99 / 119
3
しおりを挟む『飛沢さんが、銃で撃たれました』
「えっ」
『暴力団の組員に撃たれ、昏睡状態です』
「……!」
へなへなと、聖はその場にうずくまってしまった。
大島は、その姿をまるで見ているかのように励ましてきた。
『手術は成功しています。ただ出血が多く……もしもし? 大丈夫ですか?』
「は、はい。あの、病院はどこでしょうか?」
『しっかりしてください。あなたが頼りです。彼の傍で、こちらに戻ってくるように話しかけてやってください』
通話を終え、聖の目からどっと涙があふれてきた。
嗚咽が漏れそうになる。
だが彼はそれをぐっとこらえ、てきぱきと仕度を始めた。
そして5分後には、タクシーに乗り込んでいた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
24
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる