丁拳銃...?!」
「良いでしょ?私が独自に作った物なのだけれど、中に爆炎魔法用の陣が彫ってあって引き金を引くと発動するようになってるのよ。飛ばせるものは小さいけれど鉛玉でもいれればそれなりの威力になるわ!」
パパパパパパン!
鉛玉がきりなく飛んでくる。ピュンピュンと掠めるように避けながら走り続けるしか
今のユージンにはできなかった。
「この~、でも必ず玉を入れ替える瞬間がある!その瞬間を狙って...」
そして、空になった瞬間ユージンは立ち止まり剣先をベンジャミンに向ける。玉を替えるのは手慣れているらしくかなり早く終わった。ベンジャミンは再びユージンに銃口を向ける。
「《卍解(ばんかい)!》」
パパパパパパン!まるで機関銃を撃っているような勢いだった。だが玉はユージンの周りに発生した竜巻で全て弾かれた。
竜巻の中心から黒い日本刀を突き刺し風の流れを止める。
「《天鎖斬月(てんさざんげつ)》!」
「黒くなった...?」
「一気に決める!《月牙天衝(げつがてんしょう)》!!」
赤黒い斬撃がベンジャミンに向かって飛ぶ。斬撃はベンジャミンに直撃し、砂埃があがった。しかし、ユージンが見たのは無傷のベンジャミンだった。これには観客席にいたマリアとカーリーをはじめセリカも驚いていた。
「っ?!うそっ!」
「あなたの魔力頂いたわ。」
銃口を素早くユージンへ向けた。
ドン!という音と一緒に銃から出たのは先程ユージンが放った《月牙天衝》だった。
「あぶねぇ!」
「なんスか!?今の!?」
「コピー能力?!そんな事もできんのかよ!」
「正解!でも威力はオリジナルより劣るわ...充分な殺傷威力はあるけど!」
「だったら...!《卍解!大紅蓮氷輪丸(だいぐれんひょうりんまる》!」
ユージンの身体を氷が覆っていく。氷の翼と腕には龍の顔がある。
「うおりゃ!」
ユージンが刀を振るとベンジャミンを目掛け氷の龍が突進してきたが間一髪でこれをかわす。
「これは《アニマルジェネレティオ》?!それも氷のドラゴンなんて聞いたことがない!」
「氷輪丸は攻撃力が高い分スピードがないか...よし!次だ!《卍解!》」
「それに先程から何度も姿が変わっている...あの魔法は《デフォルマーティオ》タイプの魔法、ではなさそうね。私の知識外の魔法か...厄介ね」
「《神殺槍(かみしにのやり)!」
瞬間もの凄いスピードで刀身が伸びた。目で追う事はできたが避けきれず、なんとか銃を盾にした。
「ビックリしたろ?神殺槍は斬魄刀の中で一番伸縮速度が速いんだ。」
「やるじゃない....」
再び銃口をこちらに向けて撃ってきた。今度は月牙天衝ではなく普通の鉛玉でもなく、電気がバチバチとなっている玉状の物だった、それも途中で弾け飛ぶ拡散弾になっていた。
「こんな使い方もできるって知ってたからしら?!」
これを全て避けきるには少々無理があった。
「ぐあ!...効くな....電撃って......」
「まだまだいくわよ」
「...くっ!俺だってな、攻撃を返せるんだよ!」
「《始解!双魚の理》!」
「(刀がまた変形していく...!)二刀流...?!」
聖剣が今度は双剣に変わった。
そして、ベンジャミンの攻撃に片方の剣先を向けた。剣と触れるとその攻撃が消えた。そしてもう片方の剣先をベンジャミンに向けると、そこから先程の雷の銃弾が飛び出す。突然の事でベンジャミンは反応しきれずそのまま直撃した。ベンジャミンの悲鳴をかき消すように爆発音が轟いた。
「し、試合終了~!!準決勝進出はAブロック代表、ユージン選手~!!」
観客は総立ちで歓声を上げ、控え室では石のような物から映写機のように映像が映り試合の様子が流れいた。その映像をマリアも見ていた様子だった。
「さっすがダーリン!」
◆◇◆
会場は短時間で先程まで闘いが行われていた場所とは思えないほど片づいていた。
「さあ、続いてCブロック代表マリア選手対Dブロック代表クロウド選手の試合です!では!始め!!」
「先制攻撃もらった!」
クロウドとの距離を詰めようと走るマリア。
するとクロウドは片手を上げ
「降参...」
と言い放ち、唖然としているマリアに背を向けさっさと会場から立ち去ろうとした。
「......え?ちょ、まっ!」
聞く気もないのか足も止めようとせず奥に入っていってしまった。
「あー、えーっと。試合...終了...です。勝者Cブロック代表マリア選手!」
観客達はクロウドのこの行動にブーイングを上げた。
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