恋は突然に愛は永遠に 【若当主アルファ×訳ありオメガ】 ~ツンデレ同士の両片思いは、実るんですか?~

大波小波

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第十三章 似合わない

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「琉果くん、メンタルセラピーを受けてみないか?」
 今、思いつきました、というふりをして、水瀬は琉果に相談した。
「メンタル? セラピー?」
「そう。心をリラックスさせるための、治療なんだけど。どうかな」
 琉果と水瀬の会話に、拓真は緊張した。
 柔らかい言葉で包んではいるが、精神科の治療だ。
 琉果に抵抗感があると、巧く話が運ばない。
 そうなると彼の心は、傷ついたままなのだ。
(どうか、Yesと。うん、いいよ! とか言うのだ!)
 拓真の祈りにも似た念が通じたのか、琉果は答えた。
「うん……そうだな。どうしようかな……」
 もどかしい返事だ。
 拓真は、さらに悶えた。
(どうした!? いつもの君らしくない!)
 そこで拓真は、ふと思いついた。

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