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しおりを挟む「いらっしゃいませ」
すぐにスタッフが、アテンドとして傍に寄って来た。
そして、章の手にしているバッグに目を止めると、笑顔で話しかけた。
「弊社のバッグの使い心地は、いかがでしょうか?」
「はい。とても、気に入っています」
そのやり取りに、志乃は目を円くした。
急いで章のバッグに視線を凝らすと、そこにはこの店で取り扱っているブランドのロゴが入っている。
シンプルなので、今まで気づかなかったのだ。
「今日は、連れに似合うものを探しに来ました」
「かしこまりました」
(ちょっと待って。章さん、上流階級の人?)
そんな肩書は、今までの会話からは拾えなかったが!?
だが、高級ブランドのスタッフを相手に、堂々とした振る舞いは見事だ。
(何か、アルファらしくない人だなぁ、って思ってたけど……)
彼の傍にいると、安心感が湧いてくる。
謎めいた章の魅力に、志乃は振り回され始めていた。
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